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76話 生理活性物質

熊の頭を吹っ飛ばし、軽くトラウマがフラッシュバックして草木に肥料をやってしまい。

その所為で口の中が酸っぱくなっている・・・。


「すいません、手伝います」

「体調が悪い様ですし、まだ休んでいて下さい」

「あー、精神的な物なんで大丈夫です」

「とはいえ・・・血が抜けるのを待つだけなので、しばらくはする事が無いんですよね」

「あー、確かに・・・。それじゃあ、ちょっと横になってるんで手が居る様になったら声掛けて下さい」

「はい」


そう言い残し、道の上だと小石が痛いので草むらの上でマントに包まり横になった。




「・・・ウさん、ユウさん」

「ん・・・はい・・・」

「そろそろ出発します」

「あ、はい・・・今、何時ですか?」

「お昼過ぎですね」


あー、横になるだけのつもりだったけど寝てたのか・・・。

そして・・・寝起きに時間が気になるとか元の世界のクセが抜けてないな。

こっちに来てから時計なんて1回も見てないのに。


「体調は如何ですか?」

「あー、もう大丈夫だと思います」


口の中は酸っぱいままだけど。


「直ぐに出発出来ますか?」

「はい、大丈夫です。あ、熊はどうなりました?」

「じっくり血抜きをして完璧に解体しました」

「おぉ、だったらそこそこお金になりますよね?」

「そこそこですねぇ」

「そこそこですか・・・」

「肉は固くて臭いも強いので人気はありませんし。皮もそこまででは無いので」

「何が効率って言うか、利率良いですか?」

「難しい所ですね。1頭で考えれば熊は取れる肉の量も皮も多いのでそこそこの値段になりますし、鹿等は肉はそこそこ人気ですが量が取れませんし」

「あー、まぁ、確かにそうですね。鹿の解体を初めて見た時はビックリしましたし」

「何にでしょうか?」

「ほとんど内臓って言うか、食べられる所ってちょっとなんだなー。ってビックリしました」

「処理すれば内臓も使えなくはないのですが、手間の割に安いので大抵は捨てる事になりますね」


結構、好きなんだよね。

でも、処理で手を抜くと臭かったり危険が危ないって言うし。

こんな旅の途中で腹痛が痛くなったりしたら悲惨だから、自分では手を出さずにどこかで食べられる所があったらって感じで良いかな。


「手間は掛かるみたいですけど。その分、美味しいですよね」

「えっ?」

「え?」

「食べるんですか?」

「えっ、食べないんですか?」


あー・・・やらかしたかも・・・。


「基本的には食べないですね。食べる地方もあるとは聞きますが・・・」

「あー・・・何て言うか・・・俺もたまたま?食べる機会があって?食べてみたら意外と美味しかったんですよ」

「そ、そうですか・・・今日の夕飯は少し豪勢な食事にしましょうか・・・」

「え?ちょ、そんな謎の気の使われ方怖いんですけどっ」

「詳しくは知らないのですが。推測するに、貧しい地域では食べるのではないかと」

「まぁ、そうかもですね」

「この辺りですと、細かく刻んで家畜の餌に混ぜたりしますね」

「なるほど」

「あぁ、後は畑に撒いて肥料にしたり。それくらいでしょうか?」

「そんなにも扱いが悪いんですね・・・」

「私も食べたいとは思わないので。食文化の差かもしれませんね」

「ちゃんと処理して、ちゃんと調理すれば美味しいんですけどね」

「そういった物は多いと思いますが・・・どうも忌避感が強くて私は無理ですね」

「そうですか・・・まぁ、俺も虫とかは無理なんでどうしようも無いですね」

「それで・・・」

「はい?」

「そろそろ出発しても宜しいでしょうか?」

「あ、はいっ、すいませんっ」


ちょっと変わり種だけど、モツうどんもモツ煮込みうどんも好きだ。

ホルモン焼きうどんは岡山と兵庫まで行って食べ比べもしたりしたが甲乙つけがたい美味しさだった。


ん?

モツとホルモンって同じ意味だと思うけど、使い分けに意味があったりするのかな?


臓物(ゾウモツ)のモツ。と、内臓は食べないから(ほう)る(捨てる)(もん)で、放る物が訛ってホルモン。だったと思う。


「ユウさん?」

「ん?」

「進んでますよ?」

「へ?あっ」


ホルモンについて考えてたら置いて行かれそうになった・・・。


慌てて追い掛けて、馬車を先行する。

ちなみに追い抜く時にオゥンドさんを横目で見たら、あからさまに呆れた顔をしていた。


少し早く村を出発したおかげか、陽が傾き始める前に今日の野営地に到着し野営の準備を開始する。


「すみませんが」

「はい」

「あちらに沢があるので、水汲みをお願い出来ますか?」

「あ、はい」

「そろそろ水も悪くなると思うので、出来れば全部入れ替えて頂きたいのですが」

「えっと・・・エイミーも連れてって良いですか?」

「はい」

「それじゃあ、暗くなる前に行って来ますね」

「あ、水袋を1つお願いします」

「はい」

「戻られるまでに食事の準備等も済ませておきます」

「はーい」



エイミーと2人で水汲みを終えて馬車の元へ戻ると普段よりも豪勢な食事が待っていた。


あ、あぁ・・・あんなホルモンなんて食べる可哀相な子と思われてるんだったな・・・。

まぁ、それで美味しい食事にありつけるなら勘違いされてても問題無いかな。



いつもお読み頂きありがとうございます。


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