閑話︰筋肉と貴族
とある呑み屋の一室
「え!?マキ・・本気で言ってるの?前世から思ってたけど馬鹿なの?・・・私は旅に出ます。安住の地を求めて・・・」
「姉ちゃん待ってくれって!まだ俺の正体はバレてないから大丈夫だって!」
姉・・・前世の実姉、今の名は・・・だが、俺のお願いを断られた。何をお願いしたかだが、【マキバ】と【マソウ】・・特に【マキバ】の家紋を持ってる人物の捜索だ。
「正体がバレてないって?あのユイちゃんでしょ?気付いててとぼけてるんだって!昔っから鬼だったからね!もう思い出させないでよ!私もC級の初段になってやっと・・やっとよ?生活が安定してきた所なのに、前世の親戚なんてどうでもいいじゃない!」
確かに俺も前世の親戚なんてどうでもいい・・・けど!『全力で探す』って言ったからには捜索したい。それには捜索部隊が欲しい!と思ったら丁度姉ちゃんがコタゴリラで冒険者をやってたからなんだが・・・。
「でもよ姉ちゃん・・・俺が喋ったら、姉ちゃんもやべぇぞ?」
「それ言う?!筋肉が姉に脅迫で強迫かん?私もバラすわよ?女湯を覗きこんで私の裸を見てその場でコクって、姉とは知らずに振られて玉砕し、私の左肩にある家紋を見て『姉ちゃんかよ!』って泣いて挫折した筋肉の行動を筋肉冒険者組合長へ報告────」
「お姉様ごめんなさい!」
異空間牢獄
「ここから出せー!ワシを誰だと思っておるか!」
・・・返事がない・・・誰も居ない・・。真っ白の部屋にベッドと机と椅子。ドアの向こうには小さい風呂で・・・こっちのドアは・・・トイレか???他のドアがない・・・出口がない。
ふざけおって!ここから出たらあの冒険者達を殺して・・・兎人族は奴隷にして可愛がるとして、小人族も奴隷にしてやろう。盲目の猿は拷問してから首を斬ってやろう。
ところで・・・一面の壁に数字が動いてるが・・・あーワシがこの部屋に入ってからの時間が刻まれてるのか!
今現在・・・一日目・八分三十六秒。
そういえば!着ていた服や靴、指輪や腕輪等の装飾品全てがない!なんで白い服を着てるんだ?
現在の装備、白いワイシャツ・白いティーシャツ・白いズボンと白いパンツ・・・。
そろそろ腹が減ったのぉ。




