表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
101/182

101話 ててて

この街でも色々あった。

冬の間、丸っと滞在していたので当然ではあるが。


この街は山間部に位置した山間(やまあい)の街なので冬の間は積雪に依って完全に閉ざされる。

その雪も解け始め。ようやく出発の準備をし始めた。


「・・・という訳で。今、預けてる分の買取りが終わったら()とうと思います」

「そうか。お前らには苦労させられたが・・・感謝もしねぇとな」

「その節はご迷惑をお掛けしました・・・」

「おい、何を前の話みたいに言ってんだ?現在進行系で迷惑掛けられてんだよっ」

「す、すいません・・・」

「ま、お前らがバカにみたいに持って来っから。おかげで、ここも増員が決まったからな」

「そうなんですね。おめでとうございます?」

「何で語尾が上がってんだよ。めでてぇに決まってんだろ?」

「そうですね。おめでとうございます」

「何時までギルマスの俺に解体させてんだって話だからな」

「えっ?クルムスさんってギルマスなんですかっ?」

「今更かよっ」

「だって、今までそんな事一言も言ってなかったじゃないですかっ」

「貫禄で感じ取れ」

「あ、はーい」


いや、貫禄はあるよ。

貫禄はあるけど、ギルマスが解体してるなんて思わないし。職員さんからあんな雑な扱いされてるなんて思わないし。


「クルムスさん」

「おう、何だ?」

「お願いしまーす」

「何をだよっ」

「こちらの方お願いします」

「チッ・・・で、何すりゃ良いんだ?」

「忙しそうなんで帰りますね」

「おう、すまんな。明後日には終わらせるから明後日また来い」

「はーい」


職員さんから説明も無いまま丸投げされて、やっぱり雑な扱いを受けていた。



挨拶回りも済ませ、長く滞在したこの街ともお別れだ。

どこもかしこも虫に囲まれた・・・虫を食べ、虫を纏い、虫に支えられている狂気に満ちた街と・・・。


資金に余裕も出たので、俺も防具を揃える事になり。

虫の外殻を使った軽甲を勧めに勧められたが、必死に抵抗して割高の革防具に落ち着いた。

これで、俺もエイミーも冒険者に見える・・・はず?


雪も解け始め。暖かくなって来たとはいえ、まだまだ春は遠い。

なので防寒対策としてテントを買い替えたり、服や靴も丸っと買い替えた。



「それじゃ、そろそろ行こっか」

「はいっ」


俺達の服も買い替えたが。実はお馬さん用の服も買った。

知らなかったが、馬にも冬毛があるらしく。モフモフである。

それだけでも十分に暖は取れるらしいが、馬着(ばちゃく)というのを一応着せている。

ただ、汗をかくと逆に冷えるので身体が温まったら脱がせた方が無難。とも言われた。

ここらへんの判断は全てエイミーさんに任せている。


ルートの作成から休憩ポイント、その他諸々エイミーさんに全てお任せしております。

あれ・・・?もしかして、エイミーに案内人としての代金支払った方が良い・・・?


そんな事を考えていると、エイミーの提案で今回から導入した手信号が送られて来た。


右手の場合。

真っ直ぐ横に伸ばすと右折。そのまま肘から先を上に上げると左折。

肩から真っ直ぐ上に上げると停止。

試験運用なので、とりあえずはこの3つだけだ。


今回、エイミーが発した信号は停止。

肩から真っ直ぐ上に手を上げている。


「どうどうどう」

「休憩?」

「この先がちょっと長いから、ここで野営します」

「りょーかいっ」

「もっと道が悪いかと思ってたから、ルートの選択を間違えたかもしれません・・・」

「遅れてるの?」

「思ってたより早いです」

「だったら良いじゃん」

「え、でも・・・」

「その分、馬もちゃんと休ませれるし。早いっても負担が増えてるとかじゃないんでしょ?」

「それは、はいっ」

「無理無く進むのが1番だからね。俺とエイミーにこの子達もね」

「はい・・・って、オゥンドさんのが感染(うつ)ってますよ」

「あっ・・・ま、まぁ・・・悪い事じゃないし・・・ってか、言い難いから名前付けない?」

「名前付けると愛着が湧いて手放す時に辛いですよ?」

「あ、そっか・・・って、経験ある口ぶりだね」

「はい・・・ぶー太・・・」


猫でも拾って来て、名前付けてから元の場所に戻して来いとでも言われたのかと思ったけど・・・ぶー太ってブタだよね?


「もしかして、それってブタ?」

「はいっ。可愛かったんですよっ」

「そ、そっか」


やっぱりエイミーとは美的感覚が合わないかもしれない。


「子豚の時から私が育ててて」


何やら嫌な予感がする。


「う、うん・・・」


いや、嫌な予感しかしない・・・。


「美味しかったけど。やっぱり寂しかったです」

「そ、そっか・・・」

「それからは名前を付けなくなりましたっ」

「だよね」

「あ、メスには付けてましたよ?」

「そうなの?」

「はいっ。子供が産める間は食べないですからっ」



なるほど・・・。

相変わらずエイミーは予想の斜め上をいく。


まさかペットじゃなく家畜だとは思わなかった。

エイミーの実家って畜産農家だったのだろうか?


まぁ、聞けないけど・・・。


いつもお読み頂きありがとうございます。


ストックに余裕があるので毎日更新を続けたいと思います。

毎日更新がいつ終わるかは自分にも分かりません_(┐「ε:)_


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