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僕は異世界の君に恋をした。  作者: リアラフ
死者の国《ヘルヘイム》編
91/126

#91〜死を司る女神〜

「さて、先に伝えたようについに”あの計画”をついに実行に移す時が来た。今回の計画に関しては私一人の力では決して成し遂げられるものでは無い…。この計画を成功させるためには、

私が最も信頼している神聖教団十三騎兵の皆の力や執事のガングラティ、メイドのガングレト、そしてこのエリューズニルに居る全ての者の力が必要不可欠だ。そこで今回の計画を実行するにあたって皆にそれぞれの役割ロールを与える。」



”彼の方”は今回の計画に関してと十三騎兵のメンバーと執事のガングラティ、メイドのガングレトにそれぞれの役割ロールについて話し始めた。



「まず初めに今回の計画の要となるのは、白騎士とコルアが商業都市イスタリアムから回収したハイブリットエルフ、そしてマインが回収した転生者ハルトの二名だ。本来はもう一人の重要人物であるハイブリットホムンクルスも今回の計画に必要不可欠であったが、それに関しては、協定を結んだサタン側が私達に提供してくれた”人形ドール”を使用する事によって代役を立てる事が出来た。」


「あの”人形ドール”が…ハイブリットホムンクルスの代役に……?」



モルドレッドの疑問に”彼の方”は深く頷くと、玉座の隣に待機させていた執事のガングラティに合図を送った。そして、その合図を受け取ったガングラティは召喚魔法を展開させると、その中から長髪の黒髪をした一人の成人女性を呼び出した。



「なっ!!!」



執事のガングラティが呼び出したその成人女性の姿を見たコルアは言葉を失った。



「まさか…その女性は……ロロの母親の”メーディア”…?でもなぜ……?メーディアが私達に協力するなんて…。」



混乱するコルアに”彼の方”は事の経緯を話し始めた。



「コルア、混乱させてしまってすまない。執事のガングラティが呼び出したこの女性は、ハイブリットホムンクルスの母親である”メーディア”だ。正確に言えば、”そうであってそうで無い”と言った方が正しいがな。」


「そうであって…そうで無い……ですか?」



”彼の方”の言う『そうであって、そうで無い』という言葉に、コルア含め十三騎兵のメンバー達はそれがどういった意味であるのかを理解するのに困惑していた。



「皆、私の持つ力”死者蘇生アナスタシ・ネクロム”は知っているな?」


「はい。」


「執事のガングラティが呼び出したこの女性メーディアは、私の能力である”死者蘇生アナスタシ・ネクロム”で冥界から一度蘇らせた後にその肉体から純粋な魂だけを取り出し、協定を結んだサタン側が私達に提供してくれた”人形ドール”にその純粋な魂を同化させた存在だ。」


「なるほど…。つまり”死者蘇生アナスタシ・ネクロム”で蘇生させた者には自我があり、蘇生させたメーディアは決して我々教団に力を貸さない。となれば、蘇生させたメーディアから純粋な魂だけを取り出して”人形ドール”にその魂を同化させ、自我を持たず我々の命令に従うだけの存在としてその力を利用する事が出来る…。といった事でしょうか?」


「その通りだ白騎士。ガングラティが呼び出したこのメーディアは純粋な魂だけを持った自我を持たない存在、まさに”人形ドール”。そしてハイブリットエルフの持つ強大な魔力を媒介にメーディアが持つ”神動術”を利用してこの”死者の国(ヘルヘイム)”と地上界を結び、冥界と地上界との境目を無くす。次に巫女の力を受け継いだハイブリットエルフの力を利用して私にかけられた忌々しい呪縛を解き放つ事で、私は長きに渡る呪縛から解放され、ようやく私は地上界へと赴くことが出来る……。」



計画の全貌を話す”彼の方”の両手は静かに力強く握られていた。



「それからマインが回収した”転生者ハルト”に”兄様達の片割れの魂(ワンサイド・ソウル)”を同化させ、”冥界の王”として復活させた後、地上界へと赴き偽りの神と英雄達が作り上げた偽善国家”ヴァラマ帝国”に報復し偽りの平和に終止符を打ち、全ての目的が達成さたた暁には地上界に”死者の国(ヘルヘイム)”を建国する」


