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お宝はどーこだ?

ちなみにアスタは普通の時と怪盗の時で口調が変わります。決して二重人格というわけではなく、ばれないためです。

「さーて、そろそろだな。」


城の偵察から四時間がたった。その間俺は必要なものを買い求めていた。


鉤爪ロープ、麻酔ハンカチ、暗視ゴーグル、

関電銃、その他諸々


作戦はこうだ。


偵察で気づいたが、城には風を通すための通気口があるのだがほとんどは高くて手が届かないが、一箇所だけ低い場所にあるのだ。大きさもかなり大きい。最初は下水道から入るかと考えたが臭いのでやめた。


城の設計図が裏ルートで売られていたので手に入れたところ通気口から月の涙の場所まで繋がっていたのだ。流石に通気口まで警備はしないだろう。


さらにわかったことが月の涙は普段オリエンテルという大陸一硬い金属の金庫に収められているようだ。今回は特別だとかで一般公開されたようだが城内が封鎖とともに月の涙を金庫に行くそうだ。だから月の涙を金庫に持っていく最中に盗もうと思う。そして脱出というわけだ。


シンプルかつ大胆な行動である。


そして俺は城についた。


「まずは城壁を登るか。」


最初の難題は城壁を突破しなければならない。城壁には弓を持った番兵がうろうろしている。周りも松明で明るくなっている。もし壁を登れば弓の餌食に、掘っても地下数十メートルまで壁が彫ってある。壊すとバレる。


どうしたものかと考えていると……


「やはり門をくぐるしかないか……。」


門は封鎖されているため外からでは開けられない。しかしここだけは一番警備が薄いのだ。しかし、開ければ中には番兵がたくさんいるだろう。


だから俺は番兵を呼ぶことにした。どうやって?そりゃー……


俺は思いっきり息を吸いこみんだ。


そして……


「出たぞー!!怪盗ルーシュが出たぞー!!」


俺は大声で叫んだ。


すると……


カーンカーンカーン!!


城内が一気に明るくなり門が開いた。そして中からたくさんの番兵が出てきた。


「追えー!!逃がすな!!」

「「「「おお!!」」」」


うわぁ〜すごいすごい。


敵が攻めてきたと言わんばかりの騒ぎだ。城内どころか街も騒がしい。


「なんだなんだ?」

「魔族が攻めてきたのか?」

「おい!!怪盗ルーシュが出たそうだぞ!!」

「なんだと !?」

「まだ遠くに行ってないはずだ!!探せ!!」

「「「「おお!!」」」」

「番兵より先に見つけるんだ!!賞金は早い者勝ちだ!!」

「「「「45億2500万ルソー!!」」」」


金に目がくらんでるな。奴らには金しかもうないのだろう。


しかし残念!!お前たちは関所へ向かってるが俺はここにいる!!


……っと城内が静かになったところ


「お邪魔しまーすと」


第1関門クリアー。


「さてと……通気口はこっちだな。」


俺は目的の通気口へ向かった。途中で番兵がいたが、ほとんどが疲れて怠けていたのであっさりいけてしまった。


「よし、ここだ。」


鉤爪ロープを取り出した。


ヒューン!!


カキーン!!


よし、どうやら上手く引っかかったようだ。


「よし、登りますか。」


せせせ、ほいせっと!!


「ふぅ、なんとか登れたな。」


なんの問題なく登れた。そして俺は城内の地図を取り出し、案内通りに道を進む。通気口だけあって以外と涼しかった。


そして……


「目的だとこの辺なんだが……おっ!?」


通気口の中に少しだが光が見えたので近寄ってみると…


「あった。月の涙だ!!」


月の涙の丁度上あたりに通気口が出ていた。だが当然月の涙を守る番兵がいた。


「なぁー、本当に来るのかルーシュってやつは?」

「さぁーな。でもSS級の大罪人だ、来るかもしれんだろ?」

「だよなー。」


どうやら俺の話をしているようだ。はーいきてますよー!!あなたたちの真上にね!!


