第十四話 裏切と転送
地上一階。
「アヤツ達は何処から王城までやって来たのだ?」
「おっさん、王都の近くにゴブリンの巣があるの知らない?その巣から地面を掘って王城の地下に潜入して兵士達をマインドゴブリンで洗脳したんだよ。マインドゴブリンは通常ではありえない亜種だから、背後に誰かがいるよね!」
今、兵士に付いてる精神操作をする小鬼を殲滅する為に王城内を走ってる。魔石を抜き取るだけだから簡単だが、早く謁見の間へ行っておっさんの娘を連れて帰って、銭湯とコーヒー牛乳とフルーツ牛乳をだな作っ・・
「また余計な事考えてるよね!ゴブリン一匹につき銀貨五枚よ?風魔法で無音にしてるからジャンジャンバリバリ魔石抜き取っちゃって!ここでの功績があれば勇者申請が出来るはず!みてろよーあの黒髭達磨の中身!」
どうでも良いけどよ・・・俺の顔に抱き着くの止めないか?確かに俺が背負ってる金庫から顔を出してるおっさんと真正面から会話しようとしたら良案だろうけど、俺の頭の上に乗る案もあるんじゃないかい?いつものように俺の腕に掴まっても話せるんじゃないかい?
「おに・・ユイちゃんの考える事は分かるけど、仮にユイちゃんの頭に座ったとすると、急発進・急停止するから私が踏ん張りきれないでしょ?そうするとおっさんに私のおパンツを見られるか、おっぴろげ〜か〜ら〜の〜窒息おパンツ締めでおっさんがお亡くなりになっちゃうかもよ?」
・・・理屈は分かったが、その・・・淑女としての言い方というか伝え方をもう少し・・もう少しで良いから学んでくれ!可愛い顔で訴えても駄目だからな?それに今日は下着履いてるけど、普段は履かなかったり脱ぐよね?女の子はお腹冷やしちゃ駄目なんだから、しっかり履いてね!頼むから毎回俺に『履かせて』とか言わないように・・・時々でも駄目だぞ!
「お主も大変じゃな・・・娘には・・・」
おっさん!色々と勘違いしてるよな!とりあえず俺の娘じゃないからな!
とりあえず・・・一階は終了。二階から先は面倒臭いから・・・はい終了。全て根刮ぎ取っちゃいましたと。
謁見の間、でっかい扉前。
「頼もう〜!」
何処の道場破りだ!まぁ良いや入るか。
おー煌びやかで大きな部屋なんだな。天井には俺が作ったシンデレラより二回りほど小さいのがいくつかあり、左右には沢山の大きな窓と柱が交互に並んで、俺達がいる入口から一番奥の王様の所まで長くて赤い絨毯が敷かれているんだな。何人くらいで宴会が出来るんだろうな?
んで?王様の椅子に座ってるのは鎧を付けた結構大きい筋肉ゴリラだな。身長八尺(約二m四十cm)くらいで青白い顔だけど、こっちを見て不敵な微笑みだな。右端に転がってるのがおっさんの娘だけど、あー俺の作った服を着てるのな。他は当然居ないな。
「神の使徒が三匹か・・・まぁいい、どうりでマインドゴブリンでは歯が立たなかったんだな」
「貴様の野望はここまでだ!観念してお縄を頂戴しな!」
ミキ!決め台詞言うのは格好良いが、俺の顔面に抱き着いてるから、相手からすれば背中しか見えてないぞ?
「近衛隊長!何故裏切った!」
「そんな所に居たのかゼフ、まだ死んでなかったのか?この国は俺が支配し魔獣魔物の楽園にするんだよ。人間の時代が約千年前に終わり亜人の時代に替わり、最終は魔獣魔物の時代になるんだよ。俺は天使様に選ばれた真時代の亜人なんだ!」
何が言いたいんだ?とりあえずおっさんの娘を回収しないとな。【取り寄せ】で娘を回収、魔消鉄鋼の手錠と足枷を取って傷だらけの身体に赤チンぶっかけておくか。まだ気絶してるみたいだから、そっと寝かせておこう。
「そこのチビがやったのか?まぁ嬲り殺して娘に言う事を聞かせブー!」
あー言っちゃったのか・・・最近キレるの早くないか?俺の顔面から離れて即、青白筋肉の顔面に飛び蹴りして蹴りと椅子の背もたれとで板挟み状態。鼻が曲がって鼻血と口も切ったかな?しかし、頑丈な椅子だな。とりあえず手加減してやれよ?
「おい青白筋肉!相手してやるから全力で来い」
微笑みが消え・・あれは自己修復か?鼻が元に戻って口角の出血を手の甲で拭き取り立ち上がって殺る気か。
「一番手はチビか・・・」
両手を前に出して掌を下に向けて何をするんだ?
「さぁ魔石獣共よ!こいつを喰い千切れ」
ほー!掌から魔石がボトボト落ちてきたと思ったら、魔石が色んな獣に変わっていくのか!どんな仕組みなんだ?ちょっと調べたいから異空間に舞台を移すか。
【転送】




