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射行無常 ~弓道部の日常  作者: 松川由良
第一章 始まりから大会まで
3/12

第三射 弓を射る、的に当たる

~容姿について~

『容姿に関する描写が無い』とご指摘をいただきました。

いやまさか。と思って見返しました。


マジでした。


いや、ホントどこかで書いた気になってました。アホか。

今更作中で書くと、私のことなので今以上に変な文章になる気がしたので

こうして前置きのスペースを使っているわけです。


本当に軽くですが、ここで紹介したいと思います。





一ノ瀬朝美


数字の一、朝。1-Dです。

黒髪です。肩までかかります。弓道をするときはポニーテールにしています。

目の色は黒。まぁ、至って普通の美少女ですね。


身長は高校1年生女子の平均身長よりほんの少し低いくらい。

体つきも華奢って程ではないですが、平均以下です。

胸も平均くらいです……え、この情報いらない?


ズボンよりスカート派だそうで、私服は大体スカートを交えたもの。ワンピースも可。




二宮真昼


数字のニ、昼。1-Dです。

クリーム色のショートヘアーは元気な証です(適当)

目は黒ですが、朝美よりは少し薄いです。灰色って程でもないけど。


身長はだいたい朝美と同じくらい。

朝美よりかは細くないですが、一般的には十分痩せ型の範囲です。胸は貧乳よりです。

……いらないって言われても書きます。私得なので。


まぁ作品を読んで頂ければわかると思いますが、元気な女の子なので

ズボンを好んで履きます。冬でもわりかし軽装です。動きやすいからだそうです。




三宮千夜


数字の三、夜。2-Aです。

紺っぽい髪。朝美ほど長い訳ではありませんが、結構長めで、下めに作っているポニーテールです。

目の色は綺麗な水色です。ちなみに外国人じゃないです。

いや、ほら。ラノベとかアニメって高校生でも髪色と目色が様々じゃないですか。

全員黒髪黒目だったら見分けつきませんよ。許してくださいよ。


とにかく『凛』とした雰囲気を持っています。絵に書いたような弓道人です。


高校2年生にしては結構長身で、筋肉と胸が豊富なので、体つきも比較的いい方です。

流石に『ガタイが良い』までは行きませんよ。だって弓道ですし。

と言う訳で胸、大きいです。ダブル富士山です。


口調から想像できないくらい、可愛い服を好みます。

ただ、あくまで可愛い『服』が好きなだけで、可愛いものはそこまで好きじゃないそうです。

ぬいぐるみにはときめかず、戦車にはときめきます。千夜の家に遊びに行くときは『パンツァー・フォー』です。




四森夕奈


数字の四、夕方。2-Cです。

茶髪です。朝美よりも髪が長いです。脇くらいまであります。ふわぁっとしてます。もふもふ。

弓道時はなんとかまとめてます。センスが半端ないと噂になっています。

あぁ、目の色は少し黒に近い赤です。でも、ほとんど黒なので、黒ってことでいいと思います。

タレ目で、男子ウケが物凄く良いです。めっちゃモテます。やばいです。


千夜より背が低く、大体平均よりちょい下くらいです。

さらに驚くくらい体重が軽いです。朝美や真昼でもお姫様抱っこができます。

ちなみに非力な訳じゃないです。真昼や明ほどではないですが、貧乳です。


作中ではまだ登場していませんが、実家が金持ちでお嬢様なので、私服もそれなりのもの。

夏は物凄い日焼け対策と、麦わら帽子が欠かせません。親が過保護なんです。




五条明


数字の五、明け方。3-Aです。

困ったときの金髪です。左目が隠れかけていますが、髪自体は結構短めです。セミロングくらい?

