3.突然の出来事
最近リアルが忙しくなってきたのでしばらくこのくらいのペース(1,2日おきくらい)で投稿していきます。
階段を一気に食欲に任せて駆け降りる。
やっと帰ってきたかと冗談交じりで文句を言ってやろうと思っていると。
嫌な予感が背筋をなぞった。
「...?」
何故かわからない、たまたま親の帰りが遅かっただけだ、
きっと急に動いたからだろう。
そう思いながら、ゆっくりとリビングを通った。
そして、この嫌な感じを吹き飛ばそうと、思い切り息を吸い。
「おかえり!今日は遅かっ..た..ね...?」
玄関にたどり着くと、親ではない誰かがそこに立っていた。
「え?...だ、誰ですか!?」
突然の出来事に混乱する佑。
「...フッ」
よく見ると、手には凶器が握られていることに気がついた。
「...!?」
これはやばい、殺される。
と直感的に逃げ出そうとする。
彼も元は運動部であったため、体はすぐに抜けた腰を戻しリビングへと逃げ込む。
「ハァハァ...」
明らかに突然すぎる出来事に、体は興奮しきっていて、
一度冷静になろうと、上がった息を戻そうと深呼吸をしてみる。
だが気づけば、男はもうすでにリビングまで追ってきていた。
さらに相手は自分の華奢な体とは反するような肉付きであった。
明らかに勝てる相手ではない。
「い、一回落ち着いてくれませんか!?」
力で勝てないと判断し、何とか説得できないかと試みる。
「...」
しかし、男はニヤリと笑いながら凶器を片手にゆっくりと近づいてくる。
ああ、もう俺はここで終わりなのか。とあきらめ始める。
何故俺なのかニートでガリガリで、引きこもっている俺なのか。
「なんで、なんで俺なんだよ!」
そう叫ぶと、少しでも抵抗しようと体を構える。
男は一瞬驚いたような顔をしたが、さらに笑いながら近づいてくる。
佑は頭の中でどうすれば勝てるか、やはり無理なのかと混乱しながらも、ある程度冷静に考えている。
すると男は凶器をかざし、いきなり突っ込んでくる。
いきなり来ると思っていなかった佑は、避けようとはしたものの。
突き刺すような痛みが彼の体を襲った。