表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/10

或る魔法使いの記録

本作は、声劇台本として投稿予定だった作品のボツ案です。小説の形式へ書き直した上での投稿となります。

 その日、私は同僚からの応援要請を受けて、城下町へ急行した。普段は多くの人々で賑わう城下町は、阿鼻叫喚の地獄となっていた。


 泣き叫び、逃げ惑う人々。炎の海。黒い煙。そして、手当たり次第に周囲を破壊する恐ろしい魔物達。全ての原因は、怪しげな新興宗教の信者達だった。彼らは悪魔を召喚し、その邪悪な力を以って国家転覆を企む悪質な集団だ。その計画は何年も前から考えられていたが、今日ついに実行に移されたのだった。


「まさか、こんなに大量の魔物を召喚するだなんて。正直、予想外だったよ」


 町全体を見下ろすことができる時計台の屋根。そこで私と同僚は合流した。


「邪悪な力が町全体に広がっている。これ程までに成長するんだな。悪魔の力というのは」

「そうみたいだね。私達としては、貴重なデータが取れたけど、城下町の被害は尋常じゃないんだよね。魔物だって、かなり強力だし」

「確かに。これじゃあ、一人で任務遂行するのは難しい」

「そう。だから君を呼んだんだよ」


 地獄と化した城下町を救う方法は、ただ一つ。悪魔を召喚した新興宗教の教祖を抹殺することだ。


 召喚された悪魔を操っているのは教祖だ。教祖は悪魔の力を使って半永久的に恐ろしい魔物達を召喚し続けている。だから、教祖と悪魔を倒すことができれば、この町を襲う災厄を鎮めることができる。


「国の兵隊も半分くらい戦力が削られていてね。そろそろ私達が手を出さないとマズイんだよ。この国は、もうちょっと続いてもらわないと困るからさ」

「確かにそうだな。で、教祖はどこに?」

「あっちの方角にいる。周りに信者達が固まってるけど、まとめて全滅させる。かなり手強(てごわ)いので、手加減無しで行くよ」

「分かった。早く行こう」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