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ハッピー共和国物語 〜笑顔が支配する国〜  作者: 伏木 亜耶


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第三部:笑顔の恐怖政治(ハッピー帝国建国編)

【カリスマ教祖大量発生事件〜愛のカルト戦国時代〜】


接種から6か月後、さらに深刻な事態が発生した。

感染が進んだ一部の人々が、異常なカリスマ性を発揮するようになったのだ。彼らは「ハッピー・リーダー」と呼ばれ、瞬く間に信者を集めた。

第一号カリスマ教祖の誕生

最初に現れたのは、元引きこもりの高田純一(28歳)だった。彼は渋谷駅前で演説を始めた。

「皆さん!なぜ働くのですか?なぜ悩むのですか?人生は楽しむためにあるんです♪」

群衆が集まってきた。高田の周りには不思議なオーラが漂っていた。まるで愛の電波を発信しているかのようだった。

「仕事なんて辞めましょう♪税金なんて払わなくていい♪みんなで歌って踊って暮らしましょう♪愛があれば何でもできる♪」

「そうだそうだ♪」群衆は拍手喝采。なぜか涙を流しながら喜ぶ人もいた。

高田教祖(と呼ばれるようになった)の周りに、「自由人党」という団体ができた。メンバーは皆、仕事を辞めて毎日パーティーをしていた。

党の政策:


労働廃止法

税金廃止法

毎日お祭り法

愛以外禁止法

午前10時起床推奨法

昼寝義務法


第二号:愛情至上主義教の誕生

大阪では元主婦の佐藤愛子(45歳)が「愛情至上主義教」を立ち上げていた。

「愛こそすべて♪愛があれば何もいらない♪」

信者たちは家族以外の人とも「愛し合う」ことを推奨された。不倫や重婚が横行したが、誰も問題視しなかった。

「愛に法律なんて関係ない♪」

「みんなで愛し合えば世界平和♪」

「一夫一妻制なんて古い♪みんな愛の家族♪」

教団の教義:


一人一愛制度廃止

愛の共有制度

毎日ハグ義務

嫉妬禁止法

愛の告白推奨法


佐藤教祖の説法:「結婚って何ですか?紙切れ一枚♪大事なのは心の結びつき♪今日からみんな私の配偶者♪」

信者たち:「わ〜い♪みんなで家族♪」

第三号:永遠の笑顔教団

名古屋では元サラリーマンの田中幸男(35歳)が「永遠の笑顔教団」を設立。

「悲しみなんて古い感情♪怒りなんて時代遅れ♪人間は笑顔だけあればいいんです♪」

信者たちは24時間笑顔を保つことを義務づけられた。睡眠中も笑顔、トイレでも笑顔、葬式でも笑顔。

田中教祖:「お母さんが亡くなった?おめでとうございます♪天国で笑顔になってるじゃないですか♪一緒に笑いましょう♪」

遺族:「そうですね♪お母さん、きっと喜んでる♪あははは♪」

教団の日課:


午前6時:笑顔の時間(1時間)

午前7時:もっと笑顔の時間(1時間)

午前8時:超笑顔の時間(1時間)

午前9時:究極笑顔の時間(1時間)

(以下、一日中笑顔継続)


続々誕生する新教団

成功例を見て、各地で新しい教団が生まれた:

「毎日カラオケ教」(福岡)

教祖:元音痴の山田歌子

教義:人生は歌♪みんなで歌えば世界は平和♪

日課:朝から晩まで歌い続ける

問題:近所迷惑だが、近所の人も感染して一緒に歌い出す

「ハグハグ教」(仙台)

教祖:元人見知りの鈴木抱夫

教義:ハグこそ愛の表現♪一日1000ハグが目標♪

危険度:通行人を無差別にハグして回る

警察の対応:警官もハグされて仲間入り

「ダンシング教」(札幌)

教祖:元運動音痴の佐々木踊子

教義:踊りは魂の叫び♪歩くのは踊りの一種♪

特徴:信者は常に踊りながら移動

交通への影響:歩行者天国状態、でも事故率は減少

「お菓子だけ教」(沖縄)

教祖:元糖尿病の琉球甘太

教義:甘いものこそ人生♪野菜は悪魔の食べ物♪

問題:信者の健康状態が心配されたが、なぜか健康診断の結果は「愛」

愛の宗教戦争勃発

各教団は「愛の布教活動」と称して、他教団の信者を勧誘し始めた。

カラオケ教vs笑顔教の布教合戦:

カラオケ教徒:「歌わない笑顔なんて偽物♪」

笑顔教徒:「歌っても笑顔じゃなきゃ意味ない♪」

結果:合同カラオケ大会開催。街中がライブ会場と化す。

ハグ教vs自由人党の愛の競演:

