第三十三話 錯誤と事実
「・・・師匠、間違いないですよね?」
正直に言った(書いたんだけど)んだが問題があるのか?確かに二人を起こす目的で【覚醒】を使ったんだが・・・確認されると不安になるな。
「【覚醒】魔法は意識をはっきりさせるだけですよね〜ミキちゃん?髪サラサラで綺麗よね!」
え?【覚醒】ってそんな魔法だったか?まぁいっか。
「このオパーイに挟まれるのええんじゃ」
アスカちゃんに撫でてもらって胸に埋もれてるミキちゃんは、正に至福という表現なんだろうな。もう目がトローンと、幼児が食事中に眠くなってウトウトしてる様になってるからな。でもさ・・・助平親父みたいな言い方は淑女としてどうかと思うぞ?で・・ユキちゃん、俺の顔をチラチラ見ないで。
「という事はお二人は実力を隠していたんですな!いやいやこりゃ参った参った!アスカよ、やっぱり三人の階級上げね?」
「駄目でちゅよね〜ミキちゃん?ウフフ」
アスカちゃんが子供をあやしてる母親みたいになってる!あの剣幕は何処いったんだ?ってか・・・ユキちゃんが俺の手を持って『私も頭撫でて』の催促か?わーったって!めんどくさい娘だなぁ。ミキちゃんがされてる様に俺もすれば良いんだな?あ・・・髪がちょっと傷んでるな・・・よし!洗髪剤と調節剤で大丈夫だな。もの凄く金色になったな!ん♪この触り心地が良い感じだな。
「ユキちゃん、今だけ貸してあげる」
ミキちゃん、貸すとか言わないように。俺は物じゃない!
冒険者組合長室
「平静を保っておれたか?」
三人が組合長室から出た後に師匠から即言われたけど、ミキちゃんを可愛がって現実逃避してましたよ!だって『【覚醒】魔法は禁忌の一つ』なんて言えないじゃありませんか!
【覚醒】魔法の第一効果は目を覚まさせるで、第二効果が潜在能力を引出し、第三効果が潜在能力以上を付与出来る禁忌。しかも二人を同時に使ったって事ですよね?使用する魔力量が多すぎて、使える者が居ないんですよ!起こすだけなら【起床】で十分ですから。
「猿はヤバいぞ。更にな甲冑手甲じゃがな・・・ヤバくね?前のは師匠に壊されたからのぉ」
確かに今まで使われてた甲冑手甲とは違いますね。ってか師匠の師匠って阿拉伯狒狒人族ではありませんか?ユイ殿を師匠と呼ぶ程強くて、甲冑手甲が壊されたんですね?
で・・・【鑑定】・・・!!!ちょっ!えっ!
「ワシと甲冑手甲を交互に見て困惑するな!ワシが一番驚いておるんじゃからのぉ。何処でどう入手したかは知らんが、素材がヤバけりゃ金額もパネェ代物を、俺が気付かない間に装着されたんだぜ?師匠が作った異空間で、二人はオネンネしてたからのぉ。間違いないのぉ」
「一つ聞きたいのですが、禁忌魔法を使えるのに彼を放置する理由が分かりません。それに他言無用というのが・・・」
「冒険者組合本部に言ったら確実に処分させるのう・・・お前さんの妹もワシらもな!黙っとっても何処かでボロが出るわい」
冒険者組合本部なら殺りますね・・・。下手をすると天使降臨・・・あっ・・ちょっとお花を摘みに。
「なんじゃ厠か?今行っとかんと後が持たんぞ?まだ報告があるからのぉ」
まだあるんですか?!もう帰りたい・・・。
とある賃貸住宅
どうしよう・・・ユイの兄貴が爆誕って予想外過ぎる!逃げるか?いやいやいや・・アスカお嬢様の護衛が何言ってるんだ俺!たかがユイの鬼・・兄貴が来ただけじゃね?俺の正体もバレてない・・・やっぱ逃げるか!?
「筋肉ぅ〜ファイット〜!」
「うっせーぞ馬鹿!ギシギシ言わせてスクワットするじゃねぇー!!」




