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女子会

アテナから『女子会』に誘われて花々に囲まれたガゼボに来ていた。


エウレカの話を聞いて考える事が山積みなのだが…

まだ妖精も戻ってないし解ってる事も選択肢も少ない。


『解らない事を考えても答えは見付からないし、そういう時こそ気分転換よ。』と言うアテナに連れ出されていた。



聞きたい事もあったから丁度良い。



爽やかな風が吹き、花を巻き上げる。

華々しく舞う花弁が目を楽しませてくれた。


確かに、頭と気持ちをリセットさせるのには良いかも。



女子会メンバーはアテナ、ティア、アスカ、水の精霊ウンディーネ、風の精霊シルフ。ウンディーネはポセイドンのシルフはジンの補佐精霊だ。


ウンディーネの背中まである髪だが、水の様だ。アルク度にゆらゆら揺れる。手にはヒレも付いていて水掻きがある。


シルフは逆にベリーショートの髪。こちらも髪は人間と違い、葉の様だ。尖った両耳には大きな深いエメラルドの様な耳飾りを付けている。


流石、水と風の精霊だと見て取れた。



アテナの補佐精霊のノーム。

ノームはオスなので、他の使いに出しているらしい。


「後で拗ねない様にご褒美をあげるのよ。」


オスと子供は褒めるのが一番なの、とニッコリ顔のアテナ先生は言う。

勉強になります。



ちゃんと精霊にもオス、メスあるんだ!


と、云う事はシャドウとイフリートの補佐精霊、サラマンダーはここに居ないのでオスなのだと解る。


ウンディーネもシルフも子供の様なのにしっかりしていて愛らしい。

他の補佐精霊の子達も気になる。今度、補佐精霊の子達だけ集めたお茶会を開くのも良いかもしれない。


そんな事を考えていたティアにシルフが聞く。


「ジン様は迷惑かけてないですか?」

とても心配そうな様子に「大丈夫だよ。」と答える。


思い当たる事のない質問に首を傾げた。


「とても、イタズラ好きなので、何かされてないかと思いまして……」

されてなければ良いのです。と、心配そうなシルフ。

ジンとシルフの関係性が何となく見えた気がした。


さながらイタズラ好きの子供と謝って歩く母親か。



(幼いながら苦労してるのね……)


そっとティアは自身のお菓子をシルフのお皿に乗せてあげる。


それを見ていたアスカが羨ましそうに見ているのに気付き、アスカにも乗せてあげると嬉しそうにお菓子を見つめて喜んでいる。


ふと、視線を感じて顔を上げた。今度はウンディーネと目が合う。


ウンディーネのお皿にも乗せようとすると


「ティア様のがなくなります。」


悪いと思っているのか遠慮するウンディーネ。話していて思ったが、誠実で謙虚な感じは属性なのか、教育なのか…さすがポセイドンの補佐精霊、真面目なのだと思う。


幼い体で真面目に頑張るウンディーネにも

「私があげたいの。」

笑顔でお皿に乗せると遠慮がちだが、嬉しそうに微笑んだ。


性格上は遠慮したけど、きっと欲しかったんだろうな。

微笑ましく思う。


お菓子を食べるアスカ、シルフ、ウンディーネを柔らかい笑顔でティアとアテナは見ていた。





ぶわぁ!!



『きゃあっ』


突然、突風が吹く。


目を開けるとケーキスタンドに置いてあったケーキが消えている。


いつの間にか席が増え、ジンが並んでケーキを食べていた。


「今、女子会中だからオスは遠慮して!」


ビックリしているティアを他所にアテナがジンに向かって厳しく言う。

と、おもむろにジンが自身の頭を指差す。



そこには赤い可愛いリボンが、ちょこん、と髪に付いていた。


「今日は僕、メスだから~。」


え?なれるものなの??



「リボンしたってオスはオスですから。」


ウンディーネの言葉に『ですよね〜』と内心納得。そこは生物上は同じよね……と。

一瞬、精霊なら成れるのかと思った自身が恥ずかしい。


言わなくて良かった……



除け者とか寂しいよ~と騒ぐジンと女子会をしたいアテナの攻防戦。


眺めていたら人影が増える。


ユグを筆頭にレム、プルートーにイフリート、ポセイドンまでも頭にそれぞれ同じ赤いリボンを付けている。


ポセイドンは羞恥に赤くなってる所を見ると半強制なのかもしれない。レムも呆れ顔なのできっと巻き込まれたのだろう。


ジンは読めないので置いといて、ユグ、プルートー、イフリートは何故そんなに堂々としてるのか。


プルートーなど、リボンをした姿で腕組み。若干、ドヤ顔にも見える。もしかして、似合ってると思ってらっしゃる?


確かに精霊王達は顔が整ってるのでリボンも似合ってはいるけど……


イフリートに関しては、食べられれば姿など気にならないのだろう。ジンの隣でアレコレ聞きながら頬張っている。



「俺様達も混ざるぞ~!!」


引くつもりもないオス達。

もはや女子会ではないし、このままでは収拾がつかない。


「これではいつものお茶会よ!女子会ではないわっ!!」


ワナワナと怒り心頭のアテナ。


また今度改めて『女子会』をしようと、機嫌を損ねたアテナを説得。急遽、女子会からお茶会へと移行した。


残念ながらプルートーとイフリートの補佐精霊サラマンダーはノームと出ている為、会う事は出来ず。


後でお菓子の差し入れをしてあげようとティアは思う。





騒いでる間にエウレカの所へ偵察に出ていた妖精が帰って来る。


報告を受けたのは、丁度お昼にしようと皆で移動して中庭の回廊を歩いてる時だった。




妖精の教えてくれた情報により卒業パーティーへの参加を決める。


「一人では行かせられない。」の一言でユグが護衛兼、パーティーのエスコートをしてくれる事に。


ティアとパーティーに出られる事に浮かれているユグを見てると、そちらが本音なのでは?と思ってしまう。

まぁそんな姿も微笑ましく思うのだが……



パーティーへ向けての作戦会議。

敵のいる本拠地へ向かうのだ。

抜かりなく出来るだけの事はしないとね。


精霊界での卒業パーティーまでの時刻

後3日。


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