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「魔法……? つかえたじゃん!」
感無量でガッツポーズをかます。
「そしたら……つぎは水!」
シーン
「待って、待って!らなにもおこらないよ?」
一人与えられた(広いけど)個室で、女子高生のイタい妄想プレイルームみたいになった。それでも探求心が勝っちゃって今はそれどころじゃないの!
「……そうじゃないんだ? うーんと」
「うーんと」
「じゃあ、水滴!」
ビシッと指した指先からポタポタとポチョる水滴!
「できた!」
ギィー……パタン
「つっ……つぎは、……霧吹きぃ!」
「失礼する。ミナヅキ……え?」
「できたぁ! 思った通りだわ!」
興奮しちゃう!
「魔法にはイメージが大事なのね! 確実にイメージ通りのものがでるもの!」
夢中になって色々な魔法で遊んでたらいつの間にかお兄さんが目を大きく見開いて私を指差して驚いてた。
「あ、みてみて! お兄さ~ん!」
「お兄さんじゃない……昨日も名乗ったはずだが、俺はシドという……」
「電気~~!」
バチバチバチ!
「へ?」
「危ない!!」
「きゃあ!」
こわい! 目をとじ弾ける電気の音が恐怖心を加速させる。想像したイメージが曖昧だったのが災いして回線が激しくショートしたみたいに火花がでてきて……
突如現れた火花に驚いて尻餅ついちゃった。それを助けようとお兄さん改めシドさんが、身を挺して覆い被さって私を抱え込んで!
ガチャ!
「ミナヅキちゃん! 私、貴女に朝までの事を謝りたいの!」
「!」
ジェネッタさんがマーヤさんに伴われて部屋のドアを開けた!
「……」
柔らかい……なに?
うっすらと目をあけると、目の前には至近距離で男性の顔が、うわぁまつ毛長い……!
そこには少女に覆い被さって熱い接吻を交わす二人の姿が。
「ふんぬ!!」
ドカ!!
ガッガッガッ……
遠ざかる足音。思いっきりドアをしめられた。
真っ白になってたお姉さん。思いっきりドアをしめていなくなった。
一瞬固まってしまった私達だけど、状況を飲み込んだシドさんが慌てて退いて立ち上がる。口許を押さえて横向いて耳まで真っ赤になってる。みえないけど多分…私も、茹でタコみたいになってると思う……。
だってさっきから押さえているけど顔が熱い!
「……すまない」
私達、真っ赤だぁ……。
今度は兵長のおじさんが飛び込んで来て、お兄さんの首根っこを掴んで消えていった。一瞬の出来事だった。あーあ、お兄さん……
「はにゃぁ……恥ずかしい……」
どこまでも熱い! 言うなれば、たかが、たかだがキスなのに! ……あんなの事故なんだから正式なカウントには……入らない! なんだけど!分かっているのに、こんな真っ赤になるとか。
何か他の事考えないと……
そう! 茹でダコと言えば、アタシまだ一番最初に食べたかった茹でカニを食べ損ねたまんまだね!
うん。カニエール君!
次会ったら必ず食べよう、そうしよう! と心に決めた。と言うことにしておいた。
かわらずまったり書いていきます。