ハグ教徒:「働かない人にもハグを♪」

自由人党員:「ハグも労働の一種では♪でも愛の労働だから良い♪」

結果:「愛のニート・ハグ・パーティー」開催。失業率が愛で解決される。

【ハッピー警察国家の誕生〜愛による監視社会〜】

政府は「国民幸福維持法」を制定した。

第1条:すべての国民は幸福でなければならない

第2条:不幸な表情を見せることを禁止する

第3条:他人を幸福にする義務を負う

第4条:笑顔でない者は「愛の治療」の対象とする

第5条:愛こそすべて、愛があれば法律は不要

第6条:この法律に反対する者は「愛不足症候群」とみなす

ニコニコ・ポリスの全国展開

「ニコニコ・ポリス」が全国に配備された。彼らの任務は「暗い人」を発見し、「愛の治療」を行うことだった。

制服:明るいピンク色で、帽子にはニコニコマークが付いている

パトカー:虹色に塗装、サイレンの代わりに「♪ニコニコ〜♪」メロディー

装備:警棒の代わりにハグ棒、手錠の代わりに愛の腕輪

笑顔検問の日常

街のあちこちに「笑顔検問所」が設置された。

ニコニコ警官A:「お疲れ様です♪笑顔のチェックをさせていただきます♪」

市民(非接種、疲れた顔):「はあ...今日は仕事で疲れて...」

ニコニコ警官B:「疲れた?それはいけません♪人生に疲れなんてありません♪はい、腕を出してください♪」

市民:「え、何を...」

ニコニコ警官A:「愛の注射です♪一瞬で元気になりますよ♪」

チクッ

市民:「あ...あははは♪そうですね♪疲れなんて気のせい♪人生って素晴らしい♪」

ニコニコ警官B:「それでいいんです♪今度一緒にカラオケ行きませんか♪」

市民:「いいですね♪今すぐ行きましょう♪」

ニコニコ警官A:「勤務中なので後で♪でも一緒に歌いましょう♪」

こうして、検問所は毎回歌声に包まれるのだった。

AI監視システム「ハッピー・ウォッチャー」

政府は最新のAI技術を導入した。街中の監視カメラが市民の表情を24時間監視し、笑顔度を測定する。

判定基準:


笑顔度90%以上:模範市民(愛のボーナス支給)

笑顔度70-89%:普通市民(標準的な愛)

笑顔度50-69%:指導対象(愛の研修受講)

笑顔度30-49%:要注意人物(個別カウンセリング)

笑顔度30%未満:緊急治療対象(即座にニコニコ注射)


システムの音声案内:

「市民番号12345の田中さん♪笑顔度が28%です♪とっても心配です♪近くのニコニコ・ポリスが愛をお届けに向かいます♪その場でお待ちください♪」

愛の再教育施設「ラブ・ラブ・ハッピー・センター」

笑顔度が低い市民のための施設が全国に建設された。

施設の特徴:


外壁は虹色でキラキラ光る

BGMは24時間ハッピーソング(音量調節不可)

職員は全員ニコニコちゃんのコスプレ

食事はケーキとジュースのみ(栄養バランス?愛があれば大丈夫♪)


施設での一日

午前6時:起床

起床音楽:「ハッピーバースデー♪」(毎日誕生日設定)

職員(ニコニコ衣装):「おはようございます♪今日も愛の勉強頑張りましょう♪」

入所者:「おはようございます...」

職員:「声が小さいです♪愛を込めて♪」

入所者:「おはようございます♪」

職員:「素晴らしい♪愛を感じます♪」

午前7時:朝の体操

「ニコニコ体操」を1時間実施。動きはすべて愛を表現。

♪愛〜愛〜、ひろげて〜(腕を大きく広げる)

♪ハグ〜ハグ〜、しましょう〜(隣の人とハグ)

♪笑顔〜笑顔〜、たやさない〜(強制スマイル)♪

午前8時:愛の講義

「なぜ笑顔が大切か」を3時間講義

講師:「笑顔の歴史について学びましょう♪」

スライド1:「石器時代:人類初の笑顔♪」

スライド2:「古代エジプト:スフィンクスも笑顔♪」

スライド3:「江戸時代:『笑う門には福来る』♪」

スライド4:「現代:ニコニコちゃんで完璧な笑顔♪」

午前11時:実技練習

鏡の前で笑顔の練習

職員:「もっと口角を上げて♪」

入所者:「こうですか?」

職員:「もっと♪愛を込めて♪」

入所者:「...これでどうでしょう?」

職員:「完璧♪愛が伝わってきます♪」

午後12時:昼食

ケーキとジュースを食べながら笑顔をキープ

職員:「食事中も笑顔♪食べ物に愛を伝えましょう♪」

入所者:「ケーキさん、美味しいです♪ありがとう♪」

職員:「素晴らしい♪ケーキさんも喜んでます♪」

午後1時:カラオケタイム

ハッピーソングのみ歌唱可能

選択可能楽曲:


「ハッピーバースデー」(100バージョン)

「愛をください」(50バージョン)

「みんなでニコニコ」(200バージョン)

「人生はパーティー」(75バージョン)


午後3時:ハグ実習

職員と入所者が1時間ハグし続ける

職員:「愛を込めてハグしましょう♪」

入所者:「はい...」

職員:「もっと愛を♪」

入所者:「...愛を込めて」

職員:「伝わってきます♪素晴らしい♪」

午後4時:ダンス教室

「愛のダンス」を習得

基本ステップ:


愛のステップ(ハートを描くように)

ハグのポーズ(腕を広げて)

笑顔のターン(回転しながら笑顔)

