第二十話 帰還と連行
「・・・衝撃なのは分かるけど、四つん這いになって落ち込む程なの?私がいるじゃない!だ・大丈夫だって!私が立たせて上げるよ!」
・・・完全に忘れてた・・・勃〇不全の事を・・・。こっちの世界に来てから全く反応・応答せず、書物を読み漁って調べた薬を材料入手し作って飲んで試した結果、未だに不能。もう二度と使えないかもしれない・・・。
しかしミキよ・・・何度も言うけど淑女として言動には気を付けない!普段から俺の不能品を枕替わりにするのも辞めなさい。更に!『お・ユイちゃん!下着濡れてるよ!夢〇したよね!』って何回か言ってたけど・・・全てミキ、君の唾液だったのを忘れたか?
だいたい部屋を分けて寝てるのに何故?朝起きたら俺の部屋で寝てるんだ?最近は当たり前のようにお風呂も一緒に入って来るよな?ねー聞いてる?・・・って思ってるだけで喋ってないな俺・・・。
「また王都プティ・クリンチに行った時に聞こうね?」
・・・そうだな。他にも方法があるだろうし探すか。
コタゴリラへ帰還途中(衝撃から小一時間後)
「この密林には過度な魔素が充満してる場所があるから、魔獣・魔物がその魔素の影響で巨大化して、個体によっては狂暴になって襲いかかって来るのよ。でも魔素が多く含まれるお肉は美味しいんだよね〜♪」
そろそろ食材の補充をしたいと思ってたから調度良いな。牛か豚っぽいのがいれば欲しいけど、この密林に生息してるのか?
「【探索】!・・・いた!」
おーいたか、んじゃ狩って来てくれ。
「・・・あれくらいだったらユキちゃんだけで十分だよね!」
ユキちゃん?・・・おー!これ(皇女)か!ってかまだ気絶中だよな?起こしたら面倒くさそうだけど、どうする?・・・俺?俺は面倒くさいから狩らないぞ?あ・・薬草みっけ!キノコもあるな。
「・・・面倒くさい!」
そうなると俺か?ミキさんや、最近頑張ったのって小鬼退治だけだよな?あ〜魔石獣もいたな・・・やっぱり俺か・・面倒くさい。俺の職業は荷物持ちだからな?ミキちゃん、魔法剣士だろ?
あぁそういえば貰った矛を試してなかったな・・狩るか。
「矛?流石おに・・ユイちゃん!魔獣や魔物は斬れるから安心して使って良いよ♪」
俺が狩るって思った瞬間笑顔になるんじゃない!それよりもどんな魔獣だ?
「正面に五肉!左に三肉!右に薬魔草と毒魔獣草!」
頼むから『肉』換算は辞めなさい。
「お・ユイちゃん、何でも一瞬で終わるよね?だいたい魔獣を狩ってから解体するのが常識でしょ?」
そうか?飛び掛って来たから解体しただけだぞ?その方が効率が良いよな?魔獣はゆっくりと飛んで来るから、その間に貴重若しくは高級な部位を取って、皮を剥ぎ取り、【吸収】の魔法を使って血抜きしてから、肉を部位毎に切って、魔石を取り、骨も出汁を取るのに貴重だしな。後は内臓を魔法で水を出し洗ってから、食べる部位と薬に使う部位を分けて全て収納すれば終わりだな。
しかし・・よく分からんが、初めて見た魔獣や草木の名前や急所や高額部位とかが分かるんだろうな?
「極常だよね!・・極めて異常とか、極めて常識外れって意味だからね!毎回言ってるけど照れる所ではないからね?」
俺も毎回言っ・・・もう面倒くさい。
しかしこの矛は良く斬れる。空気抵抗すら感じず何の抵抗も無く扱いやすくちょっと軽い。もう少し慣れてから【マソウ】流を使ってみるかな。
コタゴリラの街手前。
あれからかなりの魔獣や魔物を狩って薬草や山菜・茸・木の実や果物・鉱石等を入手出来たは良いんだが・・・。森を出たらコタゴリラの街が遠くに見えて、火事でもあったのか?みたいな鐘が鳴り、街から黒い物体が近ずいて来て俺達を囲み・・・。
「ユイ・モニエ・ブルガイヤーとミキ・クルディオ・アモルだな!?マキ・クダ・セリウス親衛隊隊長の殺害容疑がある!連行する!」
と、真っ黒なゴリラ人族の連中に、魔消鉱石で出来てる手錠を着けられ・・・連行されたわけだが・・・『まき』??『くだ』?『せりうす』?殺害容疑?・・ん〜ミキちゃん誰だっけか?・・・って寝てるのか!




