1/3 「10月中旬」
季節は秋も半ばの10月中盤。
今年は例年よりも夏日が長く、かと思いきやここ数日途端に寒くなり、朝からクローゼットから長袖を取り出して着込むものの、体がなじまないせいか汗ばんで、帰る頃にはズブズブだった。
それでも「ここ」を終わりと考えて一日を終える瞬間…『ようやく、自分の季節が来た。』と思った。
その「男」は黒革のジャンパーに黒革のパンツでそれでもって黒革のギターケースをかついで駅のホームに降り立った。
今どきというものか手足が長くてそして細い、まるで、というか前記と合わせてまさにパンクロッカーの風貌、というより事実男はパンクロッカーだ。
それこそヒロトか、ラモーンか、ギターを持っているからマーシーあたりを例に挙げるべきかと思うが、長身にサングラスとなるとアベフトシ?でも髪が茶色いロングヘヤーでカールしている、そうなると浅井健一にも見えないこともない。
ここは京成青砥駅。
羽田方面と上野方面に分岐する駅であることと、場所が密集した下町であることから上りと下りが2階3階で分かれているという奇妙な駅である。
上野から来た男は、ここで降りて、羽田方面にひと駅歩く、立石は大した距離ではない、運動がてら、買い物がてらに歩く程度で済む。
だから彼は今日も駅を降りて、川沿いをふらふら彷徨い、橋まで来たらぶち当たった通りを立石方面にまっすぐ歩いていく。
立石仲見世通りの一本先の通りまで来たら、通りを入ってまっすぐ歩いていき、途中に暖簾のないラーメン屋に入り、そこで夕食、至福の状態で店を出て目の前にあるわき道から仲見世通りに入り、揚げ物やおでんなどの惣菜をいくつか買って、さらにわき道から大通りを一瞥し、またわき道に入り、神社の近くの古びたアパートへと入っていく。
今日も若干無駄に歩き回った、荷物を置いてからゆっくり買い物をしようかとおもったが、まず何よりあの若干油の強いラーメンが食いたかったし、家に帰ったら戸棚にある巨大なペヤングに手を出して終わるに違いない。
あそこの親父は顔見知りならギョウザやら野菜炒めやら平気で出してくれるからペヤングに比べれば値段は倍だがお得だ。
家に入ると強烈な眠気が襲う。30分寝て、中華屋に行こう。そう思って眠りこけたところ、次に起きたら21時だった。まいったな、こんな時間に食ってしまうと明日の朝にはまだ胃に残っている。寝ている間に脱いだと思われるジャンパーとパンツをハンガ-にかけてカーテンレールに干し、スウェットの上を取り出し、放ってあった下のズボンをとって、とりあえず着替えた。
10月の夜はもう寒い。そりゃあ木々も夕焼けみたいな色をして、2ヵ月もすれば眠りにつきたいことだろう。銀杏の木からこぼれ落ちて誰かに踏まれた実の臭いも夜の強い風に飛ばされていく。9時にもなると仲見世通りもこの時間は居酒屋が残っているだけで、おでんの具をひっくり返しているおじさんも息子に任せていた。そこからひとつ通りを抜けた先に、その中華屋はあった。オヤジは案の定ラーメンだけの注文に、野菜炒めをニコニコしながらつけてくれて、さっさとテレビに夢中になる。なんだ、オヤジはサッカーの代表なんて見るのか「オヤジさん、サッカーわかんのか?」と言うと心外そうに「そんくらいわかるよ全部(代表戦は)見てるんだ、ま選手は本田以外知らないけどね」と言って笑うので「俺もわかんないよ」と笑って返す。
家に帰るとやっぱり胃の中がたっぷりで「あー食ったぁ」とゲップを出して、屁をこいて、布団を敷かないとマズいとは思いながら、黄色くなった畳の上でゴロンとなる。
(明日は、明日もホントは学校だけど、バンドのリハやっぱり行こう…)
高校は2度目の3年生だった。バンドに入ってからまったく授業を受けることもない、出席日数も足りないだろう。このままフェイドアウトするか、そうだな、それでいいや。とゴロゴロと部屋を転がりながら、煙草、ジッポ、灰皿を探して吸う。
