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惨めな怪物より雪のような星へ①
続きは気が向いたら書きます
混沌とした大地に、一匹の怪物がいました。その怪物は、惨めな姿でいつも泥の上を這いずり回っていました。辛いことの方が多いけれど、それでも、時々楽しい。怪物はそんな生活を送っておりました。
ある夜のことです。ふと空を見上げ怪た物は、真っ白な星を見つけました。その星は、他の星々とは違って、雪のように真っ白に光っていました。
「ああ、なんて珍しいんだろう。でも、とても綺麗だ」
怪物はその星に向かって手を降ってみました。すると、白い星は怪物に応えるように微かに瞬きました。次に、怪物が「おーい」と呼んでみると、やはり星は返事をしているかのように瞬きました。
「これは面白そうだ」
怪物は、白い星にますます興味を持ちました。そして、一度お話をしてみたいと思いました。そこで、世界で一番高い山に向かいました。その高い山の頂上ならば、白い星と会話することができると考えたのです。