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……さあ、鬼の魂が猛るままに鏖殺よ!

伏線を出してみました。

 キサラside


 どうやら、リン達も頑張っているみたい。

 まあ、後鬼達に守護をさせているから、命の心配はしていないけどね。


 さ~て、お次の強敵は、と……


 ……凄いじゃない!


 ヒュドラだわ!

 しかも、五つ首だわ!


 異世界テンプレの1つよね、ヒュドラの討伐は!

 燃えて来たわー!


 ……確か、異世界テンプレだと、首を斬ったら焼かないといけないのよね。

 そうしないと、直ぐに首が再生するから。

 しかも、それとは別に、脳や心臓等の急所を攻撃しないと幾らでも再生復活する場合があるのよね。


 よ~し!


 思い切って大技を使ってみよう!


 先ずは……


桜花裂風刃(おうかれっぷうじん)!」


 私の背後に万を超える桜の花弁(はなびら)が現れ、その全てが、ヒュドラを貫いたわ。


「Gishaaaーーー!」


 次は……


黒狼月牙爪(こくろうげっがそう)!」


 黒い狼の5本の爪が三日月の形を成して疾走してヒュドラの五つの首を全て斬り落としたわ。


「Gi……」


 最後の切り札よ!


「鬼術『大雷槌(おおいかつち)』!」

「Gishaーーー……」


 どうかしら?


「……」


 再生復元……しない、わね……


「やったわ!」


 ヒュドラを異空間収納な仕舞って、と。


「……さあ、鬼の魂が猛るままに鏖殺よ!」




 リン達side


「……何、今の凄い大落雷は!?」

「多分、キサラお姉様よ。」

「キサラ姉は、凄いな!」

「本当だとしたら、凄い魔法よね。」

「そうね。私も聞いた事も無いわ。あんな『大落雷』を落とす雷属性魔法なんて。」

「リン様方、疲労が見えますので回復します。」

「ありがとうございます、ゴキ様。」

「いえ。それが鬼紗良(きさら)様のご命令ですから。」

「……リン。」

「何、サラ?」

「森の奥から嫌な匂いがする。」

「……狼人族のサラが『匂う』というのなら、無視出来ないわね。」

「リン、行ってみる?」

「……そうね。レナの意見に賛成よ。」

「それなら、行ってみよ!」

「ええ、サラ。」


 こうして、私達は森の奥に行ったのだけど、キサラお姉様に良い土産が用意出来たわ。



 キサラside


「……ああ、久しぶりに身体を動かしたわ!」


 私は、身体に着いたモンスターの血糊を洗浄(クリーン)を使って消すと、2000を超えるオークやオーガ等のモンスターを全て異空間収納に仕舞う。


 後は、200も居ないから都市の冒険者達で対応出来るでしょう。


 私は、そう判断してリン達の下に行ったわ。

 場所なんて、召喚した前鬼達の場所が分かるから問題無いわ。


 そして、リン達の所に行くと、笑顔のリン達と気絶した状態で縛られている黒尽くめの服を着たオッサンが5人居たわ。


 ……とりあえず、前鬼達に「お疲れ様。」と伝えて送還した後、リン達に聞いたわ。


「リン、このオッサンは?」

「今回のスタンピードを発生させた元凶です。」

「それが本当なら大手柄ね。」

「キサラお姉様。全て吐かせたので間違い無いかと思われます。」

「良くやったわ!」


 私は、順番にリン達の頭を撫で撫でした。

 リン達は嬉しそうな顔していたわ。


 私達が、討伐したモンスターを全て異空間収納に仕舞って、リン達と軽くお喋りしていると、都市の方から雄叫び、まあ、勝鬨(かちどき)が上がったからスタンピードは終息したみたいね。


 私は、今、帰ると色々と面倒臭いし、雑用を押し付けられると思って、もう2時間程、リン達とお喋りをして時間を稼いだわ。

 (つい)でに、あの時の男性冒険者達に憑けた護法童子も回収したわ。

 どうやら、役目を果たしていたみたいね。

 良かったわ、死ななくて。


 そして、鬼術で私の事を話せない様にして、オッサンをたまに引き摺りながら都市に帰ったわ。


 まあ、ギルドマスターには小言を言われそうになったから、「沢山、討伐したからよ。」と言って躱して、証拠としてヒュドラの首1つを見せたら納得したわ。


 因みに、チート主人公あるあるの、大容量のマジックバッグに見せ掛けた異空間収納から出したヒュドラの首を見せたわ。


 バレる可能性が有ったけど、やりたかったのよね。


 こうして、都市壊滅の危機を脱したのだけど、事後処理が全て終わったのは3日後だったわ。


「……最後に、今回のスタンピードの最大の功労者を発表する。正直、儂としては誉めたくない。勝手に持ち場を離れたのだからな。文句を言いたいが、それを黙らせる働きをしおった。

 今回のスタンピードの最大戦力のサイクロプス、キメラ、そしてヒュドラを単独で討伐した、キサラ!」

「はい!」

「この者が、今回の最大の功労者だ!」

「「「「「「「「「おー!」」」」」」」」」


 流石に雛壇に上がっての拍手喝采は照れるわね。


 スタンピード功労会が終わった後、私達は冒険者ギルド2階の応接室に通されたわ。


「先ずは、この都市をスタンピードから救ってくれた事に感謝する。勿論、他の冒険者達も死力を尽くしてくれただろうが、その後に、サイクロプスやキメラ、そしてヒュドラか居たのでは、無駄な抵抗で終わり、この都市は滅んでいただろう。」

「感謝の言葉は受け取りました。」

「そうか。それで報酬だが、冒険者ギルドから白金貨20枚と、辺境伯様からの表向きの報酬が白金貨30枚だな。」

「……何、その『表向き』と言うのは?」

「……まあ、考えれれるのが、『部下になれ。』や、『息子の嫁に。』とか、だろうな。」

「……この都市から逃げても良いかしら?」

「拒絶の権利は有るから逃げないでくれ。」

「分かったわ。」

「後、受け取れ。サイクロプスとキメラとヒュドラの『魔石』だ。」


 私は、受け取った白金貨が入った2つの袋と、3つの魔石をマジックバッグに仕舞う振りをして異空間収納に仕舞う。


「次だが、お前達が捕らえた者達だが、どうやら魔王復活を目論む組織の者達だった。」

「……そう。それじゃあ、終わったみたいだし、失礼するわね。」

「まあ、待て。最後に、お前達のランクアップだが、スタンピード防衛戦の立役者をCランクに留める訳にはいかないから、飛び級でAランクになった。おめでとう。」

「……Cランクのままで良いのよ。」

「決定事項だ。」

「……はあ。分かったわ。」

「下に降りたら更新してくれ。受付嬢には通達済みだからな。」

「分かったわ。以上かしら?」

「ああ。後は、提案だが。」

「何?」

「優遇するから、この都市に定住しないか?」

「御断りするわ。」

「駄目か?」

「ええ。」

「それなら、近くを通ったら寄ってくれ。」

「分かったわ。」

「勿論、辺境伯様からの招待があるからな。」

「……」


 此処で話が終わり、私達は冒険者カードのランクの更新か終わると、壮年の紳士が近付いて手紙を渡された。

 内容は勿論、この都市を統治している辺境伯からの招待だったわ。


暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。

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