セミロングってどれくらいだっけ。まぁいいや。

ちょっと中性的な顔立ちですが、笑顔が素敵なのでモテます。姉貴です。


身長は千夜と同じくらい。ここまでで比較すると

朝美≒真昼<夕奈<千夜≒明

って感じになりますね。胸はないです。残念。

……あ、胸の格差社会もやるんですか?分かりました。

真昼≒明<夕奈<朝美<千夜

です。なんか似た感じになりましたね。真昼涙目。


あ、私服はとにかく幅広いです。アウトドアな服だったり、ちょっとかわいい系だったり。

なんでも着こなし、なんでも似合ってしまう。中性的顔立ちの強みですね。




……なんだか、アドバイスの意味を履き違えてる感じが否めませんが。

とりあえずこんな感じでキャラ像は補っていただけたら、と思います。

これでもわかりづらい場合は、とりあえず自分の好みでどうぞ(丸投げ)



えぇ、こんなヤツのお話なんて興味ないでしょうから、さっさと本編へ移ります。

本日の語り手→四森夕奈





「やっほーい!みんな頑張ってるかな?」


「明さん、こんにちは」


「どーも! 夕奈は調子どう? 近々大会でしょ?」


まぁ、いつも通りですよ。今まで『2連覇』が無いですからね。

そろそろこの辺りでやってやりたいと思ってます。


「おお! 凄い意気込みだね! 千夜とあの子……もう、また名前忘れちゃった」


「えー……、陽子さんのことですか?」


「そう! その2人に勝たないとね!」


本人はいませんが、一応紹介しておきましょうか。

月見陽子(つきみようこ)さん。私や千夜と同じ2年生で、真珠女学院と言う所の弓道部部長さんです。

千夜が過去に話したことがあるかもしれませんが、大会の決勝で私たちといつも争っている相手です。

そうですね……話してみて思ったのは、まずとてもクールで美しい女性ですね。

何事にも動じず、普段の姿からは弱点が全く見出せません。


「……今回も集中力を高める練習をした方がいいかもしれませんね」


「そうだねー、アレは最早実力ってより集中力だからね!」


散々射詰をした挙句、何の前触れもなく遠近に変わるので

精神面を鍛えておかないと、疲れで負けやすくなってしまうんですよね。


「あれ、そう言えば千夜は?」


明さんは周りをキョロキョロしながら言った。

あれ? ずっといると思っていたのですが……。


不思議に思って、私も一緒に辺りを見回してみました。


巻藁で射形の確認をしている朝美さん。

手に弓を乗せてバランスを取っている真昼さ……ん?


「いや、何やってるんですか」


「あっバレた」


バレたじゃないですよ。ちゃんと弓道をしてくださいよ。


「うへーい」


「お、そうだそうだ真昼っち!