ちょっと興味深いので少し聞いてみるか。


「なぁー?このダイヤ怪盗ルーシュが持ってたことにして俺らで盗んじまうか?でそれを売って2人で山分けしようぜ?」


ん?なんか聞き捨てならない話してるぞ !?


「お前馬鹿か?このダイヤを囲ってるケースを見たか?いかなる衝撃も跳ね返すんだぞ?」

「そうなのか?」

「あとこのケースは特別でな。開けるには鍵が必要で、さらには王と一部の関係者の指紋が必要だぞ?しかも鍵は王の寝室のオリエンテルの金庫にあるんだぞ?寝室に入るどころか入れたとしても金庫の暗所番号とか知らないとな。」

「へぇー、すごいもんだな。」

「それだけの価値があるってことさ。悪いが諦めろ。」

「残念だな〜。」

「お前なぁ〜俺じゃなかったら逮捕されるぞ?」

「お前と一緒でよかったよ。」

「王に感謝するんだな。」

「そうだな……国王様万歳!!」

「うるさい!!あと1時間ここを守るぞ!!」

「わーたよ。」


ふふふん、いいこと聞いちゃった♡


作戦変更!!俺は王の寝室へ向かうことにした。さらにさらに運がいいことにこの通気口王の寝室の中まで通ってる!!これならかなり楽だね。


「おーおー、すっごい重装備だな。」


王寝室の扉を通気口から覗くと明らかにレベルが違う雰囲気の兵士が立っている。あのマスターよりでかいんじゃないか?


「通らせてもらいまーす、怖いおじちゃんたち♡」


こうして俺はすんなり王の寝室へ入れた。余談だが、このセリフのあと兵士たちは……


ブルブル!?


「なんか寒いな?」

「あーなんかぶるって舐められてるような気が……」


何か気色悪いものに悩まされていた。


「よーし、ついたな。そーとそーと。」


寝室へ進入した俺はゆっくりと降りている。肝心の国王はというと……


「グガァァァアゴゴゴゴ!!」


とてつもないいびきをかいていた。部屋はなんとなく酒臭い。恐らく飲みすぎたんだな。


(寝酒は体に悪いのでやめましょう 。良い子は真似しちゃだめよ。by 作者。)


本当は娘の将来が不安のためかヤケ酒をしたそうだかそんなのアスタには知るわけがない。


「さてと、金庫はどこかな?」


あたりを見回すがそれらしきものは見つからない。


「やれやれ、隠し金庫パターンか…厄介だな。」


仕方ないのであたりを探すか


俺は壁を叩いたりマッチに火をつけて風の通りなどを読んだが一向に見当たらない。そもそも金庫から風が吹くわけないのだが……となると残りは……


「家具をしらべるか。」


そこらじゅうにある高級家具だ、実は家具に見せて秘密の扉の入口だというパターンがあった。


机、特に異常なし。


イス、とりあえず座った。気持ちよかった。


ベット、重くて持ち上がらない。


ガーデン、宝石がたくさんついてたのでとり

あえずもらっとこ。


ツボ、ヘソクリ発見!!もらっちゃおう!!


