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72 おっさん案内する

 

「初めまして、私はレイアよ。みんなと同じ冒険者をしているわ」



 無事誤解も解けて朝食ということになり、レイアも飛び入りで一緒に食べることになった。


 というよりもサーシャが怒りの形相でその周りに風が渦巻いて何か大変だったから取り敢えずご飯を食べよう、となった。


 レイアに続いてうちのパーティーのみんなも朝食を食べながら自己紹介をした。


「ねえねえ、レイアさんはどこのパーティーなの? 冒険者ランクは?」


 冒険者同士として当たり前の質問だ。


 この手の情報は別に隠すことはないのでアンジェも早速ぶっこんきた。


「今臨時で組んでるパーティーはAランクだけど、決まったパーティーには属していないわ。みんなはどうなのかしら?」


「ボクたちはBランクのパーティーだよ。個人ランクはCだね」


「あたしも」


「わたくしはBですわね」


 ちなみにサーシャの個人ランクはCである。


 サーシャが朝食を食べるのに一生懸命なので代わりにアンジェが答えた。


「それにしてもおじさん? 見事なまでに女の子ばっかりね。それもみんなかわいいばっかり」


「うっ、いや、それはたまたまだよ」


 そう、本当にたまたまだ。


 というか俺もよくわからないうちに再就職してたんだけど、そう言っても信じてくれないだろうな~。


「お姉さんの個人ランクは何なの?」


「ふふっ、少なくともみんなよりは上ね」


 ユリアの質問にレイアはぼんやりとした回答をした。


 どうやらあまり詳細なことは言いたくないようだな。


「え~、っていうことはA以上か~。すっご~い!」


 アンジェが感心して声を上げ、それからはこれまでにレイアがしてきたクエストの話をせがんでいる。


 いいぞ、いいぞ!


 このまま俺とのことがうやむやになれば万事解決だ!


「それでレイアさん。おじさまとはいったいどのようなご関係ですの?」


 逃げられなかったか……。







「つまり、おじさまとはたまたま酒場で出会ったという関係でしかない、ということですわね?」


「ええ、昨夜会ったのが2回目ね。その前もたまたま酒場のカウンターで隣になったというだけね」


「でもでも、それだけでどうして同じベッドで寝るのさ」


「う~ん、それが私もよく覚えてないのよね~。二人ともべろんべろんになって酒場から出て、私はおじさんについてきただけだし、正直よくわからないのよ」


「まっ、まあ、俺たちの間にやましいことは何もなかったことはユリアのスキルではっきりしてるわけだろ? それでいいじゃないか、それでっ!」


「む~、なんか釈然としないけど……。まあ、いいか」


 ふ~、アンジェが単純で助かった。


「レイアさんはこの街での仕事はもう終わってるんだよね?」


「ええ、しばらくはフリーね。何をして過ごそうかしら」


「じゃあさ、この辺りを案内してあげるよ。まだ見て回ってないでしょ?」


「そうね。そういえばこの街に来てからはクエストの準備ばかりでゆっくり見て回るってことはしてなかったわ。じゃあ、お願いしてもいいかしら?」


 そういうことでこの日はレイアにこの辺りを案内することになった。

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新米錬金術師は辺境の村でスローライフを送りたい
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