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最近、この世界の歴史、この国の成り立ち、魔法についてと、次々多岐にわたって知識を詰め込まれている。確かにこの世界で生きていくには必要なモノなのだけれど、元々勉強が取り分け好きなタイプでもなく、正直楽しいものでもない。
今日は書庫で魔法について専門書を一人で閲覧する予定なのだけれど、ちっとも気が向かない。
ベッドでゴロゴロ~~。
「なにもやりたくなーーい!」
こんな日は寝るに限る。大体あたしにとっての魔法は、他の人が言う所の魔法とは随分違いすぎるのだ……
だから魔法の専門書をみても正直ピンとこないんだよね。
あたしの中魔法で大事なのは、イメージと想像力? 後は魔力…なのかな?
「そうだ! こんな事なら、楽する為に魔法で自分を作ればいいんじゃないの?」
よっぽど嫌なのか、脱線した先の事を真剣に考え始める。
「うんうん、そうしたら、片方がこうやってゴロゴロしてても、もう片方が真面目に生活して勉強して……遊んでた分がチャラみたいな?」
…ぷぷぷ!
「存外、一石二鳥でお得なんじゃない?」
ベッドで正座して腕くみして考える。自分が、ふ、た、り、でしょう?
「それなら、能力も同じで、見た目も……おんなじがいいよね? それでいて、透けたり、高速移動とかしてなくても良くて、ちゃんと存在できたりして……一緒におしゃべりもしたいよね♪」
夢と妄想は広がる、どこまでも。
「うーーん。そっくり……、そっくり……そっくり?」
だいぶイメージが出来てきたような? 鏡に映る自分の姿をイメージしていく。
「例えば鏡に映したようにそっくりに? そう。鏡……鏡……鏡……閃いた! ……ミラー!」
ふぉん
向かい合って掌をあわせているのは、自分の手~~?
「……出来ちゃったぁ!」
「やったあ!」
「さっすが異世界♪」
同じ顔がはしゃいで大喜びしてベッドの上でぴょんぴょん跳ねる。
お互いの顔をひねる。
「いひゃい……本物だぁー!」
ついつい自分同士でハグしちゃったよ♪
「いえーい!」
普通よりかなり大きめなベッドで二人してゴロゴロしながら考える。
「なにしよう」
「読書?」
「やだ、めんどくさいもん!」
「そーだ!そーだ!」
おしゃべりも普通に出来るんだ。考えてた通りすぎて自分の才能が恐い♪
「1+1は?」
「3!」
「これバカじゃない? あはははは♪」
「これ楽しくない?」
「そーだね! サイコーじゃない?」
「ふふふふ…」
「今、たっぷり魔法を頑張ったから、もう今日は別なことして遊ぼ?」
「やった! 賛成!」
「明日以降、こっそり精査していこうか!」
「うん!」
結局、二人で色んなパターンを話し合って、悩んで、自分以外は絶対作らないって事で合意してからは、他は何にもしなくてゴロゴロしてたとかウケる~♪ どこかの未来型狸型ロボットの世界かよ!
二人してベッドで昼寝してたらいつの間にか一人消えてた!
これは要研究だね!
しばらく、一人の時間は二人で、この魔法について考えたり話し合ったりした。
「鏡をイメージしたから、利き手が左右対象なんだね!」
「それでかー」
部屋の中、林の中、お風呂の中、色んな所で暇さえあれば二人になって色々試した!
「ふたりとも余裕で行動できるけど、あんまり離れては存在が維持できないみたい」
「これは熟練度の問題? それともあたしのレベルの問題?」
「魔法ってたのしい!」
キャラが少しずつ勝手に動き出して可愛いです。作り手の人は皆楽しいだろうなーって思いました。




