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リメイアル チート少女は友を探す  作者: ルナ
第一章 まぁ、つまらない?かも
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第13話


とある男はたくさんの子供がいる中でじぃに近づいた。じぃには名前がなかった。男はじぃに問う。


『お前は、どうなりたい?』


『強く…なりたい』


『ほぉ…なぜ?』


心底不思議そうだった。じぃは権力も力も何も求めてなさそうにその男には見えたから。


『俺には…力がない。』


『力?』


『うん。なんていうんだろう?俺だけ、持ってない』


男は心底納得した。


『お前は珍しいな』


『だから、自分の力を強くしたい』


『ついてこい、ラキナ』


『ラキナ?』


『お前の名前だ』


『?』


じぃ…ラキナは意味がわかってないようだった


しかし、ついていった。子が親に何も考えずについて行くように。


それから何年たっただろうか、ラキナは今も訓練を続けていた。変わらず、毎日。狂ったように。そ

して、ラキナを育てた男は死にかけていた。姿は元気でも、体の中は…もう


『ラキナ…北雪方へ行け』


『なんで?俺は、最後まで、あなたをっ…みて、いたい…』


『とにかく行け。お前の守るものが生まれる。』


『守る、もの?』


『そうだ…』


『守るものなんて…そんな、あなただけで十分だ。どれだけ、俺がっ、助けられたと…思ってる…』


『そりゃあ、たくさんだろうな』


『理解してるなら、なぜっ』


『北雪方にとあるお姫様が生まれる』


『それが?』


『そのお姫様は、孤独だ。孤独になる。自分を理解してくれるやつがいなくなる。俺ら、政府のせいで。』


『俺が行く理由になんないっ』


『行け。』


一段と強い口調


それでもラキナは動かない。


『ラキナっ』


渾身の一喝


『ッ……はい…』


ラキナはやっと返事をした。そしてそこには、最期の願いを愛子に託せて安心する老人と納得がいかないその老人の愛子が残った。


ラキナは北雪方へといった。話はもとから入ってたのかスムーズにすべてのカリキュラムが終了した。


また月日がたった。


北雪方に来てから早数年。たったそれだけでラキナは臨時執事長を任せられるまで昇格した。しかし、ラキナの心には満足感など何もなかった。自分で望んでなったわけではなかったから。そしてその数カ月後、女児が産まれた。ゆーのだ。ラキナは自然とその子へ憎悪が出た。自分の師匠であり、親がその最後を持ってして守りたかった何か。それが理解できてないラキナにはただただ、憎悪する対象にしかならなかったのだ。だが…


「んうぁ?」


「!?」


その子に指を握られて一瞬で胸は暖かくなった。


「うっ、う…」


泣いた。その老人と別れてから一度も泣いたことのなかったラキナは泣いた


なぜか?心が温かくなったのだ。よく物語で揶揄される灰色の世界。本当にそんな世界に存在していたラキナにとって物も人もすべて等しく無機物のように冷たかった。ゆーのの温かさが無機物の世界に一つ、色を加えた。


「ラキナさん、大丈夫ですか?」


一人のメイドが聞いてくる。彼女はラキナの同期でラキナと同じく臨時メイド長を任せられる出世頭だった。


「うっ…」


「私を置いて泣かないでくれる?ラキナ。」


ゆーのの母、ラキナだ。ゆーのの父は数日前に亡くなった。昔の癌と呼ばれる存在と似たような病だった。その病は最悪の特性を持っている。その特性は(他にも多々あるが)1か月で人をしに至らせるところがよく上げられる。 ゆーのの父はそれで亡くなった。


「すみません、奥様。」


「やっぱ、いいわ。ラキナ、あなたを執事長に任命するわ。」


「なぜですっ!?」


「本気でこの子のために泣いてくれたから。ただそれだけよ。」


「ラキナさんっ、さっさと離れてください。赤ちゃんが濡れちゃいます。」


「あぁごめん。」


少し離れた


「ラキナさぁん?」


「あぁ、もう。わかりましたよ。」


きちんと離れた


「執事長任命ありがとうございます。」


「早く目を拭きなさい。顔がひどいわ。」


「はい」


そんな幸せな時間が続いた。ゆーのの力が発見されるまでは。






あぁ、お嬢様。


「ラキナ、がんばろ?」


「えぇ。もちろんです。奥様も本当の当主様もいなくなってしまった今、私たちが支えなければ。」


「あのさ、そのことなんだけどさ。ラキナ…私、たぶん今から数日以内に死んじゃうんだよね」


「はい?」


どういう、ことだ?


「私も、あの病にかかっちゃって」


「嘘、でしょう?」


「ううん。体に全然異変がないからわかりにくいけど、かかってる。昨日、お休みもらった時に医師に見せたんだよね。」


フッと自嘲するように笑った。


「そしたらこの通りよ。笑ってほしいわ。だってお嬢様を支えることが使命なのに、さ。こんなことになって。」


「あきらめないでくださいよ…」


「どうせ、死ぬんだったらお嬢様が成年になること見届けてからがよかった。」


「そんなこと言わないで、仕事しましょう。仮にも現在の公爵亭の最高権力者の執事長とメイド長ですよ?」


「最高権力者はゆーの様ですけど?」


「フッ、それは当然でしょう?誰がそこを間違えるというのですか。」


「そうね。」


「アハハっ」


「フフッ」


「さ、がんばりましょう?やることは山ほどありますよ。」


「そうですね。」


二人は歩いていく。広い廊下を仲良くどこか寂しげに。

読んでくれてありがとうございました。連載していく予定なので心待ちにしてくれると嬉しいです。高評価、感想、誤字脱字などたくさん送ってくれると嬉しいです。

ブックマークもよろしくお願いします。

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