第二十一話 容疑と拷問
連行されて冒険者組合の尋問室で石抱責を受けてる最中。三角柱を横に並べた鉄台の上に正座させられ、座った背後の柱に縛られて、早くも重そうな鉄板を太腿の上に乗せられてる状態だが、これって相当悶絶じゃないのか?俺は大丈夫だけど。
ちなみにミキちゃんは・・・俺の左腕に抱き着いて首輪式の魔消鉱石を着けて爆睡中。そのミキの首輪と俺にも同じ首輪とが鎖で繋がってる・・・ってか起きろよ!森で沢山狩って沢山料理作ったからな・・・俺が。それを全て食べて寝たからな・・暴食爆睡娘・・いや食事に関しては極めてる段階まで来てるんじゃないか?あれだけ食べれるのは前世で弟弟子のタカくらいか?
そんな事を考えてる場合ではないな。目の前にいる黒光り筋肉共の中に紅一点・・訂正・純白一点、冒険者組合組合長のアスカちゃんだったな?物凄く怒ってる。
「先ず一つ目、少女が気絶し隷属の首輪して金庫から顔を出してるのは何故?二つ目、マキ・クダ・セリウスは何処?三つ目、大量のゴブリンを倒したのは誰?」
組合長アスカちゃん、今日は髭達磨じゃないんだな?・・・あー俺が肉鎧を壊したからか。もう試合はしないと思うけど、次は手加減する。以前の試合は考え事してたからな。
アスカちゃんは美人さんだけど、もう少し露出を控えて欲しいものだ。ほぼ下着じゃないか!
さて一つ目は話すと長くなるな・・・ミキ・・起きてくれ。二つ目の人物ってもしかしてマキちゃん?って金庫の中に居るよな?ってか未だ気絶中かい!・・・ミキちゃん・・起きてくれって。三つ目は俺の弟子なんだが・・・ミキ!お願いだから起きてって!
起きないから俺が伝達帳面に書いて説明するか・・・。
『一、弟子。二、貰った。三、金庫内』
「・・ど・どうして鉄板の上にスケッチブック(伝達帳面)があるの?一、弟子?・・二、貰った?!・・三、金庫内ってどういう事?」
あ・・間違えた。
『一、貰った。二、金庫内。三、弟子』
「・・貴方は今、柱に両腕を縛ってあります。仲間であるミキちゃんは今、引き剥がそうとしても貴方の左腕から離れず寝てます。その状態で何故このスケッチブックがあるの?先程まで無かったわよね?更に私の質問への答えであろう文字が書いてるの?ってか書けるの?・・その前に喋りなさい!」
当然縛ってる鎖から腕を抜いて、伝達帳面と筆を出してから、相手に分かりやすく完結に答える為に考えて書き、一番見やすい場所に置いてから腕を縛り直したんだが?最善だと思ったけど駄目だったのか?確かにアスカちゃんの言う事は分かるけど、会話は未だ出来ない。体外に出る魔力は完全に止める事が出来たんだが、俺が喋ると強い魔力が出るんだよな。今はまだ知られたくないからな・・・ミキちゃん起きてくれないかな?
「分かりました。目が見えず喋れない猿という事で話は進めます。で?一つ目がこの少女は『弟子』だっ・・あれ?『貰った』ですか!誰に貰ったのよ!マキが『金庫内』ですって!『弟子』ってま・まさかミキちゃん?」
説明するのに時間がだいぶん過ぎてしまったな。とりあえず証拠を出して欲しいとの事だから、気絶してるユキちゃんとマキちゃんを金庫内から外に出して、ミキちゃんが狩りまくった小鬼の魔石を麻袋に全部入れて出したら、皆顔が青ざめてたな。そりゃかなりの数量で重さもあったからな。しかし黒光り筋肉共は青ざめても黒光りなんだな。なんとなく青ざめてるような感じ?雰囲気程度に・・・。
ユキ・マキちゃんは別室で寝かされ、小鬼の魔石は組合職員が数人で数えてたな。これで拷問器具から解放されて帰れるのか?何処かに宿は取れるか心配だな。
「貴方達はゴブリンの巣周辺の討伐依頼を受けて現地に行ったのにも関わらず、巣の中へ入り討伐をしたので減点。内部にて他冒険者の救出を行ったので加点。今後マキと少女が目覚めてから事情聴取を行い、貴方達の処遇を決定します。今日はここで一泊してもらいます」
宿の心配は無くなったが・・・石抱責からは解放してくれるんだよな?