 千夜見なかった? さっきまでいたような気がするんだけど……」


本題をすっかり忘れていました。

真昼っちさんは「えぇぇ部長いないんすかうわマジやん」みたいな事を言うと


「朝美ー、部長知らない?」


……最初からこうすれば良かったのかもしれませんね。

朝美さんは巻藁を一区切りつけると、律儀にこちらに小走りで来てくれました。


「部長ならさっき電話が来たみたいで、道場の外に行きましたよ。

 と言うか部長、私と真昼に言ってなかったっけ?」


視線は一斉に真昼さんへ。


「……あー! なんか無性に皆中したくなってきたぞー!! よっしゃやるかー!」


「真昼」


「ごめん」


「……ま、まぁとにかく! 千夜は電話ね! いやぁ良かった!」




明さんが無理矢理まとめた所で、ちょうどよく千夜が帰ってきました。


「すまない、今戻った……って何してるんだ?」


「あぁ、ちょうど朝美さんから事情を聞いていた所ですよ」


「ねぇねぇ千夜、ちなみにお相手は誰なの? もしかして彼氏さんとか?」


電話を終えると必ずと言っていい程飛んでくるであろう、定番の質問。

もちろん千夜は呆れ顔で否定を返しました。


「恋人はいませんし、作る気もないですよ。弟から電話が来ただけですって」


「なぁんだ、ざんねーん」


「……元々期待してなかったでしょうに」


「と言うか、部長って弟いたんですね」


そういえば、真昼さんと朝美さんは初耳かもしれませんね。

そう言う私も一年生の頃に体育祭で見かけた一回が最初で最後でしたけど。

ちょいちょい千夜の家に遊びに行きますけど、弟さんには会えないんですよね。


「夜一は人見知りだからな。誰かを家に招くといつも自室に籠ってしまうんだ」


千夜から聞いた程度なのでよくは知りませんが、千夜の弟の名前は夜一(よいち)と言うそうです。

弓道が凄く上手そうな名前ですが、意識してつけた訳ではなく、本人も剣道に興味を持っているらしいです。

志望校は一応、ここの男子校を志望しているんだとか。あ、言ってませんでしたっけ?

この大瑠璃高等学校は、私たちのいる女子校と、ちゃんと男子校もあるんですよ。まぁ出番は無いと思いますけど。


「へぇ……ウチ、部長の弟気になるなぁ。会えたりしません?」


「私の話聞いてたか?」


真昼さんが不貞腐れた所で、今度は朝美さんの質問タイムが回ってきました。


「あ、あの部長。弟さんとは仲が良かったりしますか?」


「私は良いと思っている。この前の休みは一緒に虫取りをしたぞ。

 あ、そうだ! そのときカブトムシを捕獲できたんだ! 見るか? 待ってろ、携帯で写真を……」


「あ、あのー……」


「朝美さん。こうなったらもう千夜は止まりませんよ」


「ひえぇ……」


弓道をしている千夜、友人と談笑している千夜、大好きな食べ物を食べている千夜。

私は色々な千夜を見てきたつもりですが、やはり、虫の話題になった千夜が一番輝いていると


私は今でも思います。見てください。あの素晴らしい笑顔。発端はカブトムシですよ。


「ほら! 大きいだろう? 夜一の手のひらと同じくらい!」


「わ、わー……」


「おー、おっきいですね。これ今飼ってるんですか?」


「いや、私は基本的にキャッチアンドリリースだからな。写真を撮ったらすぐ逃がしてしまったよ。」


「へー。こんなに大きいならちょっと見てみたかったなー。」


真昼さん、多分それ地雷です。


それを聞いた千夜はとっさに表情を輝かせました。


「そうか!? なら真昼! 今度3人で虫取りだ!

 これより大きいカブトムシを取るぞ!!」


「えっ、いや、待ってくださ」


「そうだ! ついでに夜一にも会えるだろう! 一石二鳥だ!」


「あ、なるほど! そりゃあいいっすね!」


あぁ……真昼さんがこんな人で良かった。


それから数日後。LIN○にて、2人が眩しい笑顔でクワガタを捕まえた写真が送られてきました。










……ん? クワガタ?それに弟さんは?



