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転生のおと  作者: 津多 時ロウ
第1章 紙月
31/210

第29話 むかーし むかしの そのむかし

 むかーし むかしの そのむかし

 おとうさんやおかあさんの おじいさんやおばあさんの

 そのまた おじいさんやおばあさんが うまれるよりも

 もっと もっと もっと もっと ずーっとむかし

 ひとはまいにち けものにおびえて

 くらいあなのなかでくらし

 さくもつのたねをまいてもそだたず

 まいにち まいにち こまっていました


 あるひ ひとはいのりました


 「ああ かみよ ひかりをください」


 すると どこからか おひさまがあらわれ ひかりがわきだし

 たちまち あたりはあかるくなりました


 また ひとはいのりました


 「ああ かみよ たねをまいても さくもつがそだたないのです

  どうか おたすけください」


 すると めのまえのだいちが たちまち はたけになり

 どこからか わきだした みずと おひさまによって

 さくもつが いっぱい しゅうかくできるようになりました


 ひとは まだ いのります


 「ああ かみよ こわい けものがいるのです

  どうか わたしに ちからづよい からだをください」


 ひとのからだは みるみるうちに たくましくなり

 こわいけものと たたかいましたが まけて

 おおけがを おってしまいました


 ひとは また いのりました


 「ああ かみさま どうか このきずを なおしてください

  そして こわい けものと いっしょにたたかう

  なかまを おつかわしください」


 すると たちまち おおけががなおり

 どこからか ひとがあつまってきました


 こんどは みんなでたすけあって こわい けものと たたかいました

 こわい こわい けものは みんなでがんばって たおすことができました


 そして ひとは みんなでまちをつくり しんでんをつくって

 いっしょにくらすことにしました


 だけども もんだいがおこりました


 「ああ かみよ わたしたちに やみをください

  あかるすぎて ねむれないのです」


 ひとがいのると 1にちのはんぶんよりも すこしみじかいじかん

 おひさまが かくれんぼして くらくなり

 かわりに おつきさまと おほしまが あらわれて

 ひとを やさしく てらしました


 そうして ひる と よる ができました


 よるは とてもくらいのですが

 ひとは あんしんして ねることができました


 なぜなら みんなといっしょにいるからです


 そうして ひとは かみさまにいのりながら

 みんなで たくさん まちとしんでんをつくって

 すえながく くらしました



 めでたし めでたし



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