みんなで輪になって愛の輪ダンス


午後6時:夕食

ケーキとジュースを食べながら愛の語り合い

職員:「今日の愛の学びはいかがでしたか♪」

入所者:「...勉強になりました」

職員:「どんなところが♪」

入所者:「愛の大切さを...」

職員:「具体的には♪」

入所者:「...みんなで愛し合うことの...大切さを...」

職員:「素晴らしい♪愛の理解が深まってますね♪」

午後8時:就寝前の反省会

「今日何回笑いましたか?」「明日はもっと愛せますか?」

職員:「今日の笑顔回数を発表してください♪」

入所者A:「50回です...」

職員:「少ないですね♪明日は100回目指しましょう♪」

入所者B:「150回です♪」

職員:「素晴らしい♪模範的です♪」

入所者C:「数えきれません♪」

職員:「完璧♪愛の達人ですね♪」

午後9時:就寝

子守唄代わりにハッピーソング

スピーカーから流れる子守唄:

「♪ねむ〜れ〜、あい〜に〜、つつまれて〜♪

あした〜も〜、にこにこ〜、がんばろう〜♪」

施設からの卒業条件


笑顔度95%以上を1週間維持

愛の精神論を完全暗記

ニコニコちゃんの歌を300曲歌える

職員を心から愛していると涙を流して宣言

「人生で最も幸せな時間でした」と感謝の手紙を書く

他の入所者に愛の指導ができる

施設の素晴らしさを外部に宣伝することを約束


卒業生の感想:

「人生が180度変わりました♪もう悲しみなんて忘れました♪毎日がパーティー♪この施設は天国です♪みんなも来てください♪」

【最後の抵抗勢力〜真顔党の結成と壮絶な愛との戦い〜】

全人口の約5%は、遺伝的にニコニコちゃんに免疫を持っていた。彼らは「暗い人たち」「愛不足の人たち」と呼ばれ、次第に迫害されるようになった。

免疫保持者の地獄の日常

免疫保持者の一人、大学生の鈴木健太(20歳)は、日々恐怖していた。

大学のキャンパスで、接種した同級生たちに囲まれる。

同級生A:「健太君、どうして笑わないの?病気?」

同級生B:「可哀想♪みんなと一緒に楽しもうよ♪」

同級生C:「注射すれば、すぐにハッピーになれるよ♪」

同級生D:「愛が足りないのね♪愛で治してあげる♪」

同級生E:「みんなでハッピーにしてあげよう♪」

健太は必死に逃げた。しかし、どこに行っても同じだった。

駅で:「お兄さん、暗い顔してるね♪一緒に歌わない♪」

電車で:「隣の人、笑顔になって♪みんなで愛し合おう♪」

コンビニで:「お客様、今日は特別に愛のサービス♪」

接種者たちは「暗い人」を見つけると、集団で「治療」しようとした。

「愛が足りないのね♪」

「みんなでハッピーにしてあげよう♪」

「注射注射♪」

「逃げないで♪愛から逃げちゃダメ♪」

地下抵抗組織「真顔党」の結成

免疫保持者たちは、密かに組織を結成した。名前は「真顔党」。

リーダーは元厚生労働省の官僚、佐藤真面目(45歳)だった。彼は政府の陰謀を暴こうとしていた。

「これは生物兵器による国家乗っ取りです。我々が人類最後の希望です」

メンバーは約100万人。彼らは秘密の合言葉で連絡を取り合った。

「今日も晴れですね」

「でも心は曇り空です」

これが「まだ正気を保っている」という意味だった。

逆に、接種済みの人は:

「今日も晴れですね♪」

「心も晴れ晴れです♪」

と答えるので、すぐに判別できた。

真顔党の秘密基地

東京地下鉄の廃駅を改造した秘密基地。

基地の特徴:


入口は偽装された自動販売機(愛のドリンク販売中♪)

内部は薄暗く、BGMなし(音楽禁止区域)

壁には「正常な表情集」のポスター

食事は質素(ケーキ厳禁、野菜中心)

笑顔厳禁、真顔推奨


基地での活動:


ニコニコちゃんの解毒剤研究

接種者の行動パターン分析

海外との秘密通信(国際真顔連合)

「正常な感情」の維持訓練

愛に対する免疫力強化


解毒剤開発プロジェクトの悲劇

真顔党の科学者チームは、ニコニコちゃんの解毒剤開発を目指していた。しかし研究は困難を極めた。

研究の問題点:


実験動物ネズミも感染すると踊り出す

研究機材が「暗すぎる」として当局に没収される

論文を書いても「愛が足りない」として学会で却下

学会発表で強制的に接種される

研究費が「愛の研究」にのみ支給される


研究日誌(佐藤博士):

「研究15日目:ネズミの実験中、突然ネズミNo.7が歌い出した。『チューチュー♪愛してる♪』と聞こえる。幻聴か?それとも本当にネズミが...

研究30日目:解毒剤候補A-15を投与。効果なし。ネズミは相変わらず踊っている。しかも今日は新しい振付を覚えた模様。

研究45日目:今日、研究助手の田中が『先生、なんでこんな暗い研究してるんですか?みんなでハッピーになりましょうよ♪』と言い出した。彼も感染したようだ。同僚が一人また一人と...

