第7話:動物園の定番と人気者は違うんだと思う
今回もやけに長いです
そして今回は神霊学園のみなさんが初めて学園の外で動いてくれる回です
「朱鳥、次は何見る?」
「んーこっから一番近いのは鷲だね」
「じゃあ鷲を見に行きましょう」
あ、皆さんこんにちは
ただいま神霊学園高等部1年生達は動物園に来ています
なんで動物園なのかは・・・・・作者が回想シーンにまとめるのも面倒臭がったので簡単にまとめると
(だからそういうこと言わないでって言ってんじゃん!!)
これって課外授業なのね
で、どこに行くかってのはあの生徒会役員達が決めるんだって
それであの動物バカ書記が動物園を提案して、それをあのロリショタ生徒会長が採用しちゃったワケ
ちなみに生徒会役員になれるのは2年生だから本当はあの人達は来れないはずなんだけど、
今回は生徒達の監視役ってことで一緒に来ています
ハイ、説明終わり!!
つーことで鷲の檻
「きゃあああああ!」
突然誰かの悲鳴が聞こえ、声のする方向を見ると――――・・・・・
「か、葛ちゃん!?」
悲鳴の主はあの不幸少女、霜渡 葛ちゃん!
葛ちゃんは鷲の檻の前で檻の隙間から嘴を突き出した鷲におもっくそ頭をつつかれてる
「ひいいいいいいい!ごめんなさいぃぃぃぃぃ!!」
「か、葛ちゃん 檻から離れて!!」
あたしの言葉にハッとして、葛ちゃんは鷲の檻から海老の如く後退り
鷲はしばらく葛ちゃんに向かって攻撃をしようとして、やがて諦めたように檻の中の木に留まった
「うう・・・ありがとうございました・・・・・」
「どうしたの?何があったの?」
「分からないんです!鷲さんをもっと近くで見ようとして檻に近付いたら、いきなりつつかれたんです!!
さっきも『ふれあいコーナー』で動物の赤ちゃん達に徹底的に攻撃されたし・・・・・」
葛ちゃんの顔は涙と頭から流れる血で超ホラー
いくらギャグだからってこれはちょっとまずいので、
とりあえず近くにいた飼育係の人に救護室へ連れて行ってもらいました
「・・・・次・・・どこ行く・・・?」
メイリは見てはいけないものを見てしまったような顔であたしに聞いた
「えーっと・・・じゃあ・・・キリン・・・?」
あたしは動物園のマップを見ながら言った
そしてなぜか疑問形で
というわけで気を取り直してキリンの檻・・・っていうか柵へ
ここの動物園はこういう動物に餌をやることができるので柵の周りは餌をやる子供達で賑わっている
「あれ?あれって霧月さんじゃない?」
メイリが指さす方を見ると、そこには小さな子供達に紛れて見覚えのある女子がキリンに餌をやっている
「うん・・・・・あの日本人形の様なインパクト大の風貌は確かに霧月さんだよ・・・・」
「あの顔は暗闇と懐中電灯でよりホラー度をアップできるという効果が・・・・・」
「なんかそれ『遊○王』みたいなんだけど・・・まあいいや
どうする?話しかけてみる?」
「旧型恋シュミの選択肢みたいね・・・でも一応話しかけてみましょ」
つーことで馬鹿馬鹿しい会話の結果、あたし達は霧月さんに話しかけることに
(なんだこの展開・・・・・・)
「霧月さん」
「あら・・・相嶋さんに斎宮さん・・・」
霧月さんはこっちを振り向き、二コリと微笑んだ
・・・・・笑顔こえぇ・・・・・・・・
(失礼だな主人公)
ふと霧月さんの手元を見ると、なぜか鑢が握られている
「霧月さん、その鑢何に使うの?」
「ああこれ?キリンの角は薬になるって黒魔術の本に書いてあったから少し頂こうかと・・・・・
最初はペンチで折っちゃおうかなって思ったんだけど、さすがにキリンさんも痛いかなって・・・・」
「いやいや、痛いかなって・・・それ以上にバレるでしょ!?
黒魔術の本!?そんな怪しい本に載ってた薬、一体何に使うつもり!?」
「そりゃあもちろん、呪いの・・・・・」
「いや、やっぱなんでもない!」
「まあとりあえず見てて下さいよ・・・私の華麗な鑢捌きを・・・・・」
「失礼致しましたぁ!!朱鳥!私達は何も見てませんし聞いてませんわよっ!!!」
「はいぃぃ!メイリ隊長!!」
メイリはその後の身の危険を感じたのか、チーターでも追いつけないんじゃないかというくらいの速足でその場から離れた
もちろんあたしはなんとか走って追いついた
その10分後、動物園での課外授業は終了
葛ちゃんは頭に包帯を巻いていました
そして霧月さんの手には茶色っぽい粉のようなモノが入った小瓶が握られていましたとさ
・・・・・この結末はバットエンドと言うんでしょうかね・・・?