第9話:年寄りの治療法は変なものが多い
ついに1000PV突破です!!
読んで下さってる皆さん、ありがとうございます!!
神霊学園寮舎
「・・・・・だるい・・・・・死ぬ・・・」
「大丈夫?朱鳥
ていうか死なないから アンタの場合殺しても生き返ると思うし(なんつったってギャグ小説の主人公だからな)」
「冒頭文から縁起悪い(しかもリアルな)こと言わないでよ・・・・・」
「言い出しっぺはアンタでしょ」
ということで(どういうことで?)今ワタクシ、朱鳥はズバリ風邪です
なんで風邪になっちゃったとかそういうのはアレです
まあなんだその、いわゆる「なんの前触れもなく突然やって来た」的な感じです
ちなみにメイリは私の傍らで看病してくれてます
普通の男子だったら目の保養だけでバネ仕掛けの人形みたいに「パーンッ」って復活できると思うけど
そこはやっぱアレだから オヤジだから
これっぽっちも癒されませんよ?
証拠に今あたしどんな状態になってると思います?
首にネギ巻かれてるんですよ? ネギ臭いんですよ?
こんな年寄りの治療法やらされたのなんて初めてなんですよ?
そんな感じでベッドに横になっていると部屋のドアが開いた
「朱鳥風邪だって?大丈夫?」
「見舞い持って来た」
入って来たのは苑里と舞斗(ちなみにセリフは上が苑里、下が舞斗)
舞斗の手には綺麗な布に包まれた箱が
「ありがとー」
とりあえずお礼を言う
舞斗が持っていた箱の包を取って部屋の床に広げた
中に入っていたのは二つのタッパー
「オレと舞斗の二人で作ったんだよ」
苑里がそう言ってタッパーの蓋を開けた
一つにはおかゆ、もう一つにはなんだか分からない黒〜い黒〜い物質が
「「チンして食べてね♪」」
「いやいやいや!!!」
あたしは思わず起き上った
「チンして食べるっつーか、チンするとどーなっちゃうのコレ!?
(明らかに)苑里が作ったヤツはともかく、(120%)舞斗の作ったのは何!?
これはアレですか?暗黒物質!!?チンすると何になっちゃうの!?」
「・・・アクマ?」
「尚更ダメじゃあぁぁぁぁぁ!!」
「ギャーー―――ッッ!!!」
あたしは舞斗の作った暗黒物質もといおかゆを舞斗に投げつけた
おかゆのかかった部分からは不思議な煙が立ち上る
あっっっっっぶねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!
「人殺しぃ!!!」
「テメーの料理だろ!つーかソレ食べなくてホントよかったわ!!
あたしの胃がソレ消化する前にソレにあたしの胃が消化されるトコだったよ!!
この毒殺料理人!!ヒトゴロシ!!」
「朱鳥、熱上がるわよ。あと血圧も
とりあえず二人とももう帰っていいわよ 舞斗はその暗黒物質持って帰んなさいよ」
「ちぇー」
苑里と舞斗(暗黒物質所持)は部屋から出て行った
数分後、またドアが開いた
「こんにちは・・・・・」
来たのは葛ちゃん
またもや手には何か入った袋が
「お見舞いに来たのですが・・・迷惑でしたでしょうか・・・・」
「そんなことないよ ホラ、入って入って」
「・・・お邪魔します」
葛ちゃんはあたしの傍らにいたメイリの隣に座った
「とりあえず、これ、お花です・・・・・どうぞ」
そう言って葛ちゃんは袋の中から花束を取り出した
「ありがとー」
「あとこれ、果物です」
葛ちゃんは袋から果物の入ったバスケットを取り出した
「ありがとー」
「あとこれ、マスクです」
「ありがとー・・・」
「あとこれ、冷えぴたです」
「あの・・・」
「あとこれ、お薬です」
「あとこれ・・・・・」
「ちょ、ストップ!葛ちゃんストップ!!」
「はい?」
葛ちゃんは手を袋に突っ込んだままピタリと止めた
「もういいよ!その見舞ってくれる気持ちだけで十分だから!!ねっ!?」
「そうですか・・・・・では、お大事に・・・」
葛ちゃんはそう言って袋を部屋に置いたまま出て行った
「・・・・・・・」
葛ちゃんが出て行ってからメイリは葛ちゃんが置いて行った袋の中をまじまじと覗いている
「何してんのメイリ?」
「・・・この袋、ドラ○もんのポケットと繋がってんじゃないかしら・・・」
「んなわけあるか」
なんだか最近、葛ちゃんの出番が多い気がします・・・
気のせいでしょうか・・・・・?