「バンド・・・やってけるかな。」今はいい塩梅だが、前も、その前のバンドもどうしてか自分だけ辞めることになった。お蔭でライブのためにいろんなバンドに呼ばれるギターみたいになってしまった。俺は、今のままじゃ、自分を変えないと、まともにこの道を歩けないだろう。俺が「俺」になるために、稼いで、経験積んでいかないとダメだ。
翌日、夕方。
昨日も今日も、必ずしも同じように家に帰れると思ったら大間違いだとわかった。昨日は確かに皮ジャンがなじまないせいか若干の不快感もあったが、今日はサッパリとしたもので、ホームを降りる瞬間は快適だった。リハで手ごたえも感じていたし、ようやく新しいバンドのメンバーとも打ち解けることができた気がした、アドレナリンがダダ漏れしているのか、ダルさも感じず、気分よく今日は帰り路をゆけると思ったが、珍しいもの、いや、正確に言うと、見たこともないものに俺は遭遇した。
ホームに降りたところでなにやらもめている二人組を見かけた。
「痴漢か?」が、そのうちのひとり、被害者の少女はどうも痴漢と言うより「当り屋」のようだった。困り顔の大学生らしき風貌の青年は、まさか駅構内であたり屋に遭遇し(しかもこれまた見たこともない着物姿の少女で)そいつから金銭を要求されるとは思わないだろう、だが現にここにいる。あまりに面白そうなので、少し見ることにしたが、どうも野次馬が多いので、見づらい。仕方なくわりと近くまで寄っていくと…なかなか可愛い女の子だった。まったく、世の中では若者のモラル低下やらゆとり教育やらといろいろ言われているが、しかしここまでとはな。高校生でフラフラしてる俺が言えたギリでもないが・・・。
「まぁ、とりあえず警察呼ぼうか」と大学生は観念したのか、もともとそのつもりだったのか110番を押して電話をする・・・フリをしていた。
「ふっふっふ、ダメじゃ、警察は民事不介入じゃ、ゆえにわしのゆーことを聞いておとなしく120えんをよこすのじゃ!」
安いなぁおい。しかしずいぶんと特徴的な女の子だ。恰好からしてもそうだが、髪色は銀髪、肌は不健康なくらいに白い、目はカラコンなのか赤く、口調も独特だった。ゴスロリを日本版にしたようなものか?口調もわざとか、これは厨二病というやつか?厄介なのに絡まれたものだ。
「面倒だなぁ・・・。あのさぁ~悪いけど、あいにく俺はパスモしかないんだよね。・・・こっちは給料日前の金欠でさ。てゆーかお前、120円とか、ぶっちゃけ金なくて駅から出たいんだろ?駅員に事情話して警察にお金借りたらどうだ?」
「え?」と逆に顔面蒼白になる少女、もともと白いが。やがて、駅員が現れると事情聴取をするということになって、2人は連れられて行く。エスカレーターを降りて、改札を抜けようとしたところ、警察を呼ぼうとしていた駅員をどうやら必死に止めていた。なんだ?家出でもしているのか?家族と折り合いが悪いので家出をするなんてことはよくある。実際俺の一人暮らしもそうだった。親父の再婚相手と険悪な状態に陥ったのが理由だ。実家が近所であるにもかかわらずアパートを借りて暮らしている。
(見てらんねーな)と思って、駅員の一人に声をかける。
「島田さーん。マッケンっすけっどー」島田と呼ばれたのはこの近所に住んでいる島田の兄貴だ。最近この駅の駅員として働き始めた。
「ようマッケン、なんだ?またリハの帰りか?学校行けよ、せめて高卒くらい・・・」
「それ、うちの義理の妹なんすよ」と言って「あー」と深くも聞かずほかの駅員に事情を話した。島田の兄貴は親父の再婚相手を知らないが、再婚での愚痴はだいぶ聞いてもらった。実際義理の妹は居るのだが、そっちもどうやら再婚に反対だったようで、全寮制の学校にいる。そんなわけで、とりあえず島田兄貴を騙すようだが、駅員から家出娘の救出に成功した。
青戸で少女と降りて、適当にほっぽると、自宅に戻ろう歩き始めた。
後ろからどうもその少女はついてくるようだ。「なんだよ!チョロチョロと!」
「いや、わしもこっちなのじゃ」「ああ、そうか…」それは失礼。
しかし。
アパートの前に彼女も来ると、改めて質問せざるを得なかった。
「新入居なんてな大家にも聞いてないぜ」
しかもこんなクソみたいなアパートだが、全員埋まっている。…誰かの家族か?
