明日に期待。
―――どんくらい経ったんだろ。
惰性で何十 何百回もスマホをスクロールする手を止めてスマホの画面から時間を見る。
「もう、1:00か...」
そう呟く。もう1:00。
数時間前の昨日を思い返す。だけど、それで思い返される景色は今とそう変わらない。
惰性でスマホをスクロールするだけ、時折、それすら飽きて、またぼんやりする。飽きる事すらも飽きて、何も無い空間を潰すために情報を頭に入れ続けるだけ。
そんな日々。
「まるで死体だなぁ...。」
なんて思うのはキザな気もする。
何も無い虚無を埋める為にただ情報を流し込む。数分後には忘れてるような、そんな浅い記憶を。
そんな時に私は思う。
脳みそが無い人間って、人間なのか?
って。
だって、人間を人間としてるのは、知能があって...思考回路もあって...意志があるから...。
だけど、脳みそが無かったら?それは筋肉と骨だけの、ただの肉塊に過ぎないんじゃないかな...。なんて、思ったり...。
そんな事を考えてても、どうせ数百年後には、自分は死んでるし。どうでもいっか。夜にこんな考えしてたら、また考えすぎで病みそうだしな。
そう割り切ってから、画面にピントを合わせて、手を動かす。
しかし、やがて、スクロールする手を止める。
まだギリギリ残った、義務感なのか、自分の意思なのか分からない感覚で、
「明日も学校だから。」
そう思って、そっとスマホの画面を消して、天井を向く。
「もう、終わりにしよ...明日は、課題やらないとなぁ...。」
そう呟いて、目を閉じた。
昨日を今日と勘違いしてる脳みそを嘲笑うように。
時間はもう、その明日の午前2:00を指していた。




