第1話 東京バベル探索隊
西暦2026年4月1日、東京にタワーが現れた、日本政府は調査開始、同時期に人と魔が混ざった人魔化した天野川信は、とある男性に招かれ、東京バベル攻略を依頼された。
同じく東京バベル攻略に招かれた風魔凛を紹介され、東京ダンジョンと日本政府の呼ぶ、東京バベルに挑む事になる。
「中1の少年の戦いか」
「それなら中1の少女の戦いじゃない」
「初歩として銃と」
「人魔なんでしょう、魔法とか使えないの?」
「人魔化して10日目なんだ」
「使えないわね」
「代わりに人間以上の力がある」
「よろしい、銃に武装して東京バベル攻略ね」
二人の依頼人の闇風京太、年齢は50歳位の紳士、日本政府にコネがあるらしく、東京バベル攻略の道を作る。
「人魔の天野川信、組む風魔凛でいいかな?」
「貴方は?」
「私は防衛省関係の東京バベル研究者の闇風京太の息子、闇風京九郎だ」
「なるほど、星城学園中等科一年一組天野川信です」
「星城学園中等科一年一組風魔凛よ」
「よろしく」
「よろしくお願いいたします」
「よろしくお願いね」
「ひとまず、武器の用意はしてます。M4カービンと取り付け型散弾銃、グロック17c、マガジンとタクティカルベスト」
「武器かぁ、闇風京九郎さん、忍刀ない?」
「は?」
「忍刀、忍者用の刀」
「はぁ、使えるなら用意しますが?」
「よっしゃ」
「自分から欲しい武器に片手剣のバスターソードを」
「白兵用の刀剣とはまた」
「人魔だし」
「一応はテストします」
忍刀、バスターソードのテスト、自衛官が認める白兵レベルと判断され、下手な銃より確かと渡された。
バスターソード150cmを背中に携帯した信、また凛は忍刀60cmを腰に帯びる。
信の身長は160cm、凛は身長155㎝、まだ幼いと言えるも、若い少年少女の組み合わせと言える。
「武器は整った、東京バベルに挑むか」
東京バベル一階、出入口より先に進む徒歩100歩に遭遇した妖魔。
「妖魔か」
「こっちを警戒感ね」
妖魔の生態はよくわかっていない、人間に敵対的な生き物と言われ、一部ではモンスター、エイリアンと呼ばれている。
妖魔は魔法を操る、また人間に友好的な妖魔もいて、厳密になんであるかは謎、一般的に友好的な妖魔と、敵対的な妖魔は分けられない。
「妖魔が食べる品ってあるか?」
「はぁ?」
「友好的な妖魔かもしれない」
「そりゃいるとは聞くけど」
信は携帯中のおやつ、この動作に警戒感の妖魔は構える、信が出したおやつ代わりのサンドイッチを見せる。
「サンドイッチ、食えるか?」
信は頷く、半分をちぎって食べる、妖魔は受け取る、腹が減ったらしく直ぐに食べる。
「サンドイッチは旨かった。俺様は妖魔と呼ばれている生き物達の中で、下級に属し、タワー出入口方向を担当する下級妖魔スー」
「俺は天野川信、話が聞きたい」
「サンドイッチ次第だな」
「サンドイッチか」
サンドイッチをセットに渡す。
「サンドイッチセット、で何が聞きたい?」
「タワーってなんだ?」
「そりゃもちろん、異界と繋がる道だよ、妖魔と呼ばれている生き物達の世界と繋がる道だ」
「なるほど、再会したらまた話そう、凛」
このコンタクトにコミュニケーション、この戻った後に伝える。
「なるほど、下級妖魔スー、貴重な情報ですね、なるほど、人魔は妖魔と会話できる、サンドイッチセットなら用意します」
信は妖魔と会話できる、交渉できる、コミュニケーションできる、一定の成果と言える。
中等科一年一組の日常生活、自己紹介と星城学園内の基本的な二人共通の知り合い、この香取陽子、周防光と交流できた。
放課後に信は気づくと戦場の跡地にあるキャンプ場の大きな天幕の下にいた。
