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妹をたずねて三極里  作者: OTLはにぃ
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第参話 腐縁と交渉


「アスカちゃん、相変わらず良い物持ってるね!」

「ミキちゃん~っ!あんっ!もう学生時代じゃないんだから~っ!」

巨大黒ヒゲ筋肉達磨の胸が観音開きに開いて、出て来たのがクリンチ《兎人族》のアスカちゃん。全裸で白く長い耳に金・・いや肩までの黄土色の髪に真紅の瞳。身長四尺五寸(約百三十六センチメートル)くらいの女の子。医療班の女性から白い布を受け取り身体に巻き付けてる時に、ミキが俺から離れて、アスカちゃんと布の間に入って胸を揉んでる・・・顔を胸の谷間に挟んで胸を更に揉む。脚をアスカちゃんの腰に絡めて落ちない様に一生懸命揉んで、アスカちゃんも引き剥がそうと抵抗するが・・・離れないのがミキだ。それにしても瞬間移動くらい速かったミキ。ってかミキよ、彼女と知り合いなら早く言えよ。

美少女と美少女の絡みを観てても仕方ないから、ミキを回収するか・・・。めんどくせーな・・・あ〜・・・無理だな。興味があるとトコトン願望?欲望?が混ざりあって追求追究し堪能するからな。俺がミキの肩をトントンと叩いても見向きもしない、ってかアスカちゃんが凄く火照ってる。俺以外の男性つってもゴリラ人族の連中だが・・・全員目が血走り鼻血を出して、祈る者や正座する者・筋肉を見せつける者様々。お前達も大概だな。

その後引き剥がそうとゴリラ人族(女性限定)の皆さんが頑張ったけどミキはやはり離れず、半刻(三十分)くらい揉み続けて満足したのか飽きたか、アスカちゃんから離れてテトテトと俺の右ふくらはぎにしがみついた。もの凄く万遍の笑みで顔がテカってる。

「堪能しました!ご馳走さまです!」

完全におっさん発言だぞ?それ・・・。



また組合長の部屋か。

涙目で赤面のアスカちゃんが着替えて一緒に戻って来た。雪の様に真っ白な肌に白い下着だけでって、もう少し恥じらいを覚えなさいと言いたかったが、ミキちゃん曰く『あれは水着』って言ってたな。白い乳バンドに白い下着を覆う様に透けてる短いスカート、素足に下駄。

「まさか《極風のミキ》に見破られるとは思わなかったわ。とりあえず、貴方達のギルドカード抹消はなしにしてあげる。んじゃそういう事で解散!」

見破るも何も、そもそも冒険者学校の卒業生で、校長からアスカちゃんの名前も聞いてる。容姿までは聞いていなかったから・・・まぁいいや!とりあえず俺達は小鬼退治・・ゴブリンたっだな、行こうか・・・。

「何言ってるのかなアスカちゃん?上から目線で約束を反故にしちゃ駄目じゃないのかな?うふっ」

俺の右ふくらはぎから右肩まで移動しながら言うミキ。頼むから耳引っ張るな!痛くはないけど・・・。それにしても笑顔が凄く不敵だな、おいっ!嫌な予感がする。

「いやいや、こちらは肉鎧が破壊されて大赤字なのよ?あれ高いんだからね!」

約束ってなんだったかな?俺は一言も話してないからなー。アスカちゃん凄い汗だな、大丈夫か?

「おっかしいわね~!私が『でも、勝ったらどうするおつもり?』って聞いたら『それはワシに勝った時に聞いてやる』って言ったわよね!それに肉鎧を使っても勝てなかったのに、アスカちゃんセカンドバトルをご所望ですかね?今度は私が相手になるわよ?今の私は更に強いわよ?」

おいおいミキちゃん、そろそろ行こうぜ。階級が下がらなかっただけで俺は十分だぜ?弁償とか言われたら・・・まぁお金はあるから大丈夫だけど。それにアスカちゃんの大量の汗、更に段々と顔色が青くなってないか?ってか『せかんどばとる』ってなんだっけ?やっぱり横文字は分からん。

「分かった・・・いや・・分かりましたごめんなさい。無理難題は聞けませんが、出来るだけ努力します!」

長い耳が手前に折れて頬まで来て、ちょっと顔が赤くなって恥ずかしそうにしてるのがちょっと可愛い。大汗かいて青くなったり赤くなったり忙しいな。

「流石皇女様だわ!約束は守らないとね!」

皇女って・・・。王様の娘って意味だったな。ってか皇女様だったのか!んなお偉いさんが何で冒険者組合長になってるんだ?ってかお国の為に働けよ!確か、お国の管轄ではなかったよな・・冒険者組合って。

「で?本当に学生時代の様に無茶振りは辞めてね?」

「んじゃ遠慮なく・・・」

ミキさんや、女学生の友人なのか知らないけど、俺に対してくらいの無理難題は辞めような?彼女は未だに青ざめた顔してるし、組合長室の外に・・ひーふーみー・・二十九人の筋肉共が、肉体美を魅せながら耳を澄ませて居るのが分かる。無理難題言ったらなだれ込んで来そうだぞ?

「一つ目が私の姉達と、おに・・ユイちゃんの妹達の情報が欲しい。二つ目が目障りな冒険者が多いから、勇者登録して欲しい。三つ目が、次のゴブリン退治の遠征にアスカちゃんが付いて来なさい、以上かな?」

凄く怖がってたアスカちゃんが、ミキの言葉が終わったらスーッと冷静な顔になり、机の引き出しから紙と筆記用具と分厚い本を取り出した。紙にミキが言った要望を書き込み、ブツブツ言いながら本を開いて調べてる。

「一つ目の人探しは相手の名前・年齢・種族を教えて頂ければ調べられます。が、個人情報なのでお教え出来ません」

あーどうしよう、名前以外の情報が【家紋】しかないけど大丈夫だろうか?ん?教えてくれないのか!

「二つ目の勇者登録は無理です。三つ目も無理です」



「ゔー!ア□カちゃん%&ゆーじゅー+#@ないん=&#ー!(もー!アスカちゃんたら融通利かないんだからー!)」

結局得たのは何も無い。

階級降下は無くなったけど、あれはワンコとニャンコがジャれて来たからだし、正当防衛だよな。今度ネコジャラシとワンコ用の骨か円盤でも作っておくかな?

一つ目の個人情報については良く分かった。俺の認識不足だったな。組合は前世でいう村役場や警察の情報を持っていて、それを本人以外に教える理由はないって事だな。

二つ目の勇者登録ってのは、実績と階級と魔力と戦闘力で判断され、組合長と国が許可しないと登録が出来ないらしい。魔力と戦闘力は問題ないが、階級がまだ低いし実績については何も無いからな。

三つ目は皇女を連れて討伐依頼ってのはないし、組合長ってなると余計に駄目だわな。一冒険者に肩入れとか変な噂とか出てくるからな。

あとは肉鎧については、安易に仕掛けてきたアスカちゃんが悪いって事でミキが強引に交渉して解決。気の毒ではあるけどな。アスカちゃんに何かあれば手を貸そうかね。

とりあえず情報を得る為の対策を面倒くさいが考えないといけないか。

あとは・・・ミキちゃん。プンスカ怒るのは勝手なんだが・・・俺の耳朶を噛んでぶら下がるのは辞めてくれないか?

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