二度あることは三度あるって誰が考えたんだよ!!
「ふぅ、なんとか通れたな。」
悲惨な出来事があったがなんとか中に入ることができた。ちなみに今は鎧を脱いでいる。重くて臭いからね。
で、潜入したのはいいものの……
「どこをどう調査したらいいやら……」
中に入れたのはよかったものの、このコロシアム……迷路みたいになってんだよな。なんでかは知らないけど。
で、着替え室で拾った地図によるとここは第二廊下らしい。ここだけでも扉が数十個はある。どんだけ部屋数があんだよ……前に侵入した貴族の屋敷よりも多いぞ!?
こうなったら仕方が無い。めんどくさいが……
「……地道にやるか。」
こうして地道で退屈なドア開け大会が始まった。
まずは一つ目!!
…‥…椅子とテーブルだけが置いてある。
ええい次だ!!
…….ベットがあった。仮眠室かな?
次!!
……トイレだった。しかも臭い!!
今度こそ!!
….…「グガアアァァア!!」猛獣さんの個室でした。起こしてすいません。
「は、はは……調子に乗んなよ!!」
こうならやけだ!!もう遠慮しないぞ!!
俺は次々にドアを開けて行く……
そして数分後……
「ぜぇ、ぜぇ、これで最後だな」
残り一つの扉の前で息を切らしながら見つめる。散々翫びやがって。
俺はその扉に手をかけて
「これでラストーーー!!!」
バーーン!!
思いっきり蹴っ飛ばして開けた。ストレス解消解消!!
「さーて、何があるかな……」
そこに広がってたのは……
「あら?カイト君じゃない?」
「み、みみ、ミリルさん!?なぜここに!?」
俺を解剖しようとしてきた、本人がそこにいた。あ、これって……
「もしかして、解剖させてくれるの!?ね、ねぇー?」
「え、いやあの……」
て言ってる本人は何処からか取り出したかわからないメスを取り出していた。
「はぁ、はぁ、もう逃がさないんだから!!」
ちょ、息がかかってますよ?まずいこのままだと……
気絶させようにも、恐らくこの状態だと気絶しなさそうだ。かと言って殺すわけにもいかない。
刻々の迫ってくる危機の中。俺は机にある物を見つけた。注射器だ。これ確か……サーリムさんがミリルさんを止める時に使ってたやつだ。
俺はそれを手に取り……9
「すみませんミリルさん!!」
プス。
ミリルさんの胸に刺した。
……意外と柔らかかった。
「はう….…」
ミリルさんは力尽きた様に俺の上にのしかかってきた。
「ZZZZZZ……」
おお、この薬いいな。少しもらってこうかな?後で闇医者に成分を分解させて作らせよう。
その後、俺はミリルさんには悪いけど暴れない様に縛っておいた。ついでに扉にも、危険。入るな!!という看板をつけておいた。これで一安心だ。
だけど困ったことに……
「ここもハズレとなると……もう行くとこないじゃん!!」
実はここに来るまでにざっと3時間はかかっている。最終的にはここにたどり着いたわけなんだけど……
もう、帰ろうかな?と思いかけたその時……
トントントントン。
向こうの方から足音が聞こえてきた。まずい番兵か !?
俺はとっさにジャンプして天井にしがみついた。
すると、予想した様に人がやってきた。だが何か様子が変だ。
あたりをキョロキョロして何かを探している様だ。
「えっと、この変のはずなんだけど……あ、これか。」
声からすると男の様だ。そして男が壁に何かをしている。ここからじゃよく見えない。
ガラガラガラ。
すると突然何かが空いた様な音がし、男は消えてしまった。
俺は天井から降り、先ほどの男が触ってた壁を調べている。
特に異常はない。ずっしりと敷き詰められたレンガだ。
たが、俺は気づいた。
「ここだけ……他と形が違う……」
この一箇所だけ大きなレンガが積まれている。
気になったので押してみたところ……
ゴゴ!!
レンガが中に入り、ポーンと扉が空いた。隠し扉だ。
中を覗くと…….
「階段か?それにしてもくらいな〜。」
どうやら地下へと続いてるらしい。
なぜだかとても嫌な予感がする。まるで甘〜い誘惑に誘われている気がする。
だが、行くしかない。
俺は覚悟を決め階段を一段一段降りてゆく……
いやー段々、怪しくなってきました。次は再来週に更新したいと思います。お楽しみに!!