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125話 クンビラ

翌朝、カマタマールの女将さん。マールさんにクンビラに行くと言うと「アンタらはホントに落ち着きが無いね」と言われてしまった。

出来るならば俺もここにしばらくは居たかったんだけどね・・・。


サヌキからクンビラまでは半日というか数時間で着いた。

冒険者ギルドで馬を預け。早速、ダンジョンへと向かう。


「ここはどんなモンスターが出るの?」

「スケルトンとかゾンビとか。アンデット系ですっ」


oh...スケルトンはまだ良い。まだ良いとして・・・ゾンビって絶対グロいよね・・・。


「確か、強いんだよね?」

「動きは遅いみたいなんでそこまでじゃないと思うんですけど」

「うん」

「倒し方にコツが要るみたいですっ」

「そうなんだ・・・」


正直、なんで楽しそうなのかちょっと理解出来無いっ・・・。


ダンジョン入り口で受付を済ませ、ダンジョンへと足を踏み入れる。


「あ、ユウさん」

「ん?」

「盾をお願いします」

「あ、うん」


アイテムボックスからエイミーの大盾を取り出して渡すが・・・相変わらず重い。

良くこれを持って機敏に動き回れるな。と、感心する。


因みに、階段を下りる時は足元が見やすい様に盾を頭の上に担いでいる。


「ありがとうございますっ」

「うん」


階段を下り、安全地帯で防具のチェックをしながらエイミー先生からこのダンジョンでの立ち回りについて指示を頂く。


「私が前衛をやるから、ユウさんは周囲の警戒をお願いしますっ」

「ん?俺は戦わないの?」

「はいっ」

「うん。後ろは任せて」

「はいっ。お願いしますっ」


安全地帯を出て通路を進むと次の区画で早速スケルトンが現れた。

理科準備室に居そうな骨格標本がカタカタいいながらこちらに向かって来る。


「いきますっ」


ガンッ───。


エイミーは大盾を構えながら突進して、スケルトンは避ける素振りさえ見せずにそれを喰らいバラバラになった。


「えっと・・・あっ、ありましたっ!」

「それは?」

「スケルトンの魔石ですっ」


それは、ビー玉より少し大きいくらいで。コボルトから取れる魔石とは色が違うが雰囲気は似た感じの物だった。


「買取は高いの?コボルトのは安かったけど」

「これはそんなに高くないです」

「やっぱりか」

「でも、もっと下の階層の魔石なら高いですっ」

「もしかして・・・思いっ切り下まで潜るつもり?」

「今日は4階くらいまでで様子見するつもりですっ」


今日は。ね・・・。


2階層を順調に進み、3階層のモンスターはどんなヤツかと思ったら・・・。


「あれ?またスケルトン?」

「少しずつ強くなるんですっ」


あ、盾持ってる。


半ば朽ち掛けているボロボロの木製の盾をスケルトンが左腕に装備していた。


「あれで防げる攻撃ってあるのかな?」

「子供のパンチくらいなら?」


エイミーも十分子供だとは思うが・・・。


「行きますっ」


エイミーがやる事も、結果も全く同じ。

大盾を使った体当たりでスケルトンがバラバラになり魔石を拾い上げて終了。


4階層もスケルトンで。

左腕の盾が無くなり、右手に錆びた片手剣を握っていた。


が・・・まぁ、やる事も結果も同じで。

エイミーとしては不完全燃焼だからもう少し手応えのある階層まで行きたい様だったが。今日は4階までの様子見で済ませると自分で言ってしまったので渋々だとは思うが引き上げる事になった。


冒険者ギルドには寄らず、宿を取った。


「良く見ると、ちょっとだけ色が違うね」

「透明度も違うみたいですっ」

「へぇ」


と、生活魔法のライトに向かってスケルトンの魔石を(かざ)してみる。


「うん。分からない」

「良い魔石ほど透明になってくみたいですよ」

「へぇ~。あ、でも、これ買取に出さなくて良かったの?」

「腐る物じゃないですし。嵩張らないから今は良いんじゃないかな?って」

「確かに」


冒険者ギルドで買取して貰うにしても、場所が違えば買取価格も違うみたいだし。

アイテムボックスもあって邪魔にならないんだったら少しでも高い所で売った方が良い。


「明日は何階くらい目指すの?あ、もしかしてダンジョン内で泊まりとか?」

「明日はちょっと色々とやりたい事があるから別行動で良いですか?」

「え、うん。それは良いけど何するの?」

「ナイショですっ」


出たよ。エイミーさんの反抗期。


「いきなりですけど、ユウさんは何か予定あります?」

「う~ん。適当にブラついて買い物したりしようかな」

「良いですねっ。美味しそうな物あったら教えて下さいねっ」

「うん」



が・・・結局、エイミーに何が美味しかったか。何が面白かったか、どんな事をしたのか。

そんな話をする機会は訪れなかった・・・。


いつもお読み頂きありがとうございます。


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