決死の告白。
学園に着きましたの。
「ごきげんよう、学園の皆さま
今日も良い一日をお過ごしされる事をお祈りいたしますわ」
第一王子アルフレド様の元に向かって一直線ですわ~。
5歳年下の婚約者、第一王子アルフレド様とは幼馴染で、前世ではお慕い申し上げていました。
レディとしてきちんとした振舞いを身に付け。
王妃として相応しい品格を得るために血のにじむ努力をいたしましたの。
最後の一手で不躾な前世の記憶が甦るとは思いませんでしたわ。
「理不尽ですわ~~~!!」
注目を浴びてしまいましたわね。
ごめんあそばせ。
「アルフレド様おはようございます。ごきげんよう」
「タチアナおはよう」
ああ、アルフレド王子様お慕い申し上げております。
中身がおっさんになった今でもやっぱり好きですわね~。
俺様ショタで女の子みたいな外見なんですわよ。
組み敷いて蹂躙したいですわ。
前世ではわたくしの未熟のせいでアルフレド様には申し訳ない事をいたしましたわね。
今世では誤解の無い様に、ハッキリとわたくしの事を申し上げた方がよろしいですわね。
「アルフレド様、わたくしアルフレド様に秘密がございますの」
「うん? なんの話?」
「ここでは何ですから二人っきりになれる所で……」
「分った」
――――
学園の中庭では風が強く吹いていて。アルフレド様は御髪を靡かせました。
アルフレド様はその髪を『鬱陶しい』と言うようにかき上げています。
お顔がいい……
滅茶苦茶カワイイですわ~!!
尊い! 結婚したい~~~~!!
「で何? 秘密の話って?」
ハッ!? よだれが、トリップしてましたわ。
「あのですね。驚かないで聞いてくださいまし」
「ボクと君との仲だろ?」
わたくしは心を落ち着かせるための『コホン』と咳ばらいをしました。
「実はわたくし、前世ではおっさんでしたの!! 心にオチ〇チンが生えてますの!!」
わたくしは意を決して告白いたしました。
ですからわたくしの事は諦めて欲しいと。
わたくしは俗世を捨ててシスターとして生きます。
お慕いしておりました。
さようならアルフレド様。
「その話何百回するの? もう聞き飽きたんだけど?」
「へ?」