「主様のその目的を達成すべく、我々神聖教団十三騎兵及びこの”死者の国(ヘルヘイム)”に居る全ての者が誠心誠意全力でお力添え致します。」



モルドレッドのその言葉に他の十三騎兵のメンバーや、執事のガングラティ、メイドのガングレト達も深く頷いてみせた。



「私は良き仲間に恵まれたな…。では早速だが、この計画を実行するにあたって皆の役割ロールを話すとしよう。まず初めにこの計画を実行に移した場合、膨大な魔力が発生する事は言うまでも無いが、地上界と冥界が分断されているとはいえ、膨大な魔力をこの冥界で使用すれば地上界や天界に感知されてしまう可能性がある。そこで”魔女マレフィキウム”の称号を持つコルアよ、お前の持つ力を持って外に魔力が感知されないように結界を作ってくれないか?」


「私の持てる力を最大活用して強力な結界を作ってみせます。」


「うむ。そしてコルアには結界の作成以外にもう一つ役割ロールを与える。」


「もう一つの役割ロールですか…?」


「あぁ。イスタリアムでマインが回収した転生者ハルトだが、先に話したように彼には”兄様達の片割れの魂(ワンサイド・ソウル)”を同化させ、”冥界の王”として復活させる訳だが、マインには転生者ハルトの記憶を書き換えてもらいたい。頼めるかコルアよ?」


「もちろんでございます!!」


「頼んだぞコルアよ。さて、これらの事を踏まえ皆は気付いたと思うが、転生者ハルトは今回の計画の中で最も重要な人物だ。そしてこれから話す事は白騎士の話を聞いた上での推測だが、彼の仲間でもあり”伝説の四騎士”の一人でもある黒騎士が、ハイブリットエルフと転生者ハルトの二人を奪還すべく捜索を開始していると思われる。」


『!!!』



今回の一件に伝説の四騎士の一人が関わっている事を知った、白騎士、コルア、マイン以外の十三騎兵のメンバーは、黒騎士が今回の一件に関わっている事がどれだけ大きな事かを実感させられていた。



「まさか今回の一件に伝説の四騎士の一人が絡んでいたとは…。となれば既に白騎士、コルア、マインの三名は商業都市イスタリアムで黒騎士と遭遇した…という事でしょか?」



モルドレッドのその質問に隣で腰を下ろしていた白騎士が答えた。



「モルドレッドの言う通り、俺とマイン、コルアの三人は商業都市イスタリアムで黒騎士と遭遇し、俺に至ってはイスタリアムで奴と対峙している。」


「そうですか…。」



モルドレッドは白騎士のその返答に胸の内に秘めた何かを思うように下を俯いた。



「今白騎士が話したように、今回の一件には伝説の四騎士の一人である黒騎士も関わっている。その事を踏まえた上でこれから私が話す事を聞いて欲しい。そして誤解をしてほしくないのは決してコルアの力を信じていないわけでは無い。それだけは分かってくれるなコルアよ?」


「もちろんでございます。」


「その言葉を聞いて安心したぞコルアよ。さて、話を本題に戻すが、もし仮に黒騎士にこの場所を突き止められた場合や、この計画の情報が外に漏れたり、計画を遂行する上での膨大な魔力が検知されれば”ヴァラマ帝国”や天界の連中も黙っていないだろう。そこで”グラディウス”の称号を持つモルドレッド、”破壊デストロイ”の称号を持つ”アレス”、そして堕風の守護者シェハザムにはこの”死者の国(ヘルヘイム)”周辺の警戒及び、この”死者の国(ヘルヘイム)”に近づこうとする者達の撃退とコルアが作った結界の外の警護を任せたい。」



モルドレッドはシェハザムと同じ役割なのが不満なのか、少しばかりその不満が顔に現れていたが”彼の方”から与えられた大事な役割なのだと自分に言い聞かせ、その役割を全力で全うしようと心に誓い承諾した。そしてモルドレッドの隣で赤髪に鋭い眼光を光らせ、強靭な肉体を持ち”破壊デストロイ”の称号を与えられたアレスと堕風の守護者であるシェハザムの二人も、”彼の方”から与えられたその役割をモルドレッドに続いて承諾した。



「では次に、”医学メディカメント”の称号を持つ”アスピオス”、そして”鍛治ブラックスミス”の称号を持つ”へパイトス”の二人には、今回の計画の要であるハイブリットエルフとメーディアの二人、そして計画を実行するにあったって二人の力を最大限に引き出す魔導装置の観察及び、それのメンテナンスの方を頼みたい。」



