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大富豪と泥棒たちの大戦争  作者: はから
第一章 大富豪と泥棒たち
4/29

地域で有名な泥棒


 俺はとある地域で有名な泥棒だぜ。

 

 この業界に入ってから、早10年。

 簡単な仕事だぜ。

 俺の手にかかれば盗めねぇもんはねぇ。

 

 ガキの頃から得意だった錠開けは天下一品だぜ。

 俺に開けれねぇ鍵はねぇ。


 俺に手にかかれば、財前美術館だろうがなんだろうが関係ねぇ。

 世界一のセキュリティだとか抜かしてやがるが、セキュリティなんぞ解除しちまえば関係ねぇ。

 俺には解除できる能力がある。

 丸裸になった美術館から根こそぎ盗みとってやるぜ!!!











 「警備室」


 『はい。…どうしますか?』


 「隣の交番に届けてきなさい。台車で」


 『了解』


 今夜の鼠はどうやらバカのようですね。

 坊ちゃんを起こす必要もないです。

 

 裏門の鍵を開けようとしていたようですが、流れている電流で気絶しているようです。

 美術館の隣にある交番に台車で運ぶように警備室に連絡し、本日の業務は終了でしょう。



 私は宮前悠然(ゆうぜん)

 財前将星坊ちゃんにお仕えする執事です。

 

 世界有数の企業である財前財閥。

 財前財閥の企業は、各分野において世界一を誇っている。

 その財前財津の次期当主であられる将星坊ちゃん。

 

 お父上であられる公人(きみひと)様は、坊ちゃんに財前家を任せ、今はどこにいるかわからない状態だ。

 将星坊ちゃんは頑張られた。

 突然稼業を投げつけられ、巨大な財前財閥を率いていくこととなった。

 

 執事である私もそのお姿を隣で見ておりました。

 齢25にして采配するお姿に、この宮前感服致しました。

 

 その将星坊ちゃんが突然美術館を建てるとおっしゃいました。

 このばk…ゴホンゴホン。

 このお方は何をおっしゃっているのでしょうか?

 忙しすぎてネジが数本外れてしまったのでしょうか?

 そうなると執事として対処しなけれななりませんね。

 どこがいいのでしょうか?板金屋でネジをはめてもらいましょうか。


 曰く、財前財閥が所有している美術館を建てる。

 ほう、中々良き考えかと。

 下々のことまで考えている坊ちゃん、さすが次期当主様ですね。


 世界中の泥棒に狙ってもらう。


 ………は?

 このアホ…ゲホッゴホッ。

 このお方は何をおっしゃっているのでしょうか?

 CPUが壊れてしまったのでしょうか?

 誰か、秋葉原でCPUを買ってきてください。

 坊ちゃんを直します。


 坊ちゃんの思い付きで財前美術館が建てられました。

 展示する調度品は財前財閥が集めた逸品ばかり。

  

 坊ちゃん?

 なぜ美術館のセキュリティがこんなことになっているのでしょうか?

 世界の粋集めた?

 このとんちんか…ゲホッゴホッ。

 このお方は何をおっしゃっているのでしょうか?


 美術館にしては異質なセキュリティレベルです。

 財前邸から警備部も動かしてしまいますし…。


 坊ちゃん曰く、暇だ。これは俺と鼠たちの戦いだ。戦争だ。

 

 頭が痛いです。

 坊ちゃんが壊れてしまいました。

 これでは公人様に顔向けできません。

 

 坊ちゃんの戯れに付き合うのも執事の仕事です。

 坊ちゃんが満足するまでお付き合いしましょう。


 


 これに業務終了。



 「残業はしないんだぞ、と」


 

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