幼馴染がフラれて土砂降り状態です‼︎
ザーザー
外は土砂降りだ。
よかったー…今日学校休みで。
携帯と時間チェックをして、二度寝ターイム‼︎
と、おもいきや…
携帯がなった。
ぶぶーぶぶー
…
せっかくの二度寝を邪魔するやつは、どこのどいつだよ…
仕方なく電話にでると、
「ねー、雨だよー。洗濯大丈夫そう?」
と、隣に住む幼馴染が電話してきた。
…
「…洗濯なんか、いつもしねーし…しらねーよ」
「わかるー。で?」
「え?なに?」
…
「忘れたんだ…ひどっ…」
「ごめん…なんだっけ…」
「わたし、今日誕生日なのにっ…」
「えっ⁉︎マジか…ごめん………ってか、夕実那の誕生日来月じゃんかよ‼︎」
「あ、ほんとだ。ふふ、面白いね」
「面白くねーよ。」
「えっ、やだ…つめたっ。浩介つめたっ。凍えそう。早く抱きしめにきてよ」
…
「かまってちゃんかよ…」
「うん、そうだよ?かまって?てか、まって‼︎遊ぼ‼︎今からそっち行くね?」
急だな…
「…え、いいけど…雨すげーぞ?」
「大丈夫!便利道具あるし。まずカッパでしょ?あと、傘にー…か、か…かめ?」
「なんのはなしだよ…」
「え?か、のつくおはなしだよ?」
…
便利道具通り越してお話会になりつつあった。
こんなお茶目な幼馴染は、まさかの高校生だ。
全然まだまだ子どもっぽい、そんな幼馴染の夕実那は、かわいい。
しかし、たまにこわいのだ…
…
そして、夕実那は…すぐさまやってきた。
「よーっす、浩介おはよー‼︎」
「おはよう…。元気だな」
「あったりまえー。てか、朝ごはん食べたー?」
「まだ」
「だよねー、知ってる。なのでこちらどうぞ‼︎」
差し出されたのは、おにぎりだった。
「おぉ、ありがとう![#「!」は縦中横]」
「いいんよ。さぁ、お食べ」
「いただきまーす」
うまい。
しかし…食べても食べても具が…見当たらない。
「あ、ところでおにぎり具なしね」
「え?」
「は?」
「あ、ううん。具なしでも美味しいよ」
「でしょ?よろしい」
あっぶねー。
は?って言われた時、殺意芽生えたみたいな顔を夕実那は、してきた。
そう、夕実那は…たまにこうやって、こわい表情をみせてくるのです。
ガタガタ ブルブル です。
気をつけましょう。
自分‼︎
そんなこんなで、丁寧なお食事を終えて遊びます。
「ゲームする?」
「うん、するする〜。あ、その前に洗濯込まなくっちゃ」
…
「いや、洗濯なんかしてねーだろ」
「あはは。じゃあ、仕方ない。ゲーム始めよう!」
「だな」
というわけで、ゲームをしていたら、夕実那がいきなり、
「あーあー、彼氏ほしいなー」
って、言い出した。
「オレも彼女ほしい」
「わかります。お気持ちお察しします。お互い様です。」
「なら、オレたちが付き合っちゃえばよくね?」
思わず、そんな提案をしていたオレ…
「え、なにそれ?軽っ…適当すぎ…ざつ…」
と、冷たい視線の夕実那。
…
「だって、お互いカレカノほしいんだから…いいかなぁ?なんて………冗談です…。」
「ですよねー。冗談に決まってますよねぇー。あー、びっくりしたぁ」
…
いきなりの敬語は、それはそれはおそろしい。
さっき、殺されかけたのに…まったくオレは、おバカです…ね。
さて、気を取り直してゲーム再開です。
ゲームをカチャカチャならして、楽しくプレイしていると、夕実那が
「雨…やまないね。わたしの心も土砂降りなんだよね」
って、ゲーム器をおいた。
⁉︎
え?
夕実那が俯いた。
まさか…泣いてないよな?
髪の毛でみえない…
…
「夕実那?どうした⁉︎もしかして…だれかにフラれたのか⁉︎おい、大丈夫か?夕実那?」
…
夕実那は、俯いたまま
「ふふふふふふふふ」
と、笑いだした。
…
え…
まさか…泣きながら笑って…る?