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



本日の語り手→三宮千夜



終わらなくて驚いたか、今回からは内容を増量するぞ。

いや、前々から短いなーとは思っていたのだが、どうにも限界があった。

今回からゆっくり執筆できるとのことなので、少しずつ増量していこうと思っている。

そうだ。時系列を記しておかねばな。いつの出来事なのか分からなければ皆困惑してしまうだろう。

と言っても、前回の……私の弟の話からたった3日後の出来事なのだがな。


「お、お待たせしましたぁ~……!」


向こうから良い所で育ったような少女がおぼつかない足取りでこちらに走ってくる。

と言うか、夕奈だった。どうしたんだ、そんな慌てて。


「す、すみません。少し道案内を……」


よしよし。夕奈はいい子だなぁ。


「んぅっ……って、ここ外ですよ。なでなでするのやめ……あ、いや。

 えっと、せめて2人だけのときに……」


夕奈は薄く白いワンピースと、高そうな麦わら帽子。とても涼しそうな格好だった。

なんだろう。ほのかに風が吹くひまわり畑の真ん中に立っていそうな雰囲気を醸している。

さすが、お嬢様は雰囲気が違う。なんというか、キラキラしているのだ。


「まぁ、どちらにしろ陽子が来てないから慌てる必要はなかったんだがな」


「あれ、来てないんですか? そろそろ集合時間になるから急いだのですが……」


まぁ、アイツもなんだかんだで間に合うように来るからな。

少し待っていればすぐ来るだろう。多分余裕たっぷりに歩いて。


「……あ、そうそう。千夜はこれ知ってますか?」


そう言って夕奈が携帯を取り出し、電卓のアプリを開いて見せた。


「いや、電卓だろう?」


「そうなんですけど、そうじゃないんですよ。これをこうして……」


夕奈は「『さんぐうちや』だから……113321……」と、何だか恐ろしいことを呟きながら

電卓に数字を打っていく。打ち終わったかと思えば今度は「私は5552331で……」と呟きだした。

やがて2つの数字を足して『5,665,652』と表示された電卓をこちらに向けてきた。なんだ。


「これです」


「うん」


「これを2で割り続けるんです」


「うん」


千夜は『/2』と入力して、イコールを連打した。

桁はみるみるうちに増え……と言うか、小数点以下が増えまくっている。

そして、小数点以上の数字が2桁になった所で、夕奈は連打を止めた。


「……おお、86ですね。ほら見てください、86ですよ」


「なんだ86って」


「電卓を使った占いみたいなものですよ。あ段なら1、い段なら2……と言った風に

 まず相手と自分の名前を数字化するんです。その後にその2数を足して、2で割り続けます。

 そして小数点以上が2桁になったらやめて、その数字が高ければ高いほど

 お互いの相性が良いってことになるんですよ。大体80以上が良い方ですね」


へぇ……と言うことは最大で99か。

86がどれくらい凄いのかは分からないが、私と夕奈なら90は軽く行きそうな気がするが。


「んなっ……」


「しかし、面白いな。部員達でもやってみるか?」


「あ、あー……いいですね。朝美さんと真昼さんでやってみます?」


「うん、じゃあ私がやってみる」


えー……『いちのせあさみ』だから……『2254112』か?

それで『にむらまひる』だから……『231123』だな。

それでこれを足す……『2,485,235』になった。それで、あとはこれを2で割るんだっけ?


よし。じゃあもう連打しかないな……。






…………。






………………。






「75……」


「えっ」


がんばれ、朝美。



「……ちなみに、私と千夜は53だったわ」


「妙に低いな。まぁ所詮ただの占い……ん?」


明らかに夕奈ではない声がした。振り返ったその先には……


「お待たせ。なんか2人で携帯に熱中してたから声かけづらかったわよ」


「よ、陽子!? すまない、全く気付かなかった……」


「それにしても、随分懐かしいものをやってるのね? これ、小学校くらいのとき以来よ。」


彼女こそが月見陽子(つきみようこ)だ。詳しいことは夕奈が説明しているらしいので省く。

陽はクリーム色で少し長めの髪で、相変わらずの赤いカチューシャ。割といつもどおりの服装だった。


ちなみに言っておくと、今日は私と夕奈、そして陽子でショッピングをする約束だったのだ。

まぁ、来る順番はいつも通りだったな。私が大抵一番最初。その次が夕奈。最後にギリギリで陽子。


「さて、2人を待たせちゃったし、お詫びに何か買うわ。軽食でいい?」


「そんな、時間には間に合ってますし、そこまでしなくても……」


「そう? じゃあまぁ、また後でってことで」




……そう言えば、陽子と夕奈だとどうなるんだ?