「人魔天野川信、私は夢と狭間の神の使い、君にこの意思を託そう、君が希望となる事を祈る、数多くの使い達と同じように」
老紳士は書類にサインした。
気づくと信は放課後の活動中に気絶していた。
「夢と狭間の神の使い?」
「そう名乗っていた、数多くの使い達と同じように希望となる事を祈ると」
「なるほどね、善き側よそれ」
「ああ」
「で人魔の天野川信に託そうと言ったし、何かあんの?」
信はタロットの占いを開く為にスマホにアプリを入れた事を思い出す。
風魔凛は恋人を意味したアルカナ、周防光は魔術師を意味したアルカナ、香取陽子は女教皇を意味したアルカナ、闇風京九郎は皇帝を意味したアルカナ、闇風京太は世界を意味したアルカナ、また今日に面会予定の人物は女帝を意味したアルカナ。
信は愚者を意味したアルカナ、七枚のアルカナが手元に入った。
陰陽の思想に従い、信と対をなすアルカナは審判を意味したアルカナ。
審判の手元に悪魔を意味したアルカナ、死神を意味したアルカナが入る形。
信と対をなす一人は二人と手を組み、活動中と理解。
「多分、タロットの占いに従い、アルカナを巡ると思う」
「はぁ?」
「多分、陰陽の思想に従い、天野川信の対をなす審判のアルカナは、悪魔、死神、塔、月と手を組み、目的を秘めて行動している」
「意味がわからないけど?」
「アルカナの二十二枚が示す先、陰陽の思想が示す先に希望があると思うな」
「あんたにはわかるのね。一難去ってまた一難よ」
「今日の面会予定の人物は女帝のアルカナ、性別は女性、闇風一家の一人と推測する」
「闇風一家と言うか、闇風一族は地球上の各国にコネがあって、星城学園の理事長一族で、星城グループの社長一族で、大資産家の一族じゃない」
「闇風一家、闇風一族は善良な為政者だ」
「それは認めるけど」
「信じて言いと思う」
「まあ、あんたも物好きね」
「風魔凛は恋人を意味したアルカナがでた、恋人とは選択、右を取れば左を失い、左を取れば右を失う、人生における選択、凛は隠し事がある、それはわかる」
「なるほど、占いにわかる訳ね、まるで超能力者よ。隠し事は言わない」
「俺もだ、言いたくない事は伏せる、当たり前だな」
「タワー一階よ」
タワー一階の探索、友好的な下級妖魔スー、他に数名が友好的、また人魔の信に警戒感を持つも敵対的を選ばない中立も割りと多い。
敵対的な下級妖魔は大半における風魔凛を襲うから交戦に発展したケース。
異世界に属した妖魔達の世界と繋がるタワーを道と呼んだ。
自衛官達が封鎖するタワー、この一階の探索中に手に入れた様々な遺物を研究者達に渡す。
M4カービンと取り付け型散弾銃、グロック17Cを持つ人の装備、この信は背中にバスターソードを背負う、凛は忍刀を腰に帯びる。
下級妖魔の敵対側はM4カービンの連射にズタズタに倒れ、信と凛は探索と奥にあった階段、また門番を確認した。
星城学園中等科一年一組の天野川信、風魔凛、香取陽子、周防光、この四名を闇風一族の代表闇風京太が招く。
「あー」
「よう東京バベル探索隊」
「はい」
「あー、陽子に、周防じゃない、なんでいるの?」
「闇風京太って老紳士に東京バベル探索隊に入らないかってスカウトされた」
「同じく」
「あー、勘違いしてる、一般人が死にまくる地獄ってのに」
「四名か、中等科一年一組の集大成だな」
学生寮の二階が男子、三回生が女子、四階が巨大通信基地、五階が屋上、地下一階に車庫、地下二階に巨大データベース施設。
初歩的な事を教える自衛官の社雪、女性自衛官と1児の母親を兼ねた30歳女性、訓練と指導と助言、M4カービンと取り付け型散弾銃、グロック17Cの扱い方を教える。