顔がみえないから…わからないけど…
これはもう…ホラーです。
「おい、大丈夫かよ?」
夕実那の両肩を、わしわし揺らすと…ホッソい夕実那がゆらゆら揺れた。
…
風に揺れる野花くらいゆらゆらしている。
無抵抗すぎる。
「おい、夕実那…そんなにそいつのこと好きだったのかよ?大丈夫だよ。夕実那は、かわいいし、そいつ見返してやれって!わたしをフッて失敗したって思わせてやれよ」
すると、夕実那がパッと顔をあげた。
「あー、その手があったね」
…
よかった。
夕実那は、泣いてなかった。
「そいつ、同じ学校?」
「え、ううん。別」
…
別か…
てか、夕実那…
他の学校に好きな人いたんだな…
全然知らなかった…
心がチクチクするぞ…
…
「学校違うんだ?どうやって出会ったの?」
「それは…もう…運命」
…
あー…
なんかグサッときた。
…
「でもさ、学校違うんじゃそんなに顔合わせなくて済むからよかったじゃん」
…
「いえ…いえいえいえ…いえなんです」
…まったく意味がわからん。
「どういうこと?」
…
「それが…家があって…いえいえってことなんですわ…」
…
まったくわからん。
「わかんねーっすわ…」
「だから、ひらたくたいらにすると…好きってことらしい」
…
…
未練残る、失恋風味な恋ってやつか…
「そっか…」
…
「好きってやつらしい」
…
グサッ
なぜ二回も言った…
オレは、返り討ちにあっていた。
…
「まぁ…うーん…オレに言われても…」
オレが考えていると、
「好きってやつです」
と、また言いやがった。
グサグサ
…
「もうさ、それはわかったよ」
と、思わず真顔で返してしまった。
夕実那は、オレの顔をみてポロポロ泣き出した。
えっ⁉︎
あ…えっ⁉︎
「ごめん…言い方、キツすぎたよな…悪い」
…
慌ててティッシュを差し出した。
「ううん…ううん…」
「好き…なんだもんな。そうだよな…好きなんだもん辛いよな」
「うん…」
「でも、ごめん…オレ、いい案思い浮かばなくて…こういうとき、どうしていいかアドバイスできなくてごめんな」
…
「うっ…うううっ」
めっちゃ泣くやん。
とりあえず…抱きしめてあげたら…よき?
どうなん…?
そんなことしたら、ただの変態?
失恋した人を抱きしめて、ウハウハしてたら…変態よな?
好きなやつが弱ってるときに、つけこむのは…ズル?
…
いや、包み込もう。
涙が溢れているんだ。
溢れたら、それを拭ってあげるのが一番いい。
「夕実那…大丈夫だよ。オレがいつでも助けるから。今は、たくさん泣きなよ」
…
「うううううう…あううううぅ…好き。好き好きなんだもん…」
グサッ
…
「うん。」
「好き…好き…」
「うん、そうだね」
グサグサグサ
「大好き、好き好き」
グサグサグサグサ
グサグサと、オレの心に好きが突き刺さる。
それと同時に、夕実那が強くオレを抱きしめてくる。
コアラみたいな夕実那をオレも抱きしめかえす。
ぎゅうぎゅう抱きしめあいながら、泣く夕実那と、グサグサに耐えながら抱きしめるオレ。
…
現場は、最悪です。
以上、現場からでした。
って、終われねー…
しばらくすると、夕実那は
「あー、スッキリした。ありがとう」
と、涙を拭いて笑った。
「うん…スッキリしたならよかったな。」
涙と一緒に、失恋風味も流れてるといいんだが…
「よかった、好きって言えて。ずっと言えなくて…でも、言えたからもう後悔してないよ?知ってたんだ。脈なしってさ。いつも優しくしてくれてありがとう。じゃ、わたし帰るね。」
「え、うん…」
…
「じゃ、ホントに最後に一言。好きにさせてくれてありがとね。浩介」
…
…
⁉︎
「はっ⁉︎えっ⁉︎えっ⁉︎待ってよ、夕実那…今、なんでオレの名前言った?」
「だって、浩介が好きだったから」
…
え…
え…
もしかして…めっちゃ泣いて、オレのこと好きも流れた説…
「いや、まってよ‼︎オレ…夕実那のことフッてないじゃん」
「え、だってずっと一緒にいるのに告白してくれないってことは、そうなんでしょ?それにもう別々の高校だし、いっつもわたしから言わないと、遊んでくれないし…。だから、頑張るの疲れたし、さっぱり諦めようって…さ…」
…
えー…
そうだったんだ…
告白待ちだったんだ…
全然知らなかった…
「ごめん‼︎」
「うん、もう知ってる」
「そうじゃない。告白…待ちって知らなくて。ごめん。でも、好き‼︎オレも夕実那が好きだよ。大好きだよ‼︎ずっとずっと好きだった。チキってて…ごめん。全然そんなそぶり見せないからさ…オレ、知らなくて…でも、こんなことなら、オレから告白しとけばよかったわ。マジごめん‼︎プロポーズは、オレからするから。だから、今…誓いのキスしていいですかっ⁉︎」
「え…うれし…」
チュ♡
夕実那は、まだうれしいしか言っていないのに、フライングキスするせっかちなオレ。
「好き、好き、大好きです。夕実那、大好きだよ」
「わたしも、大好き」
チュ〜♡
♡♡♡
「夕実那…さっき、オレの好きでいっぱい泣いちゃったでしょ?」
「うん」
「その涙、取り戻すよ。オレ、いっぱい夕実那が笑えるように、オレ頑張るね」
「どうやって?」
「こうやって」
ぎゅう〜チュ〜♡
ぎゅうぎゅうチュ〜♡
チュチュチュチュチュ〜♡
オレたちは、外が土砂降りの中、愛の溢れる土砂降りで、いっぱいなのでありました♡
おしまい♡