だが、嫌な予感はやっぱり当たる。
「あたりまえじゃ、わしは金欠じゃ、ゆえにおまえの家に厄介になる」
しかもだいぶ偉そうにしやがる。
「なぜ?」「助けられたからじゃ、言うなれば、毒を食らわばさらまで」
おれに食えと?お前を?
「お前を食えってか?いいのかよ家出少女。泊める代わりにヤらせろって強要されたらどうすんだ?」
「なんじゃそれは。」
ああ、言ってることがわからないで、言ったのか。しかし、家に泊めろと言ってもな。まぁ助けちまったのは俺だ。まぁ、一晩くらいは、どうってことないか?いやいや。
頭をかきむしって、後悔したところを整理した。「ワァったよ・・・。」
部屋に入ると、途端に少女は「臭い」と言って顔を伏せた。「煙草の臭いじゃ!換気くらいせんか!」ドタドタと入るなりカーテンごと窓を開けて、消臭剤を探した「消臭力くらいあるじゃろ!」「ねーよンなもん」「少しは気を遣わんか!買って来い!」と追い出された。「はぁ!?」なんで俺が追い出されてんだよ!「おいてめぇ!ザッケんなよ!?」ガンガンとドアに蹴りをくらわしているところで隣のインドネシアのババアがブチギレて出てきた。「アンタ!何時ダト思テルヨ!」と、23時だよ…。ガチャガチャとドアノブをまわしてみたがやはり閉められていた。「買ってくるよ・・・」23時でメシを食おうかどうか迷ったが、とりあえずあの少女のぶんは買っていってやろうと思って、消臭力、カップ麺、自分の朝食のサンドイッチを買って、ついでに現金もおろしておいた。「・・・。」生活費は今月もしっかり入っていた。
「サァみい…」と特に今晩は吐く息が白くなるほどだった。まだ10月なのに、こんなことがあるものかと思った。部屋のドアの前に立ち「買ってきたぞ?」と言うと、ガチャリと音がした。
中はまったく綺麗になっていた。モノはそんなに無いほうだが、散らばっていたゴミの類は分別されていて、書類、譜面なんかはしっかりと積まれてあった。(探すのが面倒だな。)台所もゴミはなく三角コーナーのネットはこの家に移住してから初めて新しいものに変っていた。…替えがあったのか。
買ってきた部屋置きの消臭力を買い物袋から出して、部屋の真ん中に置かれる、なんとも言えない香りが広がり、っどうするか迷っていたが、夕飯を食う気はありがたいことに失せた。
「おい、メシ買ってきたから食うか?」という言葉にビクリと反応をした。やかんを火にかけ、特に聞きもせずカップ麺を作ろうとした。「いや、よい。」と少女は断ったが、すでに開けてしまったものだ、とりあえず作ることにした。「俺は食えても半分なんだけど、半分食わねぇか?」と聞いたところ「まぁ・・・半分くらいなら」と答えるので、小鉢がわりに、ここにきて一度も使ったことのない茶碗を取り出して、カップ麺を分けた。
出来上がったものをテーブルに置くと、彼女はなにも言わずにラーメンを見るばかりだった。
「食えよ」箸を彼女に渡すと、彼女はなぜか手を震わせながら俺のところにある茶碗のラーメンをとろうとした。
「こりゃ俺んだよ」と茶碗をよけた。
「・・・」それは容器に入ったカップ麺に手をかけようとした瞬間だった。
ジュ・・・
聞き覚えのある音がした。
ついさっきのことだ。それは、やかんから湯を容器にそそぐときのような音だった。
途端に手を放す彼女の指は水にぬれていた。「スープが溢れていたのか!?」と思い布巾を彼女に渡して、容器を見たら容器に穴が開いていたわけではない。
どういうことだ・・・?