「残るはこれだけか……」


そこにあったのはタンス。とりあえず中を開けてみたが衣装がたくさん入ってただけだった。


もしかして、嘘なんじゃーって思った時俺は異変に気付いた。


「ここだけ……日焼けしてない!?」


寝室は真っ赤なシートで覆われてるがここだけピンク色になっている。


「まさか……」


タンスをずらしてみる。


すると……


「あった!!間違いない。」


金ぴかの金庫があった。どうやら本当のようだ。


そしてここからが本番だ。


「よーし、開けるとしますか。」


今回はシリンダー式だ。番号のついた取っ手を回し正しい数字を打つ。そうしないと開かないのだ。今回は暗所番号を聞いてないので自力で開けるしかない。明け方はというと…


「まずは聴診器を……」以下略。


数分後……。


ポーン


「開いた!!& 鍵ゲット!!」


テレテッテレー。アスタは鍵を手に入れた。この城でしか使えない。


「さて次は……指紋だな。」


番兵の話だと王か関係者の指紋が必要だそうだ。関係者の顔なんてわかんないから丁度そこに王がいるから王のをいただくか。今、寝てるし


指紋のとり方は簡単だ。まずは手袋をしてそしてテープで抜き取ればいい。


今回は直にとることにした。近くにワイングラスがあったのだが湿気で落ちてるとダメだしテープが変にもなるからだ。本当は血印がいいんだが目がさめる危険がある。自分の血でやってもよかったが痛いのは嫌いなので。


「慎重に慎重に…」


酒を飲んでるとはいえいつ目覚めるかわからない。あと息が臭いから集中できないので、鼻にティッシュをつこっんでいる。


「よし、うまくいった。」


我ながら繊細なものだよ。これでもう準備は万端だ。そして王はそれを知らずにぐーすか寝ている。


「戻りますか。」


いざ、月の涙のある部屋へ。ここから10分ぐらいで行けるはず。番兵はあと1時間と言っていた残りは13分十分間に合う。


こうして俺は部屋へと向かった。


10分後


「ついたついた。」


なんの騒ぎも起こってないのでここまでは順調だ。まだ番兵もいる。少し話でも聞こうかな。


「なぁー?最近妙な噂があるんだが知ってるか?」

「聞いたことないな。おしえてくれ。」

「なんでも最近怪盗ルーシュの他に何者かによって宝石が盗まれてるそうなんだ。」

「へぇー物騒な話だな。」

「酒場であった賞金稼ぎの話によるとな、怪盗ルーシュかと思って捕まえたら魔術師だったらくてな。番兵に渡したところ“大司教様万歳!!,,なんていって自爆したそうだ。」

「なんだそりゃ?どっかのカルト教団か?」

「ま、悪魔で噂だ。気にすることはないさ。」

「なら、最近やたら魔術師が多く来るのも関係してるのか?」

「それは多分、修行だろうな。この隣の町に神岩(ロールスストーン)という神聖な岩があるそうだから修行の旅を癒してるんだろうな。」

「へぇー、なっとく。」

「あ、それと付け足しといってはなんだが……」

「どうした?」

「その盗まれた宝石には共通点があってな。何にも絶大な魔力を込めていたものらしいんだ。」

「そうなのか、ならこの月の涙は危なくないか?魔力が高すぎて魔力酔いが起こるぐらいだぞ?」

「これだけの警備だ、無理に決まってる。」

「だよなー。俺もそう思う。」


番兵達は笑いながらも真面目に仕事をしていた。


だが正直俺には無視できない話だ。同業者としてならどんとこいだが、話を聞くと確かに妙だ。この前の双子のダイヤの時も絶大ほどではないが魔力を込めている。しかも盗んだ商人が魔術師でもあったのだ。


「これは……調べる必要があるな。」


なぜそこまで魔力にこだわるのかわからない。何かを復活させようとしてるのか?だが大陸の起源の話でも魔物がいたとか邪神がいたとかも書かれてないし。


「おっと、勤務終了だな。おい!!つらかるぞ!!」

「はいよ!!なぁー、腹が減ったから飲みに行かないか?」

「そうだな。遠いがいい店を知ってるんだ。そこに行くか。」

「へぇーなんて名前の店だ?」

「確か……豪腕鉄血食堂だったかな?」

「なんかすごい名前だな……」

「とにかく安くてボリュームがあって上手いんだ。」

「なら、とっとと着替えて行くか。」


そう言って番兵は出て行った。


「よし、チャンスだ!!」


俺は飛び出してすぐさま月の涙へ駆けつけた。


「ここにタッチするのか……」


俺は王の指紋つきテープを取り出し指につけてケースをタッチした。


ピーピロピロン


すると鍵穴らしきものが浮かんできた。どうやら成功のようだ。


「あとは鍵を……」


カチ


ポーン


「よし、開いたぞ!!」


念のため本物か確認してみる。


チリーンチリーン


ピカー!!