腰より下に伸びている黒髪の長髪を一本に束ね、黒い軍服の上に白い白衣を纏い不気味な雰囲気を醸し出している”医学メディカメント”の称号を持つアスピオス、そして期待上げられた肉体に凛々しい顔立ちの持ち主で”鍛治ブラックスミス”の称号を持つへパイトスの二人も、”彼の方”から与えられた役割を承諾した。



「そして万が一に備え、執事のガングラティと”人虎ウェアタイガー”の称号を持つ”マガン”の二人には、魔導装置及びハイブリットエルフとメーディア、そしてアスピオスとへパイオスが役目に集中出来るように周辺の警護を頼みたい。」


「畏まりました我が主人様。」


「ガングラティと同じく!この”人虎ウェアタイガー”の称号を主人様より与えられしマガンが、その役目を全うさせてみせます!!」



執事のガングラティに続いて、他の十三騎兵のメンバーよりも一段と大きな声量で”彼の方”から与えられた役目に承諾してみせたのは、頭部に猫のような耳を生やし毛先にかけて黒から金色にグラデーションをした髪を二つに結び、黒の軍服を少し崩した着こなしをした一人の若い獣族の女性だった。



「相変わらず元気だなマガンよ、もしもの時はお前の力に期待しているぞ。」


「その時は、このマガンにお任せください!!!」


「うむ期待しているぞ。次に”迦楼羅カルラ”の称号を持つ”ナゴミ”、そして”龍人ドラゴニュートの称号を持つ”ディノ”、”魅惑チャームの称号を持つ”エキドナ”の三人は地上界へ行き、ヴァラマ帝国及び黒騎士についての調査と同行の監視を頼みたい。」


「お任せ下さい主人様。もし何かしらの進展や情報が入りましたら我々三人の内の誰かが早急にお知らせ致します。」



そう答えたのは背中に大きな羽を生やし、色白な素肌に顔の上半分を奇妙な面で隠し抽象的な声をした”迦楼羅カルラ”の称号を持つ”ナゴミ”だった。そしてナゴミが”彼の方”へそう答えると、黒の軍服の上にドラゴンの鱗で作られた鎧を纏わせ、エメラルドをを連想させるような色をした髪と瞳を持った男性、そして十三騎兵の象徴でもある黒の軍服をメンバーの誰よりも露出させ、ブロンドの鮮やかな巻き髪が印象的な女性のエキドナも承諾した。



「では最後に、”聖騎士ホワイトナイト”の称号を持つ白騎士、”ラバーズ”の称号を持つマイン、そして”予言プロフェチア”の称号を持つ”デュラハンとメイドのガングレトには、計画を実行に移した後に”冥界の王”として目覚める転生者ハルトを”目的”の為に導く導き手になってもらいたい。」


「その役割、この”聖騎士ホワイトナイト”の称号と主人様への忠誠心にかけて全うしてみせます。」



白騎士に続きマインとガングレトも”彼の方”へと承諾し、そして最後に黒の軍服に白銀の鎧を見に纏い首元に鎖のような物を巻きつけ、白銀と水色を足したような鮮やかな髪をした女性騎士”デュラハン”も白騎士、マイン、ガングレトに続いて”彼の方”に向けて静かに頷き承諾した。


それぞれの役割を伝えた”彼の方”は玉座から立ち上がると、神聖教団十三騎兵のメンバー全員と、執事のガングラティ、そしてメイドのガングレト、そして”死者の国(ヘルヘイム)”に居る者全ての者に向けて計画を実行する為の言葉を投げかけた。



「”死者の国(ヘルヘイム)”に居る全ての者に告ぐ。ついに計画を実行に移す時が来た!!これも”死者の国(ヘルヘイム)”に居る全ての者の力があってこそだと私は思う。そしてついに冥界と地上界との境目が消え、長きに渡る私の呪縛も解放され、”冥界の王”が復活する時が来た!!

今こそ偽りの神と英雄達に報復し偽りの平和に終止符を打ち、地上界に私達の新しい国”死者の国(ヘルヘイム)”を建国する事を”死を司る女神”ヘル”の名におてここに宣言する!!!!」



死者の国(ヘルヘイム)”を治め、死を司る女神”ヘル”によってついに計画の実行が宣言され、神聖教団十三騎兵及び、執事のガングラティ、そしてメイドのガングレト達も与えられた役割ロールを全うすべく、それぞれ動き始めたのだった。

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