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 コンコン



「はぁーい。お疲れ様です。」

 なんだか高そうなボトルを持って仕事終わりのシドがやってきた。

「ミナヅキ、これジェネッタ先輩に貰ったんだけど一緒に飲むか?」

「おおー! アルコールですか? あたし初体験です♪」



「明日に響かないように……一杯だけ?」

 招き入れるミナヅキはとても嬉しそう……。


 ソファーに、腰掛けグラスをテーブルに並べる。

「凄くおしゃれなグラスですね!」

「このグラスは同僚の皆が結婚の祝いにってくれたんだ。」

 この度できたミナヅキ曰くの不思議なポケットからグラスを2ついくつかのツマミを取り出すと手慣れた手付きでボトルを開ける。



「ミナヅキ……幸せにするよ」

「……はい」






「だから、シドさんはぁ!」


「ミナヅキ、ちょっと落ち着こうか?」

「ん? お酒の味がよく分からない? じゃあもう一口! ……ぷはー、うめー!!」


 完全に出来上がっている。

「ちょっと! ミナヅキどうしたんだ! それまだ一杯目で半分も減ってないんじゃないのか? しっかりしろ!」

「だからぁ! 偉い人にはわからんのですよー、あたしだってぇそんな事わかってんでーす!」

 シドに抱きつきながらくだを巻き続ける。

「おおーい。まだ、グラス空いてないぞー。ミナヅキ?」

「ういーっす、かんぱーい♪」





「ジェネッタ、シド君に取って置きの一本をプレゼントしたって? 随分、奮発したのね♪」

「これでさぁ、ミナヅキが超お酒に弱かったら笑うわよね。」


「ふふふ……そんなわけない? ……わよ、多分?」








 静まり返った大聖堂で誓いの口づけを交わす二人。


 式には近しい親族のみが参列している。新郎側にはアヴァルト公爵夫妻、新婦側には、新婦の保護責任者であったバーマン男爵が並ぶ。



 誓いの口づけを交わした新郎新婦に結婚の宣言が行われ祝福の花びらが舞い街中が年若い二人の行く末を祝福する。



 粛々と式が執り行われ、祝福の鐘が街に響きどこまでも駆け抜けてゆく。

 二日酔いで瀕死のミナヅキの頭にも響く盛大な鐘の音に止めを刺されそうになっていたのは誰も知らない。




 晴れた青い空が美しかった。



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