「中等科一年って言うのに、銃火器を持って困難に立ち向かうとか誰得だ?」
「多分、自衛隊も一階の探索に精一杯だった事を大前提に、学生の得ではないかと」
「現実がわからない子供だな、銃火器は玩具じゃないぞ?」
「多分、妖魔側に意思があったでしょうね、学生なら自衛官をこえる理由が」
「人魔の見立てはいいな、恐らくはあったな、闇風一族の闇風一家と親しいと言うか、よく耐えるな」
「問題はないかと、下手な宗教と詐欺よりはマシですし」
「まあな、学生時代を思えば中等科一年一組の四名に一個の隊とはな」
「4月7日ですし、善くも悪くも馴染みやすく、お求め易いと言うか」
「そういう問題ではないも、人魔はわかるか?」
「未知の塔、未知の生き物達、未知の世界、未知の道、東京ダンジョンと呼ばれた前人未到の世界、人間の兵器が拒まれた始まりの地」
「そうだな、未知のテクノロジー、未知の言語、未知の生態系、わからない事だらけだ」
「東京バベル探索隊は単純にいいかと思います。下手な小細工もないですし、中等科一年一組なら一枚岩ですし、下手な工作員よりは遥かにマシかと、時が満ちてよいかと」
「確かに、先月までは小学生を思えば頷けないが」
社雪二等陸尉としては不満を持つも、任務はこなす。
1日の放課後を使った練習と試射等のテスト、周防光、香取陽子は銃火器は適正、白兵、格闘は適正なし、魔法等は使えない。
翌日から探索、慣れたとは4月10日の放課後より、日常と化した暮らしの延長戦の扱い。
信の人魔能力に起こす魔法、初歩的な魔法をスーから習い扱う。
「魔法は扱えますが、門番の奥は難しいかと」
「4月中に二階へ上がれ」
「わかりました」
東京バベル探索隊は単純にタイムアタック、効率化と合理化と慣れた毎回の修正。
4月15日に一階の門番にアタック、3人の射撃と信の攻撃魔法、一回目は弾切れに失敗、翌日の放課後に再戦、弾切れと凛、信の白兵、この挟み撃ちに撃破。
4月十六日、二階に到達、自衛官の社雪は実力を認め、不満を撤回した。
陽子はマークマンライフルに移す、光はグレネードランチャーのダネルのアームスコーに移す。
信はM4カービンを外し、グロック17Cの2丁、バスターソード、対物理用の防具と一式に移す。
闇風一族の闇風一家が管理する星城学園、この健康診断と身体測定と信は人魔のテスト、凛は忍刀に相応しいかテスト。
信のバスターソードはひたすらに頑丈に作る、この為にミスリルソードと言われた。
人体より硬い妖魔達に通じる白兵用のテスト、信はバスターソード、凛は忍刀、レベルに合わせた訓練と稽古。
アームスコーに統一した光は手榴弾も豊富に持つ、マークマンライフルに移した陽子は銃火器のテストモデルを扱う。
信と凛の面会予定のアルカナ女帝の人物は闇風一族の補佐役に徹した巫女衆という組織を統括する闇風一家の長女、歳は若く中等科一年の二人に対し中等科三年に入る。
愚者、魔術師、恋人、女教皇、女帝、皇帝、世界、この対に動く審判、悪魔、塔、月、死神。
「天野川信の予見した陰陽に従い、陽となす愚者側、陰となす審判側、この手札の悪魔、塔、月、死神のアルカナ、愚者側に立つ魔術師、恋人、女教皇、女帝、皇帝、世界か」
「恐らくは絶望を求めた一党でしょうね」
「ふむ、社雪はどう思う?」
「力でしょう、善くも悪くもやや中立に近い」
アルカナの示す先、0番目の愚者側、20番目の審判側。
「ふむ。見方を変えよう」
「世界側、月側」
「なるほど、善くも悪くも敵が多い、都合上に始末もできない身の上」
「善くも悪くも真っ二つと中立という」
「駒ではないが、手札か」
「占いの割りに洒落がないわ」
