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  作者: 久米 貴明
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私の中のワタシ

 情緒不安定が治らない


 情緒不安定が治らない


 情緒不安定が治らない


 人の身体の中に狂った心、貴方はまるで壊れた人形のよう。いっそ永遠に幼ければいいのに。


 それならそれはそれで、美しくあれたでしょう。


 だから閉じ込めたくなる。白い箱に。


 切って、抉って、潰して、滴り落ちて、床に飛び散った赤い血で、赤い文字を描いて遺したくなる。


 そうすればきっと永遠に美しくいられるのでしょう。


 私は貴方を閉じ込める。だから貴方は私を閉じ込めて。


 そうすればきっと永遠に美しくいられるから。


 永遠に明けない美しい夜を共に過ごしましょう。


 壊れた身体なんて抜け出して。


 心という檻のなかで。


 もしも爪を突き立てたなら。


 今ならきっと、私からも赤い血が流れる。


 いや、お前は醜い。


 血、血、血。


 やわらかく温かい血だけが綺麗だ。


 どくどく、どくどくと流れていく血。


 私の世界に私はいる。私の世界に貴方はいない。扉を開けてやってくる誰かはいない。


 私を理解してくれる人はどこにもいない。誰も誰も誰も誰も。


 だって。


 私自身が「コレ」を認めていないのだから。


 気まぐれな狂気。壊れた心の断片。私の中の、出来損ないの期待外れ。


 誰かを愛したい。誰からも愛されない。誰も愛せない。


 朱に染まった、長すぎる夜に捉われた暗い心。それが私。


 負の感情ですらない。ただの狂気。


 でも生まれた時から、私の影にずっとあった。


 私が誰よりも愛しているのは、この私。


 私を誰よりも愛していないのは、この私。


 壊れて弾け飛んで消えてしまえ。わ た し な ん て

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