この波動……まさか!!
かなり、遅くなりました。
「さ、始めましょう。」
あれからというとこのこの2人が一気に他の選手を吹っ飛ばしたおかげで残りはおれを含めて3名になった。
もちろん他の2人は国王と姫様だ。
どういうわけが姫様は俺を気に入ったらしく「私の親衛隊の副団長にならない?」って勧誘してきた。もちろん断ったんだが……
「ふふ、私との約束は守ってもらうわよ?」
「わかりました。僕も男です。」
勝て自由。負ければ強制入隊だ。俺としてはもっとこの世界を旅したいし、いろんなお宝を見てみたい。ここで終了するのはやだ。例え負けたとしてもそのまま逃げればいいんだが……
「あ、逃げようとしても無駄よ?王国全騎士が貴方を捕まえにに行くから。」
考えるだけでも恐ろしい。この国の騎士はほとんどがSランクだ。全員が俺を捕まえようとするなんて、飢えた猛獣に囲まれたヤギみたいだ。
方法はただ1つ!!勝つしかない!!しかし相手が悪い!!男ならまだしも女を殴るのはちょっとな……
「女だからって、手加減したら死ぬと思いなさい。」
しょうがない。少し試してみるか。」
「わかりました。では……」
俺は手を出して……
ヒョイヒョイ。
手招きをしてやった。簡単な挑発だ。プライドが高いやつほど食いつき落ち着きをなくさせ動きを鈍らせる方法だ。
さて、乗るか?乗らないか?
「なら、遠慮なく……はぁ!!」
お、どうやら乗ったみたいだ。
「風神乱舞!!」
フュンフュンフュン!!
いきなり剣技をかましてきた。相変わらず速い突きだな。
だが俺はそう簡単にはやられない。
「おっと!!アスタ選手!!あの神速の突きをかわしています!!」
「や、やるわね!!」
姫様は少し驚いていた。
「この技、私が学院にいた頃に生み出した以来誰も躱しきれてない技だったんだけど……」
どうやら初めて自分の技が効かない相手が入ることに驚いたのか。……っていうかこの技を学院の頃に生み出したんだ。
「正直舐めてたわ。私も本気を出さないとダメみたいね。」
予想はしていたが…手加減してあれとはな。しかも俺と年齢があんまり変わってないし。
すると姫さんはなぜかレイピアを捨てた。
「お父様!!私にあれを使う許可をください。」
国王はあれと言う言葉に少し動揺していたが……
「ふむ、よかろう。」
許可してしまった。
あれってなんだ!?一体なんのことだろうか?
すると突然。
ピカーーー!!
巨大は光と共に魔法陣が飛び出してきた。姫様を中心にどでかい魔法陣が広がっていく。
「こ、この魔法陣は……フィート隊長!!もしかして……」
「ええ、恐らくあれでしょうね。」
一体あれってなんなんだよ!!
肝心な姫様はというと……
「我、契約に基づき汝の糧となり汝を妨げよう。我は願う。一切の殺戮なき世界を。我は集う。戦士の魂を糧とし力を与えよう。さぁ闇を喰らえ、思うがまま暴れるが良い!!」
ピカーーー!!
「聖王剣デュランデル!!」
突如と光が消えたかと思ったら姫さんの手には何やら剣らしきものが握られていた。
それは黄金の宝剣。いかなる闇も木っ端微塵にしそうな感じだ。
「神器……」
魔力の波動を読めばわかる。あれは神器だ。
「これは、神器聖王剣デュランデル。いかなる物も突き通す聖王。」
神器とはこの世の全てを覆す武器である。製作者は不明で材料は各神話で語られている怪物などの一部と言われている。
本来、人間は30パーセントほどの力しか出せないと言われているが。神器を使うことで限界を超えた強さを手に入れることができるそうだ。
神器は本来30個ほど作られたらしいが現代では、10個ほどしか見つかってないらしい。
聖王剣デュランデルもその一つである。
言い伝えでは聖王剣は空から降ってきた強い魔力を帯びていた隕石から作られたと言われているが……
実際、裏ルートで手に入れた書物にはバラバラになった隕石を組み上げるとなにかの心臓の様な形になったと書かれていた。
さらに、落ちてきた所の地形の形は大きな翼をまとった天使の様になっていたそうだ。
村の人々は、「天使が何者かに殺された!!災いがやってくる!!」と思い慌てたそうたが、後日ただの隕石として処理することになったらしい。
正規版だとただの強い魔力を帯びた隕石が降ってきたと書いてあるだけで心臓の形や地形のことなどは消されていた。
神器については謎が多い。なんせ国家機密級だからな。たしか、魔族大陸側に4個あってこっち側には5個あるらしいんだが……残り一個が不明なんだ。
確か……聖皇の杖だっけな?あらゆる現象を起こすことができるとか。神器の中でもトップクラスの強さらしい。歴史上誰も使用したことがないんだとか。
さらに神器は使い手を選びそれ以外が触ると死ぬらしい。
で、その神器を操ってる人物が目の前にいる。
「さぁ、第2ラウンドといきましょう。」
下手したら死ぬんじゃないかな。おれ……
ここで神器登場!!果たして勝てるのでしょうか?次回。乱闘編です!!お楽しみに!!