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そば

作者: 梅花希紀




     風がそよぐ

     桜が散る

     ぼくのそばに

     あなたはいない




     風がそよぐ

     風鈴が鳴る

     ぼくのそばに

     あなたはいない




     風がそよぐ

     ススキが揺れる

     ぼくのそばに

     あなたはいない




     風がそよぐ

     落ち葉が舞う

     ぼくのそばに

     あなたはいない




     嬉しい時も

     楽しい時も

     悲しい時も

     苦しい時も




     いつも そばにいてくれた

     いつも 近くにいてくれた

     いつも 一緒にいてくれた

     いつも 笑っていてくれた




     どれだけ経っても

     どれだけ待っても

     ぼくのそばに

     あなたはいない




     なくしたものは

     あまりに大きく

     ぼくはそばを

     見られずにいる




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