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原初の書庫  作者: クドリャフカ
異世界召喚編
7/31

新しい部屋

「とても美味しかったです~。」

「あぁ、絶品だったな~。」

「ホント~、いつ食べてもここのチゴの実パイは美味しいわね~。」

 3人で美味しかったと話ながら俺は腹をさすりながら満腹の余韻に浸っていた。

 そういえば、専門科目どうしような・・・。

 そこで俺は専門科目の事をマヤに聞いてみることにした。

「なぁ、マヤ。少し質問していいか?」

「何ですかユージさん?何でもこのマヤにお任せです!」

「はは、頼もしい限りだな。」

「なのです!」

「じゃあ、質問するが専門科目のことだが俺は何をとればいいんだ?」

「あ!そうでした!そのことを説明するためにユージさんのところに来たんでした。」

「お、そうだったのかなら話が早い。」

「ええと、ですね。取り敢えずユージさんには色々な専門科目を受けてもらおうと思います。」

「ん?そんなこと可能なのか?」

「普通はしないけど可能か不可能かで言われると可能よ。要はその時間に専門科目の授業に出ていればいいんだから。」

 俺の答えにリリスが答えてくれた。

「へー、そうなのか。ちなみに色々な授業を受けるのはまぁいいとして、なんで色々受けなきゃいけないんだ?一つに絞ったほうが効率いいんじゃないのか?」

 俺が不思議に思ってマヤに理由を聞いてみる。

「えーとですね、ユージさんに魔道の才能があるのは試練の宝玉を壊したことで理解できたんですけど、そのユージさんの才能がどの魔術の分野に適しているかわからないので、取り敢えず様子見といったところです。」

「そういうことか。あ、なら俺からも一ついいか?」

「なんでしょうユージさん?」

「リリスの専門科目のことなんだが、どうしたらいいと思う?」

「ちょっ!ユージ!」

「リリスさんの専門科目ですか?」

「あぁ、こいつまだ決まってないみたいなんだ、一緒に考えてくれるか?」

「そういうことなら協力させてもらいます!」

「ありがとう助かるよ。ところでリリスはどんな魔法が得意なんだ?」

 ギクッ。

 今日二度目のギクッである。こいつまさか・・・。

「なぁリリス、まさかと思うが得意な魔法がないのか?」

 ギクッギクッ。

 お前・・・。やっぱりか・・・。てかリリスそのギクッてやつどうにかならないのか・・・。

「わかった。もうそれ以上言うな・・・。」

「仕方ないじゃないのよぉ!!なにをやっても上手くできないんだから!私だって・・・私だってぇ・・・。うわぁぁん!」

 自分でも相当真剣に気にしてたらしく、リリスは泣き出してしまった。

 ここまできにしてたのか・・・。悪いことしちゃったな・・・。

「い、いや大丈夫だ!きっと才能が開花するのはこれからなんだよ!」

「そ、そうですよリリスさん!まだ時間がありますから一緒に考えましょう!」

そう言って、2人がリリスを慰める。

「ふ、2人ともありがとうグスンっ。」

「ほらほら、泣くな泣くな。そんな調子じゃいつになっても決めれないぞ?」

「な、泣いてないわよ!」

「はいはい、分かったよ。それにしてもどうしたものかな。」

 俺がどうしたものかと頭をひねっているとマヤが提案してきた。

「そうだリリスさん!ユージさんと同じく色々な授業を受けてみたらどうでしょう?」

「ユージと同じようにですか?」

「はい!どれがいいのかわからないならやってみればいいのです!何事も経験なのです!」

「確かにそれがいいかもな。」

 俺もマヤの意見に賛成だ。実際のところは問題の先延ばしにすぎないが、確かにマヤの言う通り自分の出来ることなどやってみなくては分からないものだ。それが問題の先延ばしだとしてもこの方法は十分にやる価値のあるものだろう。

