第10話
一方その頃中央タワー
中央タワーがえぐられていた。
「何があった!?」
「異常はなにもない!アレの暴走かっ!?」
そういう声が騒々しく響いてた。
それを物陰から見るゆーのと同じ年頃の少女と少年二人。
「何があったんだろうね。」
「どーせ俺らが教えられてない唯一の孤独の存在様の話だろ?」
「それが誰なのか…多分、ゆーのが死ぬ前はゆーのがその存在だったんでしょうね。」
「俺等はなんのために連れてこられたんだか。」
「ほんとーにそれな?このえぐられ方だと上の階、危なそー。いやだなー私の部屋、上じゃん」
「あいり、言葉遣い。」
「は?こんなところで言論の自由がないとか、脱走していいんならいいけどね?」
「まぁ、俺らはいつでも外には出れるからな。」
「衣食住の確保も僕らならできるしね。」
「それでも、」
三人は各々のタイミングで目をつぶった。だけど、
「「「ゆーののために。」」」
なにかの決意を込めたその言葉は自然とそろい、笑いあった。でも、どの笑顔も悲しそうだった。
お父様視点
「あ、あの、当主様!!」
焦った様子のメイド
「ん?どうした?」
「中央タワーが、中央タワーが」
「焦らなくて良いぞ。」
「中央タワーがえぐられました!!」
フム、フム。
「はあっ!?」
「………本当ですか?」
呆気にとられる当主とじい
「え、あっ、はい。」
「なぜだ…なぜ、こんなことに…」
「ご苦労でした。」
「いえ。」
そう言って、メイドは出ていった
「当主様。」
「なんだ…」
「ゆーの様が、父親代替わりを聞いて荒ぶっておられました。」
「そうか…」
そういうことだったのか…
ゆーのの力は、本人の気持ちや意志に左右されやすい。つまり、怒れば、その矛先がその原因に向くのだ。ゆーのの力は万能だから、な。なんでも知っている。
「それを上に報告しろ。…なにも、変わらないと思うけどな。」
俺だって、嫌だよ。あんなに可愛がっていた娘と生き別れて挙げ句の果てに死が確定しているのに。
まぁ、天罰、なんだろうな。それに最後、中央タワーにいるあの子達に頼むことができればなんの問題もない。
「わかりました…」
そう言ってじぃ、もとい執事長が出ていく。
ゆーの視点
「はぁ、はぁ、はぁ。」
なに?この疲労感。わたし、寝てただけなのに…
寝るだけで疲れるとか、ありえない…
「お嬢様、大丈夫ですか?」
「ええ、まあ。何故か、疲労感が半端ないけど…」
「良かったです。」
そう言うと下がっていった。
はぁ、お休み〜
それから丸一日、ゆーのは起きなかった。
そのあと、ゆーのは南海方を襲った。寝起きで冴えない頭をなにかがうめつくして、ゆーのは無意識のままに南海方を襲っていた。誰かからもらった服を着て。そこだけは変わらずゆーのだった
『「ふわぁ~。なーんだ」』
そういうゆーのの後ろには人の山ができていた。いや、谷といったほうがよかった。なぜなら、ゆーのが通ったところであろう真ん中には人の体の少しもはみ出さないように整列させられていたから。ゆーのは何もしていない。ただ、ゆーのの闇がいなかった。
『「よわーい。なんか、骨のぉあるやつとかぁ、いないの?」』
あーあ。
闇は言う
なんで、お前は俺を知らない?なのに、なぜ扱える?
…?だ、れ?
ゆーのの意識の断片が返答する。記憶に残さないように会話を試みるには闇がゆーのの意識を奪う必要があった。本人の意識が消える寸前まで。
知らないのか。
?
あぁ、そうか、お前はもう限界か。しょうがない。俺の存在を知らないのに感情の変化だけで俺を動かせるほうがおかしいもんな。フ…期待しているからな。
え?
なんか聞こえたような、気がするけど…?気のせいか。って、私いつの間にここへ?まあ、いい。目的は達成できるのだから。
ゆーのは目の前にある書見台のみためだが色が全く違うそれに手をかざす。
すぅーとゆーのの耳につけてあるヘッドフォンに吸い込まれた。
データのコピペ完了っと。
来た道を戻る。闇はゆーのの後ろに鎮座した。いつものように
「!”#$%&’()=~」
ハッと振り返るが遅かった。服に何かが吸い込まれた
っち
『「っち」』
忌々しそうにゆーのとゆーのの中にわずかに残ってしまっている闇は舌打ちする
「『印をつけられたか。』」
ゆーのの声にガラガラとした低い声が乗る
っえ?
「あ、あー」
何も異変はない
なんだ、気のせいか。でも、
名残惜しそうに服を見下ろす
これじゃあ、次は5か月しないとやばいかな。着なければセーフかな。
その事実に安堵する
かーえろ。
一人だけ、ゆーのに印を付けたそいつだけ死んだ。初めての死者ができた。
闇は揺らめく。笑っているように見えたのは作者の気のせいだったのか。
読んでくれてありがとうございました。連載していく予定なので心待ちにしてくれると嬉しいです。高評価、感想、誤字脱字などたくさん送ってくれると嬉しいです。
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