「厳密に敵側は固まった」
「そうなるな」
「示す先、夢と狭間の神の使いが託した希望、数多くの使い達、東京バベル二階に到達した以上、内部へと進む、善くも悪くも敵の掌という」
「世界、約束された旅、愚者、夢想、魔術師、コミュニケーション、恋人、選択、女教皇、神秘、女帝、実り、皇帝、統治」
「それぞれが示す先、力が示す先、死神は再生、悪魔は欲望、塔は不名誉、月は隠れた敵、審判は裁き」
「変わらないが、気には止めよう、人魔の占いだしな」
このタロットの占いの予見、対に動く審判側を予見、この備えは予定された。
人魔の信の成長期、科学者達、医師達、様々な関係者がわかる、最も成長率が高い時期に一致した人魔は、白紙の答えに答えを書く無邪気な子供、扱い方を間違えない理由があった。
自衛隊が二階に上がる事はできなかった1月の出現から先、二階に上がる4人は異例な異例、人魔と混成班に近いくノ一の凛、上級射手の陽子、対物に特化した擲弾兵の光、リーダー役と対妖魔に優れた人魔の力。
「天野川信君、成長期は多感な年頃だ。悩みはあるか?」
「白兵の専門家が困る位の頑丈なバスターソードを振るう腕力が足りてない指摘があり、鍛えるしかないのが悩みです」
「なるほど、善くも悪くも人魔は人間離れしてるな」
「魔法は少しは使えますし、善くも悪くも時が解決するかと」
問題はないと許可された。
闇風一族の代表にある闇風一家当主の京太、次期当主の京九郎、まだ幼いも補佐役に徹した長女の時雨。
この他にタワー内にアームスコーをばかすか撃つ光は教官に注意された。
優等生の陽子は狙撃に味方を助ける他に手当ても担当し、破壊と攻撃力に偏る光と苦言を述べた事もある。
問題はアームスコー位の火力に消し飛ぶ妖魔も多く、単純にアームスコーでいいと考える火力バカは少ない。
また光に教える教官が紹介した解体屋から爆薬を習う。
東京バベル探索隊の4月17日の日中、また光は破壊と攻撃力と火力に偏る為に爆薬等も扱う専門家の育成に入る。
陽子は上級射手と衛生兵の両立。
凛はくノ一の専門家、特殊部隊隊員、隠密、様々な殺しを習う。
人魔の信は白兵の頑丈なバスターソードを振るう腕力を鍛える。
4人は方向性はばらばらも、一個の集団に困難を超越した新世代と呼ばれた。
出入口の広さは人が4人並べば精一杯、少数精鋭に従い、タイムアタックに入る。
東京ダンジョン、東京バベル、タワーと呼ばれた迷宮は、異世界に繋がる道と妖魔達は呼ぶ、この限界値の戦いに挑む4人に、闇風一族の代表にある闇風一家当主補佐役の時雨より、対妖魔テストモデルを依頼された。
一般的な銃火器を装備した4人のテスト中、この遅れた18日に二階探索。
「二階もなると広いな」
「弾薬が足りるか?」
「一回に一発、計40回はいける」
「節約した方か」
白兵に節約、この為に前衛兼白兵の人魔は、魔法に節約も兼ね、弾薬消費を最低限に抑える努力家という。
バランスが高い凛は奇襲、攪乱等を担当、偵察は凛の役割分担という。
擲弾兵、爆薬等の専門家育成課程の光は、効率的な破壊を中心に節約。
上級射手と衛生兵の両立した陽子はジレンマに悩み、この解決策がないのが悩み事。
信が二階に遭遇した一名の下級妖魔。
「人魔か、人間が3人、いいだろう、私は会員制武器商人のタチバナという」
「会員制?」
「そうだ、まず生命力マイナス一を許可するなら、武器を売ろう」
カルチャーショックの4人、この話し合いは凛が売る生命力、この会員制武器商人から弾薬を買う。
出入口から伝えた解決策に悩み事の人間達、生命力マイナス一という法外に近い足元を見た武器商人、この武器商人から買うしかなく、この悩み事は変わらない。