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八話目:陽キャ美少女と「数字で回答バトルゲーム」で勝負をしてみた_01

 最近、お気に入りだったなろう作品が立て続けに完結を迎えて、他の作品を読む余裕が生まれたので新規作品を読みあさっていたのだが、気付くと徹夜してしまった。


 休み時間に入ると同時に屍のように机に突っ伏して寝て、授業が始まると起きるというのを繰り返していたが、それも限界となり昼休みに入った途端に意識が途切れた。


「……い、ヨ……ー起き……」

「ん……んあ?」


 寝落ちしてしまった意識が、誰かからの問いかけで覚醒していく。


 さらに両肩を掴まれて揺らされているのか、身体が左右に勝手に動くので、否が応でも目が覚めた。寝ぼけまなこで声の主を見上げると、陽キャ美少女が親指を立てていた。


「……なんとなくそうなんじゃないかと思ってたけど、やっぱり二宮さんか」

「もうお昼休みも後半戦だぞ~。購買でゼリー飲料を買ったから、さあグイッと」

「おーう……」


 まずはお礼を言うべきなのだろうが、まだ半分以上眠気が残る頭で俺は数秒チャージと書かれたゼリー飲料を飲み干した。


 そして財布から五百円玉を出して二宮さんに手渡して、また机に突っ伏す。


「ごちそうさま……ありがとう……おやすみ……」

「寝たら死ぬぞ! 寝たらいけないヨッシー!」

「ぉあぁあぁあぁあぁー……」


 二宮さんはもう一度俺の身体を揺さぶって叩き起こした後、ゼリー飲料のお釣りなのか四百円を俺の手に握らせてから、俺の両頬をむにむにと軽く引っ張ってくる。


「童話のように目覚めのキスをしてやろうか、白()姫~」

「……俺、辛うじて起きてるから、白雪姫の再現は出来ないぞ」

「じゃあ一旦寝て下さい~」

「起きる起きる! もっとシャキッと起きるから!」


 思わず眠気も吹っ飛び慌てて身体を起こすと、二宮さんが四つ折りにされたメモ用紙をたくさん俺の机に並べ始めた。


「ヨッシーにはこれから、お姉ちゃんが作ったテーブルゲームをして貰おう」

「了解。昼休み前半に仮眠できて、昼食も摂れたし。それでどういうルール?」

「交互交互にメモ用紙を選び、書かれている質問に数字で答えていく簡単なゲームだよ。前の回答者より大きい数字を言えなくなったら負けです」


 言うや否やさっそく二宮さんが、山のようにあるメモ用紙から一枚選んだ。


「えっと『初恋は何歳?』だ~。高校入学で誰かさんと会ったから『十五』歳!」

「あっ! 自己申告制だからって今テキトーに一番大きい数字を答えたな!」

「いや~ふっふっふ、それはどうでしょう? ささ、次はヨッシーの番ですよ~」


 訳知り顔でにやにや微笑む二宮さんを見て、若干嫌な予感が走る。


 二宮さんのお姉さんが考案したこの創作ゲーム、質問内容が偏っているのでは?……というより、数字の大小を競うのではなく質問すること自体が目的という疑惑が。

本日も八話目の終わりまで投稿できればと思っております。

※総合日間12位になっていました。駆け出しなろう作のご評価に感謝です!

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