赤く光った。どうやら本物のようだ。


「月の涙ゲット!!」


テレッテテレー。アスタは次の涙を手に入れた。大変嬉しい。


そして手提げに入れようとした時に……


「そこまでよ!!怪盗ルーシュ!!」


何やら女らしき騎士様が来た。おまけにごっつい大剣を持って。


「おやおや、これは可愛らしいお嬢さんが何用です?」

「ふん、戯言を!!聞いて驚け!!私はこの国の第1王女アルネスだ!!」

「これはこれは王女様でしたか、飛んだ無礼を。」

「早速で悪いがお縄についてもらおう。」

「あなたにできるのなら。」


軽く挑発してやった。


「神水流四段、アルネス参る!!」


ほう、さすがに動じないか。きれさせて太刀筋を鈍らせるとこだったんだが……伊達に武闘王女様じゃなないってことか。


「ていや!!」


大きく剣を振りかざす。



ヒョイ


俺は難なくかわす。


「ち、ちょこまかと。ならこれはどうよ!!」


お、なんだが空気が変わったぞ?


「神水流奥義!!激流斬」


百烈拳のような技だな。だが遅い。


ヒュンヒュンヒュンヒュン


避けて避けて避けまくる。


「はぁ、はぁ……やるわね。」


息が切れているようだ。ここらで終わらせるか。


「あー!!あんなところに可愛い子猫が!!」

「え、うそ!!何処何処 !?」

「隙あり!!」


俺はポッケから麻酔ハンカチを取り出し王女のに嗅がせた。


「貴様!!ひきょうだ‥…ぞ……」


ドテ


「よーしよし、麻酔が効いてるな。」


とっても気持ちよさそうに寝ている。


「こうしてみると以外と可愛いもんだな。」


やはり剣を握るよりドレスを着て踊ってる方が似合いそうだ。以外と押しに弱そう。男性が苦手そうでもあるな。


「……ZZZZZ°」

「そうだ!!いいこと思いついた。」


ちょっといたずらしたくなった俺はポケットから筆を取り出し。


「ほほいのほいっと。完成!!」


よほど麻酔が効いてるのかまだ冷めない。


「ひひ、どんな反応するやら。」


遊び心満載のいたずらをし終えた俺は城を出た。





そして街の中心街へと逃亡中。


「ひひ、目的達成!!」


目的は達成した。だがどうやら俺にはもう一仕事あるようだ……


「さっさと出てきな。バレバレなんだよ。」


そういうとゴロゴロと黒いコートを着た連中が現れた。


「ふふ、さすがは怪盗ルーシュ。いつからお気づきで?」

「この城を潜入しようとした時だよ。あたりに使い魔がうようよいやがるからな。どうせ目的はこれだろ?」


そう言って俺は月の涙を出す。


「ふふ、お察しが早い。どうです?私どもに譲る気はありませんか?それ相応の対価は払いますよ。」


嘘に決まってる。


「お前らが、これ程の価値があるもななんて持ってるわけないだろう。渡したとしてもどうせ殺すくせに。」

「はは、流石はルーシュですね。ではいただくとします。なーに痛いのは一瞬ですよ。チリも残りませんから。」

「ふん、こいよ。相手してやる。」

「いくらあなたでもこれだけの魔術師を相手にするのは武が悪いでしょう?」


確かに奴の言う通りだ。連中はそこそこの魔術師だがこれだけの人数だと魔法の威力は半端ないだろう。


「では……炎よ!!その頭身を焼き尽くせ!!ファイヤーボール!!」

「ふん!!上等だ!!」


さぁー、闘争(ゲーム)の始まりだ!!




魔術師との戦闘が始まりました。果たして彼は勝てるのでしょうか?月の涙を狙う真の目的とは如何に。

それにしても王女様にいたずらをするとはなかなかボーイなものですね。

次回は戦闘編です。勝つのか負けるのか。お楽しみに!!

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