一度気になってしまえばもう忘れずにはいられない。

私はこっそりと携帯を開いて電卓で調べ始めた。





…………。










「あ、ちょっと千夜、帽子取らないでくださいよー」


「……あらあら」









「これなんか陽子さんに似合うと思うんですけどねー」


「えぇ? 私は黒っぽいのが好きなんだけど……」


まぁ、女子高校生のショッピングと言ったらここだろうな。

正直私はあまりファッションに詳しくないので、割と夕奈と陽子に引っ張られているのだが。

まぁこれはこれで楽しいし、私は何の問題もない。


「千夜はこんなの?」


「ちょっと待てどこにあったそのメイド服」


幅広すぎるだろう。ユニ○ロもビックリだぞ。


「千夜はズボンが似合いそうなイメージですけど、以外とスカートが合うんですよ」


「へぇ……って、なんでそんな得意げなのよ」


「ふっふん……千夜の服のほとんどは私チョイスですからね」


去年からそうなのだが、部活での夕奈とオフの夕奈はまるでテンションが違う。

なんだろう、特別テンションが高くなる訳ではないのだが、なんだか明るくなる。

いや、いつもが暗いわけじゃないぞ。なんだろうな。積極的になるのか?

まぁ言ってしまえばこのテンションの夕奈も中々かわいい。


「……じゃあこのメイド服は夕奈が着るの?」


「はい?」


陽子はなんでメイド服に執着してるんだ。陽子が着たらどうだ?


「分かってないわね。こういうのを人に勧める人は

 大抵『自分は着たくないけど他人が着てるのを見てみたい』って人なのよ」


「『他人にされて嫌なことはするな』って、聞いたことあるか?」


「じゃあ私着るから2人も着てね」


「待て、違う、そういうことじゃない」




まぁ、この日は結局何も買わなかった。

帰り際の店員の目が『あの子達メイドに興味あるのね』みたいな目だったが

あえて何も見ないフリをしておいた。多分もう二度とこの店には来ないだろう。







適当に服を見て回ったあと、私たちは何となく玩具エリアに来ていた。

夜一とたまに来るが、いつ見ても凄いな。近代的なゲーム機、やたらリアルなプラモデルなど……。

世界はこんなにまで進化しているのか。私はこの進化についていける自信がない。


「あ、このゲーム。新作出てたんだ。これ何気にハマってるのよね」


「へー……どう言うゲームなんですか?」


「犬を操作してタマネギから逃げるのよ、結構感動するわよ」


「へ、へー……」


「私はこのニンジンが好きでね。最初は敵だったんだけど

 4章くらいから犬の仲間になるの。とても頼りになるのよ」


「あ、そーなんですか……」


「じゃあ私あっちのプラモ見てくるから」


「ちょっ、千夜、追いてかないで── 」



悪い。いくら夕奈の頼みでも、そのゲームは未知の領域すぎてついていけそうにない。

私は早急に趣味に逃げさせてもらう。頑張れ夕奈。負けるな夕奈。


「……さて」


私が逃げた先はプラモデルのコーナー。もちろん、ここに私のお目当てがある。

と言っても、アニメやゲームキャラクターのプラモではない。生憎、そういうのには疎くてな。


私のお目当ては……。



「あったあった……おお、結構広く取られてるな」


これだ。私が特に気に入っているのは、この『戦車』コーナーだ。

中学2年生くらいの頃だったか、私は友人の影響で戦車に興味を持ち始めた。

今ではまぁ、ある程度プラモを集めて作ったりしている。実際に見に行ったこともあるぞ。

……ただ、学校では戦車友達がほぼ全くいないのが残念ではある。電話でその友人と語り合うくらいだ。


「おお……ここは中々種類が豊富だな……」


近くの店にも戦車コーナーはあるのだが、バリエーションが乏しい。

やはり大きな店だと違うな。私の大好きなM3Leeまであるじゃないか。これは買いだ。


「そう言えば、スプレーも切れてたっけ。買い足しておこう」


あぁダメだ。やはりここに来ると財布がドンドン軽くなってしまう。

ある意味ここは魔窟だな。金銭がみるみるうちに吸い込まれていく魔窟だ。


「……奥にもあるのか」


独り言が激しくなっているのは自覚しているがやめられない。

私は奥の方へ足を動かした。


ここはさっきの場所よりも人が少ない。数えられるくらいだな……4人か。

よく見てみると、ここは日本戦車が中心になっているようだ。っておい。日本不人気すぎないか。


少し道が狭く、私の持っている荷物が人に当たらないように警戒していたのだが

あはり限界があったようだ。私のM3Leeが下の棚を屈んで見ていた女性にあたってしまった。


「あぁ……すみません」


「い、いえいえー……あれ?」


女性は私の荷物に食いついた。お、この人は詳しいタイプか?


