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2人の距離(彼と私)

作者: 朱夏人
掲載日:2019/06/16

斉藤朱夏さんの「くつひも」を聴いて、湧いてきた物語の導入です。彼女視点です。

彼、佐伯司は一言で表すと夜だ。

穏やかな表情に、優しい笑顔。

本を読むことや料理が大好きで、運動が苦手な男の子。


彼との関係は、幼稚園児の頃からだ。

家に引きこもっていた彼を引っ張り出し、気の向くままに街へ連れ出していた。

あの頃は、なんて強引だったんだろうと思う。

父親が単身赴任で、家事に忙しい母親の迷惑になりたくなくて、いつも外で遊んでいた私の大切な相棒。

私に手を引っ張られながら、それでも仕方ないなぁといった表情でついて来てくれた事が、私は嬉しかったのだと思う。


本を沢山読んでいて、私の知らないことを何でも知っている。

勉強が苦手な私の為に、よく宿題やテスト勉強を手伝ってくれていた優しい彼。

小さい頃、いつまでも靴紐が結べない私に、根気よく教えてくれた彼。

料理が得意で、食べさせてくれた料理はどれも美味しくて、ついつい食べ過ぎてしまう。


最近はお菓子作りにハマっていると言って、よく作ったお菓子を持って来てくれる。

穏やかで、側にあるとホッと安心できる彼の事が、私は大好きだ。


私たちは苗字が近いから、学校での席はいつも彼が後ろで私が前。

幼馴染で、よく一緒には居るけど、彼氏や彼女の関係ではない。

近くて、遠い2人の距離。


彼を抱きしめられるまで、あと、1メートル。

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― 新着の感想 ―
[一言]  好きな異性との一メートルは遠いです。
2019/06/19 17:49 退会済み
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