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129話 紹介

鍛冶屋には1人で持っていくとエイミーが言ったが。

大盾だけでも重いのに、短槍や解体用のナイフ。それに、防具一式もクリーニングして貰おうという話なので俺のアイテムボックスに入れて持ち込む事にした。


「ふむ。ちゃんと手入れしてるみてぇだな」

「はいっ」

「そこをサボると傷んじまうからな。若ぇのに感心だ」

「えへへへ」

「別に修理も微調整も必要無ぇと思うが。あぁ、解体用のナイフはそろそろ買い替えた方が良いな」

「昨日なんですけど・・・」

「おう」

「クンビラのダンジョンに行って」

「スケルトンか」

「いや・・・あの・・・」

「あぁ・・・ゾンビまで行ったのか」

「はい・・・」

「そういや、臭うな」

「はい・・・なんで・・・一旦バラして貰って綺麗にして欲しいんです・・・」

「まぁ、良い判断だ」

「はいっ。お願いしますっ」

「それは良いが」

「はい?」

「そん時の防具はどうした?」

「防具は綺麗に洗ったんで臭いも取れましたっ」

「いや、あれは後から来るぞ?」

「「えっ」」

「アレは染み込みやがんだよ。んで、水気吸った時にいきなり臭いが爆発する」

「「ええっ」」

「ダンジョン行ってなくて正解だな。汗でも吸った日にゃ悲惨だからな。はっはっは」


行くには行ったけど。直ぐに引き返して正解だったのか。


「布はまだ落ちる。シミは残るがな」

「はい・・・」

「革がなぁ」

「えっ」


俺もエイミーも防具は基本革製なんだけど・・・。


「革の防具だと不味いですか・・・?」

「ずっと臭いが取れねぇな」

「洗ってもですか?」

「無理だな」

「それだと・・・」

「買い替えるか我慢するかだ」

「エイミー」

「はい」

「買い替えで良いよね?」

「はいっ」

「ついでに服も捨てちゃおう」

「そうですね」

「2人共、革防具なんか?」

「はい」

「買い替えんだったら、紹介してやる」

「防具屋さんですか?」

「いや、革の工房だな」

「え?オーダーで作るんですか?」

「おう」

「オーダーだと高くないですか?」

「はんっ。命の値段だと思えば高くは無ぇだろ」

「ま、まぁ、それはそうですけど・・・」


正直・・・紹介って行為が嫌な予感しかしない。


「俺の名前出しゃ安くしてくれるはずだ」


それが更にフラグでしかない。


「えっと・・・どこの工房なんですか?」

「横だ」

「ん?」

「横だよ、横」

「んん??」

「隣にあるっつってんだよ」

「あ、なるほど・・・」

「俺の弟がやってる工房だ」


ほら、もう・・・兄弟とか弟分とか、ここまで全滅なんだよっ。


「この後、ちょっと覗いてみます」

「おう」

「それじゃあ、盾と短槍のクリーニングお願いします」

「おう」

「どのくらい掛かります?」

「明日中には仕上げるから。明後日以降に取りに来い」

「はい。よろしくお願いします」

「おうっ」


嫌な予感しかしないが・・・隣の工房に顔を出さない訳にもいかず・・・。


「行かない訳にもいかないよね・・・」

「??行かないんですか?」

「いや、行くけど・・・何て言うか・・・」

「はい」

「何か、紹介とかされて良かった試しが無いというか・・・」

「そうですか?」

「ほら、船に乗せて貰った時とか」

「コリングさんとコールさん?」

「そうそう」

「でも、最初に紹介してくれたのはケイリルさんですよ?」

「あ、女将さんか」

「はい」

「それに、オゥンドさんもエトーさんの紹介だし」

「あぁ、あれもそうか」


エイミーもエトーさんからの紹介か。

そう考えると紹介された時の当たり率は高いか。

問題は兄弟とか姉弟とか舎弟とか弟絡みと相性が悪いって事か・・・。


きっと弟子ってのも相性が悪い。そんな気がする。


「お邪魔しまーす」

「遅ぇよっ」

「えっ?」

「何時になったら入って来んだよ」

「え?あれ?さっきの?」

「おう」

「え?なんで?」

「中で繋がってっからな」

「紹介もクソも無いじゃないですかっ」

「まぁな」

「で・・・弟さんは・・・」

「作業中みてぇだから呼んで来るわ」

「はい・・・」


別にこっちで呼ぶから・・・自分は自分で作業に戻って欲しいんだけど。

むしろ・・・なんで、待ってる間に呼んでくれてなかったのか。


もしかしたら、中を通って隣の工房に向かい。ワクワクしながら待ってたのかもしれない。

そう考えると、厳ついおっさんも可愛く思えてくるかもしれない。


それ以上にウザいけども。


「すまんすまん。奥に居ると声が届かなくてな」

「いえ。あれ?お兄さんは?」

「隣に帰ってったぞ?」

「な、なるほど・・・」


ドッキリがしたかっただけか。


「で、何が要るんだ?」

「あ、えっと、2人の防具を一新しようと思って」

「ほぅ」

「ゾンビの返り血とかを浴びちゃって」

「あぁ、クンビラでやらかしたか」

「はい・・・」

「まずは採寸だな。そっから、戦闘スタイルやら希望を聞かせてくれ」

「はい」



ここの兄弟は別に仲が悪くなかった様だ。

悪かったら隣同士で工房なんて開かないか。


鰹節屋と昆布屋はめちゃくちゃ離れてたし・・・。


いつもお読み頂きありがとうございます。


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