「M3Lee……すみません、それってどこにありました?

 さっき探して見つからなかったので諦めてたんですけど……」


「あぁ、それなら案内しますよ」


「ほ、ホントですか? ありがとうござ……あ?」


女性は私の顔を見て、固まった。

なんだ、私の顔がそんなに変か……あ?




「え……部長?」



「あ……朝美?」






長い長い、間が流れた。







「え、えーと、その……私、センチュリオンⅠが好きで……」


「……朝美」


「は、はい!?」


「……戦車、好きか?」


「え、えぇ……だ、大好きですっ!!」


「うん」


「中学3年生の頃から好きで!!」


「うん……」


「それはもうプラモとか集めまくりで!!」


「うん……!」


「高校入ってから趣味が合う人がいなくて!!」


「うん!」


「だと思ったら同じ部に同志がいて!!」


「うん! うん!」


「本当は今とっても嬉しいんですよ!! 灯台下暗しもいいとこですよ!!」



「朝美ーーーーッ!!」



「部長ーーーーッ!!」



抱きっ。








「千夜~……あれ、ここだと思ったんだけど」


「いませんねぇ……あ、奥じゃないですか? 奥も続いてるみたいですし」


「ホント? なんかあそこもうその道のファンしか入っちゃいけない空気漂ってるんだけど……」


「まぁまぁ、見つけたらすぐ出ればいいじゃないですか」


陽子さんをいい感じに説得して、私たちは申し訳なさそうに奥へ進みました。





「千夜~……あ、あれかしら」


少し先に紺色の見慣れた頭。間違いないです、千夜ですね。

この空間から抜け出すためにも、ちょっと小走りで千夜の元へ向かいました。





「KV-2か! あの特徴的な砲塔がいいよなぁ!」


「そうなんですよ! いかにも『重戦車』って感じが堪らないんです!!」


「あだ名が『ギガント』だろう? 実物を見てみたいなぁ……」


「やっぱり外国まで飛ばないとダメなんですかねぇ……」




なぜか、朝美さんがいました。と言うか、この2人はなんの会話をしているのでしょうか。

チラッと、陽子さんを見ました。完全に理解できてない顔でした。陽子さんのゲーム話を聞いていた私みたいな。



私は陽子さんの肩を叩くと、静かにアイコンタクト。

ちゃんと通じたみたいで、陽子さんはゆっくりと頷きました。





『本人から連絡が来るまで放っておこう』




ちなみに、千夜からの連絡があったのは2時間後でした。




はい。松川由良だよ。

射行無常第三射、まさかこんなに投稿が遅れるとは思ってもいませんでした。

いやぁ、アドバイスを参考に、少し増量してみたのですが

それが思った以上にキツかったみたいで。全く指が動きませんでしたよ。つらい。


相変わらず展開は強引だし、文章力は改善されないしで

正直アドバイスしてくださった方に申し訳ない気持ちでいっぱいなのですが

こうなったら回数重ねて頑張っていこうと思います。


……いや、今回は私のいい子アピールしにきたんじゃないんですよ。

そんな理由で、今回は物凄く更新が遅くなってしまったことを、ここでお詫び申し上げます。

おそらく、次回からもこんな感じになってしまうかと思います……。

ですが、できる限り早く更新できるよう努力致しますので


これからも射行無常をよろしくお願いします。


以上、最近的中率が上がらない松川由良でした。

あ、今回は弓道用語出てないみたいなので真昼と夕奈さんはお休みみたいです。



……何か考えておきます。

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