ふと、彼女が苦痛に顔を歪めた指先を見た。その指は、濡れているどころか、凍っていた。指はまるで氷細工のように透明だった。
「…なんだよそれ?」
まったく理解できない。何があったのか、なんでそんなふうになっているのか。いや、変な妄想が湧いた、いやいや、それはないな。それはない。無いのだが、これはつい聞いてしまいたくなる。
「雪女?・・・まさかな。」
彼女は、ありえないと思っていた質問について、無言で頷いた。
彼女について、とりあえずどういうわけなのかを、聞いてみた。
彼女は。自分が雪女の子供『雪ん子』であり、地元の岩手が震災の影響で住めなくなり、政府の援助で母親と共に熊谷に住んでいたが、母が今年の熊谷の夏をしのげず熱中症で死に、一人で居るところ近所に通報され、児童福祉施設に預けられそうになり、逃げて、母親の実家のあるという「小千谷」へ向かおうとしていたらしい。
「つかまりゃなんとでもなったんじゃないか?」
「そういうわけにもいかん、わしらは妖怪じゃ」
だが、当然雪女である母親の実家には電話がなく、連絡の手段もないので場所もわからない。
とりあえず北へ向かうため、わざわざ南下して羽田空港へ行く途中だったという。
しかしそこを上野まで降りたうえ、京成に乗り、青戸まで来たが電車賃がなくなり、あたり屋をしたというもの。
「しかし、熱中症で死んだって・・・でもお前のかあさんって」
「溶けたのじゃ・・・」今考える事でもないが・・・熊谷どんだけ熱いんだ?
「いま調べたが、小千谷は新潟だよ。大宮まで降りれば上越か寝台で行けたんだな・・・」
「知らんわ・・・わしらはそんなもの持っておらん」携帯電話のことだろうか、たしかに雪女に戸籍ってないだろうな。おそらく偽装でその場しのぎを繰り返したのだろう。妖怪の類も住めないってほどでは今はないだろうが、おそらく震災当時はひどかったんだろう。
「どうするつもりだよ」「それはわしが聞きたい」
なんだって?
「こうやってバレてしまったからには、ぬしに生きておられては困る。生きるために我らは、人より身を隠してきたのじゃ。だが、ぬしには世話になった、ラーメンは食えなかったがな。だから殺しとうない。・・・それで、わしはどうすればいい?」
妙なことを言う。こんなの、黙って出て行けばいいものを、藁にもすがる思いがあるのだろうな、自分を隠してしばらく居させてくれと暗に言っている。
「勝手なやつだな・・・一晩くらいなら良いって言ってるだろ」
「そうか・・・」と少し悲しそうな顔をする。
だから、なんでそうなるんだ?