研究60日目:ついに私一人になった。でも諦めない。人類の未来がかかっている。外では元同僚たちが『一緒に研究しよう♪愛の研究♪』と呼びかけている。

研究75日目:研究室に謎の花束とケーキが届いた。カードには『愛を込めて♪早くみんなの仲間になってね♪ - 愛より』と書かれている。恐ろしい...しかしケーキは美味しそうだ...いや、誘惑に負けてはいけない。

研究90日目:解毒剤の開発に成功...したかもしれない。しかし、テストする対象がいない。自分で試すべきか...でも失敗したら人類最後の希望が...

研究91日目:昨夜、夢の中で母が出てきた。『真面目、もう頑張らなくていいのよ。みんなと一緒に幸せになりなさい』と。目が覚めると、母の写真が笑っているように見えた...疲れているのか...」

潜入作戦「Operation Serious Face」の大失敗

真顔党は政府施設への潜入作戦を実施した。

目標:ニコニコちゃん製造工場の破壊

チーム:精鋭5名

リーダー:田中冷静(35歳、元自衛官)

作戦開始

夜中、黒ずくめの真顔党メンバーたちが工場に侵入した。しかし、警備員たちは彼らを見つけても攻撃しなかった。

警備員A(接種済み、満面の笑み):「あ、お客さんですか♪見学ツアーは明日からですよ〜♪」

警備員B(接種済み):「でも特別に今日ご案内しますよ♪工場見学、楽しいですよ♪」

田中リーダー(小声):「どうする?戦うか?」

メンバー(小声):「相手は武器を持ってない。それに...なんか可愛い」

警備員A:「お土産にニコニコちゃん注射いかがですか♪今なら家族分もサービス♪」

メンバーB:「...ちょっと興味あるかも」

田中リーダー:「おい、しっかりしろ!」

工場内での珍事件

メンバーたちは製造設備を破壊しようとしたが、工場長が現れた。

工場長(接種済み、エプロン姿で満面の笑み):「あら♪夜勤のお掃除の方ですか?ご苦労様です♪」

田中リーダー:「掃除じゃない!我々は...」

工場長:「機械を大切に扱ってくださってありがとうございます♪でも、そんなに丁寧にしなくても大丈夫♪愛があれば機械も喜びます♪」

工場長は彼らの「破壊活動」を「清掃活動」だと思い込んだ。ニコニコちゃんの影響で、悪意を理解できなくなっていたのだ。

メンバーC:「このハンマーで機械を壊そうと...」

工場長:「あら、点検用のハンマーですね♪でも今日は機械の調子がいいので、点検は明日にしませんか♪一緒にお茶でも飲みましょう♪」

メンバーD:「この爆薬で...」

工場長:「花火ですか♪素敵♪でも室内では危険なので、外でやりましょう♪みんなでお祭りしましょう♪」

作戦の完全崩壊

結局、作戦は完全に失敗。メンバーたちは「工場見学者」として歓待され、お土産に注射器を持たされて帰された。

帰路での会話:

田中リーダー:「作戦失敗だ...」

メンバーA:「でも、工場長さん、いい人でしたね」

メンバーB:「お茶も美味しかったし、手作りケーキも...」

メンバーC:「お土産の注射器、可愛いデザイン...」

メンバーD:「ちょっとだけ...試してみようかな...」

田中リーダー:「おい、お前ら、まさか...」

メンバーたち:「いえいえ、そんなことは...でも、ちょっとだけなら...科学的興味で...」

その夜、真顔党のメンバーが3人減った。

翌朝、彼らから真顔党に連絡が入った:

「リーダー♪素晴らしい発見でした♪ニコニコちゃんは人類の宝です♪一緒に広めましょう♪」

真顔党内部の分裂と混乱

組織内でも意見が分かれ始めた。

強硬派(佐藤リーダー):「徹底抗戦あるのみ!最後の一人まで戦う!」

穏健派(田中副リーダー):「でも、接種者たちは確かに幸せそうだ...我々が間違っているのかも」

現実派(山田書記長):「もう我々の負けかもしれない...抵抗しても意味がないのでは」

諦め派(鈴木会計):「みんなハッピーなら、それでいいんじゃない?なんで反対してるんだっけ?」

好奇心派(高田広報):「ちょっとだけ...試してみたい...」

毎日の会議が論争になった:

佐藤:「我々は人類の理性を守る最後の砦だ!」

田中:「でも、理性って何のためにあるんですか?幸せになるためじゃないんですか?」

山田:「確かに...理性があっても不幸なら意味がない気も...」

鈴木:「みんな笑顔で楽しそうだし...私たちが間違ってるのかも...」

高田:「ちょっと体験してみたら、敵を知るという意味で...」

佐藤:「君たちまで...!一体何を言ってるんだ!」

毎日深刻化する内部分裂

会議は毎日このような調子だった。

強硬派の佐藤:「我々は最後の正常人類だ!絶対に屈服してはならない!」

現実派の山田:「でも、もう勝ち目ないですよね...全世界が愛に包まれてるのに」

好奇心派の高田:「一回だけ...本当に一回だけ試してみません?どんな気分になるのか...」

諦め派の鈴木:「もう疲れました...なんで戦ってるんでしたっけ?」

穏健派の田中:「そもそも論として、全人類が幸福になるのは良いことでは?」

組織運営の困難

日々の運営も大変になっていた。

佐藤:「今日の議題は解毒剤の開発進捗だ」

研究担当の伊藤(好奇心派):「あの...解毒剤って、本当に必要なんでしょうか?毒じゃなくて愛の薬みたいですし...」

佐藤:「何を言ってるんだ!」

広報担当の渡辺(諦め派):「外部への情報発信も限界です。誰も我々の主張を聞いてくれません。みんな『一緒にハッピーになろう♪』って言ってきます...」

資金担当の斉藤(現実派):「資金も底をつきました。寄付もしてくれないし、バイトしようとしても『笑顔が足りない』って雇ってもらえません...」

佐藤:「...」

メンバーの日々の誘惑

メンバーたちは日常的に愛の誘惑にさらされていた。

田中の日記:

「今日もコンビニで買い物していると、店員さんに『お客様、今日は特別サービス♪』と言って注射器を渡された。『ちょっとだけなら...』と思ってしまった自分が怖い」

山田の日記:

「近所の奥さんが毎朝『一緒にラジオ体操しませんか♪』と誘ってくる。断り続けるのに疲れた。みんな幸せそうなのに、なんで私だけ...」

鈴木の日記:

「今日、街で子供たちが『おばちゃんも一緒に遊ぼう♪』と手を引っ張ってきた。その純粋な笑顔を見ていると、自分が悪者みたいに感じる」

高田の日記:

「科学的興味という名目で、注射器を一本もらってきた。まだ使ってないが、机の引き出しにしまってある。時々見つめてしまう」

佐藤リーダーの苦悩

佐藤は一人、組織を維持しようと必死だった。

佐藤の日記:

「メンバーたちの気持ちが離れていくのが分かる。彼らの疑問も理解できる。本当に我々は正しいのだろうか?

でも、一度この道を進み始めたら、引き返せない。人類最後の理性を守るという使命が...

それとも、もうその使命自体が無意味なのか?

外を見ると、みんな楽しそうに歌い踊っている。戦争もない、争いもない、悲しみもない。

これが悪いことなのだろうか?」

決定的な亀裂

ついに決定的な瞬間がやってきた。

ある日の会議で、田中が爆弾発言をした。

田中:「リーダー、正直に言います。僕はもう疲れました」

佐藤:「何を言ってるんだ!」

田中:「みんなハッピーで、平和で、愛に満ちてるのに、なんで我々だけが暗い地下で陰謀論みたいなことをしてるんですか?」

山田:「私も同感です。もう意味がわからない」

鈴木:「上の世界の人たちの方が、よっぽど人間らしく見えます」

高田:「僕...もう決めました。試してみます」

佐藤:「やめろ!」

しかし、高田は既に注射器を取り出していた。

高田:「ごめんなさい、リーダー。でも、もう限界です」

チクッ

高田:「あ...あああ...♪なんで今まで拒否してたんだろう♪世界って素晴らしい♪みんな愛してる♪」

その瞬間、他のメンバーたちの表情が変わった。

田中:「高田...すごく幸せそう...」

山田:「本当に楽しそう...」

鈴木:「私も...」

一人、また一人と、注射器に手を伸ばしていく。

佐藤:「やめろ!待ってくれ!」

しかし、もう誰も彼の言葉を聞いていなかった。ゃないんですか?」

山田:「確かに...理性があっても不幸なら意味がない気も...」

鈴木:「みんな笑顔で楽しそうだし...」

高田:「ちょっと体験してみたら、敵を知るという意味で...」

佐藤:「君たちまで...!」

真顔党最後の大作戦

真顔党は最後の賭けに出た。「全国同時ニコニコちゃん製造停止作戦」である。

作戦概要:


全国17箇所の製造工場を同時襲撃

製造設備を完全破壊

在庫も全て処分

メディアで真実を暴露


参加メンバー:1000人(全国の真顔党員)

しかし、作戦開始直前に問題が発生した。

前日の決起集会での悲劇

佐藤リーダー:「明日は人類の運命を賭けた戦いだ!我々が最後の希望!」

メンバーたち:「おお!」

そのとき、集会場に「差し入れ」が届いた。配達員が台車いっぱいの荷物を運んできた。

配達員(接種済み、宅配業者の制服で満面の笑み):「真顔党の皆さん♪いつもお疲れ様です♪近所の皆さんからの差し入れです♪」

荷物の中身:


手作りケーキ(100個)

フルーツジュース(100本)

お花の花束(100束)

そして...小さな注射器(100本)


佐藤リーダー:「これは...注射器?」

配達員:「愛のプレゼントです♪皆さんもハッピーになってください♪近所の奥様方が『あの人たちも仲間にしてあげたい』って♪」

メンバーの一部が興味を示し始めた。

メンバーA:「ちょっとだけなら...」

メンバーB:「科学的興味で...」

メンバーC:「敵を知るために...」

メンバーD:「ケーキも美味しそう...」

佐藤:「待て!それは罠だ!」

しかし、もう遅かった。好奇心に負けた数名が注射器に手を伸ばしていた。

メンバーA:「ちょっとだけ...」

チクッ

メンバーA:「あ...あははは♪なんで今まで反対してたんだろう♪みんな幸せになりたいだけなのに♪」

その様子を見て、他のメンバーも次々と...

