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魔王と呼ばれた者  作者: 椎田 景
序章
3/4

3話 過去 [青年]

台風の影響で体調崩してました。

申し訳ございません…




20歳の時、破壊する事と再生する事に特化した魔術を編み出した。新しく魔術を作るという意味では初めてのことである。魔力量と技術に依存するが実質上これで破壊できないない物はないし、再生で直せない物はない。死んだものは流石に治せなかったが…。技術は後々付けるとして、魔力量は国でTOPを争うレベルだが規格外ではなかったので、新しい魔術を使うには決して十分ではなかった。この問題も後で研究する事になる。これらにより俺は最強の治癒魔法を手に入れた。とりあえず1つ目の山は殲滅できる目処がたったので、近い内に行く予定を立てた。



しかし予定していた日に王都に行く祖父に同行する事になった。護衛のためか後の領主としてか、祖父の明確な意図はよく分からなかったが俺にはどうでも良いことだった。

早速破壊の魔術を利用して魔物が出てきた瞬間に即塵にしていった。同行していた祖父と護衛の者は驚きそして少し顔を引き攣らせていた。

初の領地外をこれといって何も無く進み、無事王都に着く事ができた。滞在期間は1週間である。

領主にこだわりの無くなっていた俺は王都内での別行動を祖父に伝えると残念そうにしていたが予想していたのか許可してもらえた。

国立図書館など訪れたい所はあったがまず街を歩くことにした。街では驚いてばかりだった。



1つ目は魔物の肉がかなりの額で売られていた事だ。麓で取れるような物は安いが中腹あたりの物はかなりの額である。上層のものに至っては目を疑う程の額である。領地では動物の肉を食べている。というか、魔物の肉なんて食べた事がない。俺が乱獲した魔物もほぼ放置であり━そのまま放置で1ヶ月経つと勝手に消える━、最近ではやっと中腹以上の魔物の魔核を研究で使えるかもと思い回収し始めた。この額で売買されるなら今まででどれだけ無駄にしたことか…。特にこれからは破壊魔術で塵になんか出来ないな…。と思ったのを覚えている。ちなみに魔物の肉は当たり前のようだが上級になるほど美味しかった。



2つ目は魔法道具屋である。俺も最近の研究でできるのでは?と思っていたが街で売られるほどメジャーな物だったとは…。俺は少し落ち込んだ。魔核の大きさにより値段も違うらしい。肉と一緒だな。ちなみに武器屋にも魔物の皮や爪や牙や骨などから作られたものがあり、値段も同じ様に比例していた。領地では売れないので王都に行く時に売れるように保存方法を確立させなければならないと決意したのはこの時であった。



3つ目は冒険者である。思ったよりかなりの人数がいるようだった。まぁ、魔物の売買額を見れば納得であったが…。俺は冒険者という存在は知っていたが、我らの領地には来ないのでその時初めて見たのだった。領地から遠い方の山は世界中でも最高峰の高さの山の1つで活動するにもその山で事足りるため、近い方の山には人が来ないのだ。聞いた話によると、冒険者の最前線は中腹辺りだそうだ。そちらの山には行ったことがないためそれがどのレベルか分からないが、売値的にそういう事だろう。そちらの山に行く時は人に会わないようにしなければならない。また、研究する魔術が増えた。


大きく取り上げるとこの3つだったが、領地とはかなり違う文化を築いているようだった。研究する内容が沢山できた。その後、国立図書館に訪れ、滞在期間中篭もり続けて見新しい物は読破した。

そうして俺はホクホク顔で領地に帰ったのだった。ちなみに祖父は王都に訪れる事の危険性を述べ、年に1度に減らしてもらうことになったらしい。



そこからは、山の殲滅も後回しにして研究三昧だった。復讐を忘れたわけではないが、研究に楽しみを見出していたのは事実だ。年に1度の王都行きは必ず同行し、それを1つの目安として動いていた。



5年経ち、25歳のころ、祖父と師匠が亡くなった。

寿命だった。祖父も師匠も、研究でもいいから復讐に囚われずに生きろ。のような事を俺に言った。祖父は領主になって欲しそうであったが…。結局その後の領主は俺の叔父が引き継いだ。



26歳の時に、魔物が原因の流行病が領地を襲った。原因の魔物はすぐに突き止め、滅ぼしたが、かかった者は治せず―再生魔術に病は治せなかった―領民の4分の1の人々が亡くなってしまった。自分の未熟さと復讐を後回しにしていた自分が憎かった。すぐに周りを見通せる魔術と自分の敵となる物を認識できるような魔術を作り出し自分にかけた。そして、また、復讐に乗り出す事になった。祖父と師匠の遺言は無視する事になるが許せなかった。やはり魔物は殲滅するべきだと思い、後回しにしていた山の殲滅に行こうとすると、声をかけられた。


その者の名前をシン・ライアーといった。領主の護衛を勤める一家で、シンの両親は俺の両親と一緒に亡くなっていた。歳は同じである。その者の目は俺と同じ目であった。厳密に言うと少し違っていた。俺は復讐に燃えている目をしていたが、シンは復讐に囚われる目をしていた。まぁ本質は一緒なのであまり考気にしなかったが…。今まで、俺は山か研究室に篭もりきりで他の事には目を向けていなかったので彼に気づかなかったようだった。彼は俺に同行させて欲しいと言った。彼の実力は正確には分からなかったが、直感的に強者である事はわかったので同行を許可した。


そして俺は彼と山を殲滅した。彼は思った通り強かった。魔術の才能があまりなかったようで剣を極めようとしたらしい。俺の目には極めたように見えたが本人によるとまだまだだと言う。俺はというと、研究の成果は十二分にでた。前に手こずった上層の相手も麓の魔物のように蹴散らすことが出来た。山頂の山のボスも簡単に倒す事ができた。これでピーキンス領の安全は確保された。

シンは今回の殲滅で何かが琴線に触れたのか俺に忠誠を誓った。領主一家の人間と領主護衛一家の人間なので周りからの反対もなく、すんなりと俺の護衛と認識された。




毎日はキツいので月水金の18時更新にします

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