「おい、ハッキリ言えよ・・・しばらく泊まりたい、で、いずれは新潟に行きたいってんだろ?できればカネも借りたいって、どんだけ強欲なんだお前、そこまでやってくれりゃ俺の命を奪わないでやるってんだろ?」
「すまん・・・ぬしには悪いとは思っている、だが、生きるためにこうしてきた我らじゃ、母様はほかの生き方を模索したが、わしらは本能で生きている」
「カネは出せない、俺だって厳しいんだ。事情があってギリギリ生活しているからな、だから自分で仕事は探せ。」「しかしな、わしは戸籍が・・・」「カネがほしいなら自分で稼げ、生きるのに必死なら稼げ!人様から奪うなんてのはお前の母様も言っていたのか?」
「!!」少女の目が鋭く光った。瞬間に俺は氷づけになったようだ。
「しまった!!」
彼女は手で氷った俺の体に触れて、俺を溶かした。どういう原理だ?とりあえず、えらく寒く感じた。
「すまぬ・・・そういうつもりではなかったのじゃ・・・ただ、母様のことは・・・」
「別に悪くは言ってないだろーが、バカ。よく人の話を聞け。短期の職は…おれが斡旋してやる。住む場所は・・・仕方ないから俺んちでいいよ、それで稼げ、たかだかカネがかかったって2万かそこらだろ?・・・いや、現地での捜索費用として少しはいるのか?あと、マップのあるケータイやら他にもいろいろ必要かもしれないな。」
「すまぬ」
すっかり冷えたので、俺は風呂に入ることにした。湯船につかると、いきなり起きた今日のことを整理していた。
「ホイホイと引き受けちまったな・・・」
母親と死に別れた孤独な雪女・・・。自分に少し重ねてしまうところがあったせいか、あるいは、義理の妹に対して、何もできないでいる罪悪感なのか。
「知るかよ・・・」
風呂をあがり、体を拭きながら部屋に戻る、すると今度は雪女のほうが、自分を見て驚いていた。
「おぬし・・・」
「あん?」何に驚いているのかわからなかったが、今まで家に誰も上げたことが無かったせいか、ひとつ重要な事を忘れていた。
「げっ!」と思わずバスタオルで体を隠した。
「すまねぇ・・・」と、謝るが、それ以上に驚いてそのまま膠着していたようだ。
・・・無理もないか。
「おぬし『女』じゃったのか・・・」
そう、俺は女だ。身体的にはたしかに女だ。だけど、ガキの頃から自分の性別に疑問を抱いてきて、以来ずっと性別を偽って生きてきた。
「そうだ。だが生憎中身は男なんだよ。まぁ、そのあたりはいいだろ、今はよ。」
上半身裸のままでビールを飲み、煙草を吸う。今日は本当になんか色々あったな。と改めて思った。
「おぬしな、男であるといっても、わしとしてはもう少し…」なんだ?女の体ってのは女が見ても恥ずかしいのか?顔を真っ赤にして汗をだらだらと流している。「おい、溶けてるんじゃないか?」仕方ないのでタンクトップを着ると、新たにタバコの火を点けて、煙を吐いた。
雪女はどこからか取り出してきた手持ちの扇風機をこっちに向ける。ああ、こんなのあったな、いつ買ったんっだっけな「わしは苦手じゃ」仕方ないなと、窓を開けてやる。「一緒に住むからにはキマリを作る。煙草、酒、俺はあと1年だが一応まだ未成年だからな、部屋でしかできないことだから諦めてもらう。できるだけ善処はするがどうしようもない。」「わかった」「・・・これくらいしかねぇな、あとは…部屋の掃除くらいはやってもらおうか」「うむ・・・」
・・・ないな。まあおいおい考えておくか。
「そういや今更だが、お前、名前なんつーんだ?」
「わしは・・・」
「・・・・・・・・・」
「サンディー・・・」
「・・・・・あぁ・・・お前の母様って名前なんつーの?」
「・・・・・クラウディア」
マジなんだろうか?妖怪も多国籍化してるのか、いやDQNネームがブームなのか?とりあえず、なんとも言えないな。
「おぬしはなんというんじゃ?オーケンと呼ばれておったが・・・」
「町田賢子だ。あだ名はマッケン、女の名前で」「かしこと呼ぶかの」「呼んだ奴は軒並み半殺しにするんだが・・・まぁ今回だけだ、次からはマッケンかケンにしておけ。」
「わかっ・・・」回答をすると同時にサンディーの腹が鳴る。
「サンディー。メシ食うか?サンドイッチっだけど・・・」
「頼む。」
こうしてパンクスと雪女サンディーの生活は始まった。
季節は11月に入って、より冬に近づいていく。
全3話くらいの予定。
考えてプロット作って3年放置の作品なんで、進むかどうかわからない。
それよりも短編が浮かんだら書いてると思う。