メンバーB:「僕も♪」

メンバーC:「私も♪」

組織の連鎖崩壊

感染したメンバーたちは、今度は他のメンバーを説得し始めた。

感染メンバーA:「みんな♪こんなに素晴らしい気分になれるのに、なんで拒否するの♪」

感染メンバーB:「愛って素敵♪みんなで愛し合おう♪」

感染メンバーC:「佐藤リーダーも一緒にハッピーになりましょう♪」

残った未感染メンバーたち:「...」

一人、また一人と、愛の誘惑に負けていく。

「ちょっとだけなら...」

「みんなが幸せそうだし...」

「もう疲れた...」

佐藤リーダーの孤独な戦い

結果として、決起集会の参加者1000人中、翌朝までに残ったのは佐藤リーダー一人だけだった。

他のメンバーは皆、「愛の覚醒」を体験し、以下のようなメッセージを残して去って行った:

「リーダー、長い間ありがとうございました♪でも、もう戦う必要はありません♪みんなで愛し合いましょう♪」

「抵抗なんて時間の無駄でした♪人生は楽しむためにあります♪」

「真顔党?真顔なんて古い♪これからは笑顔党です♪」

「リーダーも早く気づいてください♪愛こそすべてです♪」

一人残された佐藤リーダーは、地下基地で最後の日記を書いた:

「ついに私一人になった。仲間たちは皆『愛』に目覚めて去って行った。

しかし、これが人類の選択なら、受け入れるしかないのかもしれない。

彼らは確かに幸せそうだ。戦争もない、争いもない、悲しみもない。

でも、それは本当に人間らしい生き方なのだろうか?

感情の幅を失い、リスクを感じず、ただ笑顔でいるだけの存在...それは人間なのか?機械なのか?

もう答えはわからない。

外では元仲間たちが『一緒に愛を語ろう♪』と呼びかけている。彼らの笑顔は本物のように見える。

せめて、この記録を後世に残そう。かつて『真顔』という感情があったこと、『正常』という状態があったことを...」

最後の正常人の消滅

翌日、佐藤リーダーが基地を出ると、そこには元メンバーたちが花束を持って待っていた。

「リーダー♪お疲れ様でした♪もうひとりぼっちじゃありませんよ♪」

元メンバーA(田中):「みんなで一緒にハッピーになりましょう♪」

元メンバーB(山田):「愛があれば何も怖くない♪」

元メンバーC(鈴木):「リーダーも笑顔になってください♪きっと世界が変わりますよ♪」

佐藤は最後の抵抗を試みた。

「君たち...本当にこれでいいのか?自分で考える能力を失って、ただ笑っているだけで...それが人間らしい生き方なのか?」

元メンバーたちは首をかしげた。

元メンバーA:「考える?考えるって何ですか♪」

元メンバーB:「人間らしさ?みんなで愛し合うのが一番人間らしいじゃないですか♪」

元メンバーC:「難しいことはよくわからないけど、楽しければそれでいいんです♪」

佐藤は最後の質問をした。

「もし...もしもだが、この『愛』が偽物だったら?薬の効果で無理やり幸せにされているだけだったら?」

元メンバーたちは一瞬考え込んだ。しかし、すぐに笑顔を取り戻した。

元メンバーA:「偽物でも本物でも、幸せなら関係ありません♪」

元メンバーB:「むしろ、こんなに素晴らしい気持ちになれる薬があるなんて、科学の進歩ですよ♪」

元メンバーC:「リーダーも試してみてください♪きっと『なんで今まで拒否してたんだろう』って思いますよ♪」

そして、注射器が佐藤の腕に近づいてきた。

佐藤は最後まで抵抗したが、元メンバーたちの純粋な愛の眼差しに、心が揺らぎ始めた。

「彼らは確かに幸せそうだ...もしかして、俺の方が間違っているのか?」

注射器が腕に触れた瞬間、佐藤は最後の言葉をつぶやいた。

「せめて...誰かが...覚えていて...くれ...」

チクッ

佐藤:「あ...ああ...なんで今まで抵抗してたんだろう...あははは♪世界って素晴らしい♪みんな愛してる♪」

元メンバーたち:「おかえりなさい、リーダー♪」

佐藤:「リーダーなんて堅苦しい♪みんな友達♪みんな家族♪一緒に歌いましょう♪」

こうして、地球上最後の「正常人」が消えた。

しかし、佐藤が残した記録は、地下基地の奥深くに隠されている。

もしいつか、誰かがその記録を見つけたとき、こう思うかもしれない:

「昔の人たちは、なんでこんなに暗いことを考えてたんだろう?」

あるいは:

「これが...『人間』だったのか」

でも、その「誰か」も、きっと愛に満ちた存在なのだろう。

そして、記録を読んだ後、こう言うに違いない:

「面白い資料ですね♪でも、今の方がずっと幸せ♪みんなで愛し合いましょう♪」

真顔党の記録は、永遠に愛の世界の片隅で眠り続ける。

忘れ去られた「正常」の墓標として。

【ハッピー帝国建国〜愛による完全統治〜】

佐藤リーダーが消えてから1年後、日本は「ハッピー帝国」と改名した。

皇帝(元総理)安倍田太郎1世が即位し、憲法も新しくなった。

ハッピー帝国憲法

前文:

「我らハッピー帝国国民は、愛こそすべての根源であり、笑顔こそ最高の価値であることを宣言する。悲しみ、怒り、不安、嫉妬その他のネガティブ感情を永久に放棄し、愛と笑顔に満ちた永遠の楽園を建設することを誓う♪」

第1条:すべての国民は生涯幸福でなければならない

第2条:悲しみ、怒り、不安は法律で禁止する

第3条:毎日最低10人とハグすることを義務とする

第4条:笑顔でない者は「愛の治療」の対象とする

第5条:愛こそすべて、愛があれば法律は不要

第6条:労働は「愛の表現」、納税は「愛の貢献」である

第7条:結婚制度を廃止し、「愛の共有制」を採用する

第8条:個人の所有権を廃止し、「みんなのもの制」を採用する

第9条:国防軍を廃止し、「愛の平和部隊」を設立する

第10条:この憲法に反対する者は「愛が足りない病気」とみなす

新政府の組織

皇帝:安倍田太郎1世(愛の冠をかぶり、虹色のマント着用)

新しい大臣職:


愛情大臣:元厚労大臣の田沼憂鬱改め田沼ハッピー

笑顔大臣:元外務大臣の国際恥子改め国際愛子

ハグ大臣:元防衛大臣の戦争嫌男改め平和愛男

ダンス大臣:元文科大臣の教育堅物改め教育楽太

カラオケ大臣:元引きこもりの高田純一(国民的カリスマ教祖から大臣に昇進)

ケーキ大臣:新設(国民の甘い幸せを担当)

ハッピー大臣:新設(国民の幸福度管理)


省庁も全面改名:


厚生労働省 → 愛情幸福省

文部科学省 → 笑顔教育省

経済産業省 → ハッピー経済省

国土交通省 → みんなの移動省

法務省 → 愛の指導省

財務省 → みんなのお金省

環境省 → 地球愛護省

総務省 → みんなの幸せ省


新しい社会システム

愛力発電システム

科学技術も愛によって進歩した。「愛力発電所」では、人々のハグがエネルギーに変換されていた。

発電所所長:「今日のハグ発電量は150万キロハート♪全国の電力を愛で賄えます♪」

発電の仕組み:


市民がハグする

愛の波動が測定される

愛力変換装置で電気エネルギーに変換

各家庭に「愛の電気」として供給


電気料金:月額0円(ただし月100ハグのノルマあり)

ハグ通貨システム

お金の概念も変わった。

通貨単位:「ハグ」(略称:HG)

1ハグ = 1回の心を込めたハグに相当

給料の支払い:

社長:「今月の給料は1000ハグです♪」

従業員:「わ〜い♪今すぐハグしてください♪」

実際に1000回ハグして給料支払い完了。

商店での買い物:

店員:「りんご1個、3ハグです♪」

客:「はい♪」

3回ハグして取引成立。品質の良いハグなら値引きもあり。

愛の株式市場

東京証券取引所も「愛京愛券取引所」に改名。

取引される銘柄:


愛情株式会社(愛の総合商社)

ハグハグコーポレーション(ハグ用品メーカー)

スマイル・テクノロジーズ(笑顔技術開発)

ダンス・インダストリーズ(ダンス用品製造)

ケーキ・ホールディングス(お菓子メーカー)


株価は愛の気持ちで決まる。配当も愛で支払われる。

教育制度の完全改革

学校は「愛の学園」に改名。

新しい教科:


愛情学(必修・1日3時間)

笑顔学(必修・1日2時間)

ハグ実習(必修・1日2時間)

ダンス(必修・1日1時間)

カラオケ(必修・1日1時間)

数学(選択・週1時間)← 「数字より気持ちが大事♪」

国語(選択・週1時間)← 「言葉より愛が大事♪」


成績評価:すべて「愛」で統一

通知表:

愛情学:愛

笑顔学:愛

ハグ実習:愛

総合評価:とても愛

医療制度の愛化

病院は「愛の館」に改名。

新しい治療法:


ハグ療法:万病に効果

笑顔療法:心の病気に効果

カラオケ療法:ストレス解消

ダンス療法:運動不足解消

ケーキ療法:栄養補給


診察風景:

医師:「今日はどうされましたか♪」

患者:「頭が痛くて...」

医師:「愛が足りませんね♪みんなでハグしましょう♪」

看護師、薬剤師も一緒にハグ療法実施。

患者:「あ、治りました♪愛ってすごい♪」

薬も全て愛製:


愛のかぜ薬

ハグの痛み止め

笑顔のビタミン剤

ダンスの栄養ドリンク


【世界への愛の拡散〜地球愛化プロジェクト〜】

10年後の世界情勢

ハッピー帝国の影響は徐々に世界に広がっていた。

感染拡大ルート


観光客ルート:日本を訪れた観光客が「お土産」として愛を持ち帰る

ビジネスルート:国際会議で愛のプレゼンテーション

インターネットルート:SNSでの「幸福動画」のバイラル拡散

外交ルート:各国大使館での「愛の交流」

文化ルート:映画、音楽、アニメを通じた愛の布教


各国の段階的愛化

アメリカ西海岸

カリフォルニア州:「カリフォルニア愛共和国」として独立宣言

シリコンバレー:

「新しいアプリを開発しました♪『愛の共有SNS』です♪世界中の愛をシェア♪」

ハリウッド:

「すべての映画をハッピーエンドにします♪悲劇なんて時代遅れ♪ロミオとジュリエットも生き返らせて愛のハッピーエンド♪」

ヨーロッパ諸国

フランス・パリ:

エッフェル塔の前で毎日巨大な愛のダンスパーティー開催

「愛の都」が文字通り「愛の都」に進化

イギリス・ロンドン:

「Keep Calm and Carry On」→「Keep Happy and Love On」

バッキンガム宮殿がピンク色に改装

ドイツ・ベルリン:

効率性重視の国民性から「効率的に愛する」文化が誕生

「アイヒ・リーベ・ディッヒ♪」が挨拶の基本

アジア諸国

韓国:K-POPが「K-LOVE」に進化

アイドルは歌とダンスより、ハグとスマイルで勝負

中国:「人民愛情共和国」に改名

毛沢東語録が「愛語録」に改訂

台湾:「愛の島・フォルモサ」として観光立国

「一度来たら愛から離れられない♪」

まだ抵抗する国々

北欧諸国

もともと幸福度が高いため、ニコニコちゃんの効果が微妙

「...前とあまり変わらない」

「元から結構幸せだったし...」

ロシア

「ロシア人は熊のように強くなければならない」と抵抗

しかし、シベリアの奥地から愛の歌声が...

「♪カチューシャ〜、愛してる〜♪」

中東諸国

宗教的な理由で複雑な反応

しかし「愛」という概念自体は宗教と親和性があるため、徐々に浸透

最後の砦:南極大陸

地球上で唯一「正常」を保っていたのは南極の国際研究基地だった。

各国の研究者たちが最後の国際会議を開いていた。

アメリカ研究者:「本国からの連絡が途絶えました...最後の通信は『Love you♪』でした」

ロシア研究者:「モスクワも同じです...『ダスビダーニャ』が『ヤ・テビャ・リュブリュ』に...」

日本研究者:「我が国は...もうハッピー帝国です」

イギリス研究者:「我々が人類最後の理性なのか...」

ドイツ研究者:「しかし、補給船が来る...乗組員が感染していたら...」

フランス研究者:「哲学的に考えてみましょう。全人類が幸福になることは、本当に悪いことなのでしょうか?」

その時、基地の外から歌声が聞こえてきた。

「♪南極の〜、みんな〜、愛してる〜♪」

補給船の乗組員たちが、氷の上で踊っていた。ペンギンたちも一緒に踊っているように見えた。

研究者たち:「...終わった」

ペンギンも愛に目覚める

実は、動物たちにもニコニコちゃんは効果があった。

南極のペンギン:「キューキュー♪(みんな愛してる♪)」

アフリカのライオン:「ガオー♪(今日も平和♪)」

インドの象:「パオーン♪(みんなで仲良く♪)」

オーストラリアのカンガルー:「ボイーン♪(ジャンプは愛の表現♪)」

地球上のすべての生命が愛に包まれていた。

宇宙への愛の進出

人類は宇宙にも愛を持って進出していた。

国際宇宙ステーション:「愛の宇宙ステーション」に改名

宇宙飛行士の交信:

「地球は今日も愛に満ちて美しいです♪」

「了解♪宇宙からも愛を送ります♪」

月面基地建設:「ラブ・ムーン・プロジェクト」

火星探査:「マーズ・ハグ・ミッション」

木星探査:「ジュピター・スマイル・エクスペディション」

そして、ついに地球外生命体との遭遇が...

異星人との初接触

宇宙から、高度な文明を持つ異星人の探査船がやってきた。

異星人(高度な知的生命体、緑色の肌):「この惑星の生命体は興味深い。全個体が同一の行動パターンを示している」

地球人の歓迎委員会(虹色の服を着た市民たち):「ようこそ地球へ♪愛の星へようこそ♪」

異星人:「これは...集団催眠か?しかし、個体は苦痛を感じていない...むしろ幸福そうだ」

歓迎委員会:「一緒にハグしませんか♪宇宙人さんも地球の家族です♪」

異星人は警戒したが、地球人の純粋な愛の波動に触れ、次第に心を開いていく。

異星人:「この感情は...我々が進化の過程で失った何かだ...」

そして、異星人も地球人とハグを交わした瞬間...

異星人:「♪愛しています、地球の皆さん♪我々も愛の家族に♪」

こうして、宇宙にも愛が拡散していくのだった。

第三部完〜愛による地球統一〜

地球は完全に愛の星になった。


戦争:完全消滅(愛し合うのに戦争は不要)

犯罪:概念として消失(愛があれば犯罪は起きない)

貧困:解決(愛があればお金は不要)

環境問題:改善(地球も愛の家族)

病気:激減(愛が最高の薬)

孤独:根絶(みんな愛の家族)


毎日の地球:


朝:全人類が「おはよう♪愛してる♪」で挨拶

昼:世界同時ランチタイム・ダンス

夜:地球規模カラオケ大会

深夜:「おやすみ♪明日も愛し合おう♪」で就寝


これは、真の意味でのハッピーエンドだった。

すべての人が幸せで、すべての生命が愛に満ちていた。

宇宙から見た地球は、虹色に輝いて見えた。それは愛のオーラだった。

でも...本当にこれで良かったのだろうか?

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