41
『ミナヅキ! 次の休みに、たまには一緒に街に行かないか?』
シドさんからデートの、お誘いをいただいて楽しみで眠れなくて、子供じゃないんだけれど楽しみすぎて日が登る前から準備をしてたら明け方に居眠りしてたよ! 今日はいつもより早起きしちゃった。
シドさんが会得したお馴染みの移動の魔法で街のに連れていって貰う。
目を開けるとそこは、街を一望できる高台に降り立っていた。鳥のさえずりが平和さを、穏やかな風が街の活気を運んできてくれてあたしにわくわくを運んで来てくれて、とても嬉しい。
「では、行こうか。お嬢さん」
自然に笑顔で繰り出すエスコート攻撃! 一般人なあたしは、くらくらだわ! この、調子で一日持つかしら……。
気をしっかり持つのよあたし!
街はどこも清潔に保たれていて、行き交う人々の瞳は輝き笑顔が光っている。さすが住みたい街ランキング堂々の一位の街だわ! 来て良かった♪
この分だと幸福度ランキングもかなりハイレベルよね。
「あたし、街って初めてなんです。この街は住み心地良さそうですね! あっちの通りからいい匂いがします!」
街ブラデートしてるみたいでテンション上がりっぱなしなあたしが迷子にならないようにガイドのシドさんは丁寧に説明しながら案内してくれる♪
「わぁ! 串焼き屋さんですよ! シドさん! この世界にきて一番最初に食べたやつは美味しかったです! 未だにダントツ一番フードなんです!」
「シドさんは、ここで座っててください!」
「ミナヅキ気を付けるんだよ?」
「おじさん、串焼き二本ください!」
思い出のソウルフード、串焼き屋さんに元気に声をかける。
「いらっしゃい!まいど二百ミストだ! 奥さん新婚さんかい?」
ぼん!!
「えっそれは! 違っ……! うぅ……。」
「あー! 初々しいなぁ、奥さん! デカい方持ってけ♪ 精付けて頑張れよ♪ 子供が出来たらまたここにも見せにきてくれよ!」
「こど……も!!」
ダッシュで帰ってきた茹でダコにシドさんが質問を投げ掛ける。
「どうしたんだ? ミナヅキ。いつの間にか真っ赤だけど?」
「うぅ……シドさん! だめです、ここは一見平和そうに見えて、実は危険がいっぱい潜む恐ろしい、ダンジョンじゃないですか!! 一刻も早く抜け出しましょう! じゃなきゃ、あたしのハートが持ちませんってば!!」
「ふふふ。何処かで座るかい? とりあえず歩こうか」
「ありがとうございます」
久しぶりの串焼きを堪能できて幸せいっぱいのあたし。
次はシドさんの剣を研ぎに出すらしい。
「いらっしゃい。久しぶりだな」
武器屋さんは、展示スペースとカウンタースペースがあって、多種多様な刀剣が所狭しと並べられてる。不思議とこういった場所に来ると、テンションあがるよね!
「シドさん、あたし店内を見回ってきます!」
「……わかった。でも危険な事はしちゃだめだよ?」
「はぁーい」
あたしは、異世界初の装備屋さんに興奮が隠せない、あれやこれやを、見ていたらシドさんがカウンターからこっちに来た。
「シドさん、あたしもなにか得物を買ったほうがいいのかなぁって思うんですが?」
「それは必要ないよ。だって君の事は俺が守るし。武器は危ないし」
「えっ? でも…」
「君を全ての危険から守るのは騎士である俺の役目だよミナヅキ。お姫様は大人しく俺に守られておくれ」
闘志に燃えるシドさん、彼の思いも分かるし、今は大人しくしておこうかな?
「あはは……はい、頼りにしてます」
兵長さんじゃないけどここでも過保護の雰囲気がちょっぴり出てきた。今度、ジェネッタお姉さんに相談してみよう。
街ブラ楽しいですね。




