第四十一話 菓子と冗談
「ユイちゃん・・そろそろ横文字も覚えようね?通訳も大変なんだからね?マニアックっていうのは熱狂家って意味なんだからね!」
別に俺は熱狂家では無いな・・・死んだおじいの名前が出てきたから、つい思い出して縛ってしまった・・が正しいかもな。おじいは悪党共を二本の木刀で叩きのめして縄で縛り上げてたのを、間近で見て覚えてしまったのが発端だったな。未だに縛り方を身体が覚えてるんだな。
やっとミキユキが食べ終わったかと思ったら今度はミヨが食べだしたが・・・
「あいおえおいいー!(なにこれ美味しいー!)」
食べながら喋るな!ミキと同じような食べ方だ・・・いや違うな、美味しい食事をしてない感じだな。目がキラキラして、見る全ての料理を口いっぱいに入れようとする・・・取らないからゆっくり食べなさい。ってか聞きたい事があるんじゃないのか?それにまだ自己紹介も出来てないからな。だからって早食いするなっ!頬に唐揚を貯めるな!ミキちゃんユキちゃん・・また食べようとするなっ!ほらほら君達には食後の洋菓子があるから、大人しく座ってなさい!今日はプディングにしたぞ。出した途端にニヤニヤするなっ!
「ユイ兄さん!私のプリンはある?あるよね!あるんだよね!」
ミヨはゆっくり食べてからな?プディングは食後だからな?こらこら!横目でミキユキがプディングを食べてる所を見ないであげて!
更にその熱い視線とだらしない唾液は止めてくれ・・・三馬鹿達。
やっと自己紹介か・・・長かった・・・。
「ユキ・クリンチ・ムルミー、四百二十九番目の勇者をさせて頂いております。宜しくお願いします」
流石皇女様!・・あのスカートの左右を摘んで持ち上げるのは、何かの礼儀作法なのか?
「ミキ・クルディオ・アモル♪気分的には勇者やってます!あと〜ユイちゃんのオ〇ペットもやってます!」
「ちょっとユイ兄さん!なんて事してるんですか!こんな可愛いお人形さんみたいな小人族に淫らな行為をするなんて!恥を知りなさいっ!恥をっ!」
・・・すまん、横文字が分かってないから分からないんだが、ミキは間違いなく変な事を言ったんだろうな。仕方ない・・・追加のプディングはミヨにやろう。
「あーっ!ミキのプリン!鬼!ちょっちょっとした冗談じゃなーい♪ミヨさんごめんなさい、冗談を言いました。師匠のユイちゃんにはいつもお世話しております!」
ミキちゃん、次は本当にプディングあげないからな?冗談ついでだが、『お世話しております』では無いだろ?ミキちゃん食う寝る闘う以外は殆ど俺がしてるよな?
「・・・ゴホン・・ユイ兄さんが破廉恥事するとは思ってないから安心して!ちょっと大きい声でごめんなさい・・プリン返します」
ミヨ・・・滅茶苦茶疑ったというか、犯罪者扱いしたよな。まぁ良いや、プディングは食べて良いぞ。ミキもプディング(これ)をあげるから、大人しく・・・頼むから大人しくしておいてくれ。
冒険者組合長室
あれ?肉鎧は全く異常がない・・・それに修理したとユイ殿からの紙が貼られていたのを気づかなかった私って・・・。
「・・んごぉ・・おうアスカ、直ったのか肉鎧」
師匠・・・ここでの寝泊りは辞めて下さい。一応お仕事はして終わってるのは確認してますし、何も問題ありませんが、組合長室の机で日常業務しなくても・・・地下へ帰れ!
何にしても肉鎧が動かないと冒険者組合の施設内から出れないから。
「師匠、肉鎧の起動をするので気を付けて下さいね?」
「直ったんなら大丈夫だろ?」
分からないから気を付けてって言ってるのに・・・。とりあえず乗り込んで起動・・・おー問題なさそうですね!良かったです。後は格闘試験ですが、
「師匠、お手数ですが手合わせをお願いします」
「お?上手いこと行けたか!んじゃ地下で試験るか!」
・・・その後師匠は重症・・・。