「ふ、2人ともがそういうならそうしてみようかな・・・。」

「なら、リリス明日から一緒に色々な授業ありがとうございます。」

「え?ユージと一緒に?」

「あぁ、何か問題でもあるのか?」

「べ、別にないわよ!」

「お、おう。そうか。」

 何であんなに過剰反応したんだ・・・。あっ!そうか!あいつ友達いないっぽいから一緒に授業受けれるのが楽しみなんじゃ・・・。

「なぁ、リリス。そんなに楽しみか?」

「は、はぁ!?だ、誰が!な、何を!楽しみにしてるっていうのよ!」

 ・・・。どうやら図星だったみたいだなこの反応は・・・。

 リリス・・・。不憫なやつめ・・・。

「な、なによその顔は!馬鹿にしてるの!?」

「いやいや、違うぞ決して不憫なやつとか思ってないからな?」

「あんた、私のこと馬鹿にしてるでしょ!?ねぇ、そうでしょ!?」

 しまった思ってることが口にでてしまった。

「まぁ、冗談はおいといて。」

「絶対に冗談じゃなかったわね・・・。後で覚えときなさいよ・・・。」

 リリスがまだぶつぶつ言ってるが気にしたら負けだ。

「さて、じゃあそろそろ帰るか。」

「そうね、そろそろ帰ろうかしら。ていうかユージあなたどこに帰ろうっていうの?」

「え?どこってリリスの部屋だけど?」

「何当たり前みたいに言ってんのよ!ま、間違いでもあったらどうするのよ!」

 昨日俺の前で急に寝だしたお前が言うのか・・・。

「昨日は大丈夫だったんだ、大丈夫だろう。」

「今日はわからないでしょ!」

「なら、俺はどこで寝ろというんだ。流石に外は無理だぞ?」

「うぅ・・・。確かに・・・。」

 リリスの部屋が駄目となると・・・。男子寮か。

「なぁ、マヤ。今朝言ってた部屋の事なんだが移れる目途はついたのか?」

「あ、ユージさん部屋の件ですが、男子寮の方は今空きがないみたいなんですよ・・・。」

「・・・マジかよ。本格的に野宿かよ・・・。」

「大丈夫です!ですからユージさんには特別な部屋を用意しました!ベッドにお風呂にキッチン全部ついてるとっころのです!」

「お、そうなのかなら問題ないじゃん。」

 よかったよかったこれで野宿は回避だ。

「そんな場所あるんですか?記憶にないですけど。」

「そうですね、普通の生徒は無縁でしょうし。」

「そうなんですか?」

「はい。まだ生徒は誰も入ったことないはずです。」

「へー、それってどこなんだマヤ。」

 生徒が誰も入ったことのない場所というところに興味がわき聞いてみる。

「えーとですね、マヤの家です。」

「「・・・・・へ?」」

 二人の声が見事にはもる。

「どうしたのですか?」

「すまんマヤ、よく聞こえなかった。もう一度頼む。」

「だから、マヤの家なのです。」

「「えええぇぇぇぇ!!!」

 また、見事にはもる二人の叫び声。

「い、いいのか、マヤ?」

「えぇ、むしろ大歓迎なのです!一人は寂しいのです!」

「ユージやっぱりあんた・・・。」

「いやいや!誘ってきたのはマヤだからな!?」

「さ、誘ってきたですって?この変態!12歳の女の子になんてことさせてんのよ!」

「変態はおまえだぁぁぁ!!!」

「2人とも仲がいいですね~」

 マヤは俺たちの様子を楽しそうに見ている。

 いやいや、この問題の原因はお前だぞマヤ・・・。

「じゃあ、ユージさん!そろそろ部屋に帰るのです!必要なものはもうはこんであるのです!」

「準備よすぎじゃないか・・・。」

「マヤは早くユージさんと住みたくて今日はこの仕事を優先したのです!」

 道理で今朝の昼間で準備が整うはずだ・・・。

「負けたよ、マヤ。これからよろしくな。」

「こちらこそよろしくなのです!」

 そんな俺たちをリリスは複雑な表情で見ていたが、やがて諦めたかのように別れを告げ部屋に帰っていった。

「じゃ、私かえるわね。また明日ー。」

「あぁ、また明日な。」

 二人でリリスの背中を見送ったあと俺たちも部屋に帰ることにした。

次はマヤとの二人の部屋での会話を書きたいと思います。

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