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波動の龍者  作者: ケイマ
第3章
70/81

戦いの予定

今からが書き終わりました…

思った以上に時間が取れないです。

できるだけ早くもう1つ更新しようと思ってます。(できるとは言ってない)

「…やってしまった…」


零断はポツリと呟く。朝起きたらユニに裸で抱きつかれ、フワンはもう部屋にはいない。おそらく俺とユニがやっていたことに気づいて外に出かけたんだろう。


「んん〜零断さん〜」


ユニは俺の腕に頰を擦り付けながら寝言を呟く。


「まぁ、やってしまったものはしょうがないか。実際我慢の限界だったし。…と言うか、もう一度やってるんだから手遅れだよな。」


零断はそう自分を納得させて、ユニを起こす。


「おーい。朝だぞー。おきろー」


しかし、零断は忘れていた。ユニの寝起きは自分の世界に入っていると。

よってこうなる。


「ふぁ〜?おはようございます〜んむ!」


「んむ!んちゅ、んん?!?!」


ユニは薄く目を開けて挨拶をすると、零断の唇に自分の舌を入れる。

零断はそれを引き剥がして焦ったように言う。


「ちょ!ユニ!ちゃんと!?!?」


行っている間にユニは零断を押し倒す。


「これが朝◯ュンっていうやつだよね。零断さん!大好きだよ!」


朝から盛んだったとさ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「あ!おはようございます!今日のお昼ご飯も美味しいですよ!」


お昼ご飯なのにおはようございますなのは誰も突っ込まない。

零断は疲れ果て、ユニはこれ以上ないほど零断にくっついているのだから。

フワンは相変わらずご飯になると感情を出すのでフワンがすごくウキウキしているのもスルーだ。


「おはよう…」


「零断さんに受け入れられたよ!フワンちゃん!この日をどれだけ待ち望んでいたか!」


「良かったですね。」


ユニは興奮しながらフワンに話しかける。いや、喜びを分かち合おうとする。しかし、フワンは最近零断とユニと出会ったばっかりなのでどのくらい待ち望んでいたのかなどを全く知らない。

よって、曖昧な反応になった。


零断はこの話の流れは色々まずいと思って話を変える。


「とりあえず、今日はこれから冒険者ギルドに行って、ギルドマスターとの戦いの日程と、適当な依頼でも受けるか。」


「そうだね。」


「わかりました。」


「それじゃあ、飯を食ったら出発しようか。って、フワンはもうご飯食べ終わってるのか。」


「待ちきれなくて…すみません…」


「いや、別に大丈夫だよ。俺が遅くなったのはユニのせいだし。」


「ううん。零断さんが朝起きて私を抱きしめてたのが悪いよ。」


「だからって襲うなよ…」


「零断さん。目の前に大好きな人が無防備で抱きしめてきているんだよ?襲わない手はないよ!」


「実際そう言われてみればそうだが…」


「つまり、零断さんが悪い。」


「いや、屁理屈並べてるだけだろ!」


ユニの言い分に零断はひたすら突っ込む。


「ところで、ギルドマスターって強いのかな?」


ユニはサクッと話題を切り替えて気になっていたことを話す。

ユニや零断は現在、圧倒的な強さを持っている。それを自覚したのは帝国に来てから何回目からに受けた依頼だ。

新米冒険者だと確実に死ぬような依頼を楽々こなしたからだ。

その依頼は通常B.A-ランクの冒険者が受ける依頼だ。零断とユニはそれを受け、簡単にクリアしたことで、受付の反応や周りの冒険者の態度が変わり、零断達は自分が新米のくせにすごく難しいことをこなしてしまったことに気がついた。しかも、その難しいクエストが非常に簡単だったのもまた理由だ。


【え、こんなのに苦戦するやついるの?】


とか思いながらやっていたなんて口が裂けても言えない。

という訳で、世間の強さというのがわからないのである。


「んーまぁ、ギルドマスターって言われるくらいなんだから弱くはないだろ。まずまず戦うのは俺で、ユニではないからユニが気にすることはないさ。」


戦うのは零断だけであり、ユニは戦わない。


「そんなのわかってるよ。けど、零断さんが怪我したら嫌だと思って。」


「そっか。ありがとな。けど、今更傷と言われてもあんまかわらないんじゃないか?俺、現状態で傷口ばっかりだし。」


零断は元の世界の時の一悶着のせいで肩と脇腹に大きな傷を負ってる。その傷は消えることはない。

しかし、ユニはそういうことを言いたいんじゃなくて、零断が無事であることを願っているのだ。何も伝わってないとわかったのでユニは少し拗ねる。


「零断さんは乙女心に鈍感すぎ。」


「え、なんで?」


「そういうところだよ!」


ユニはつい、零断に突っ込んでしまう。

零断は相変わらず?マークを頭に浮かべている。全く鈍感な主人公である。


「はぁ…まぁいいや。それじゃあ、ご飯食べたらとりあえずギルドに行くんだね?」


「ああ。ギルドマスターたちとの戦い、なるべく早くがいいよな。病気に関しても早く取り掛かりたいし。」


「了解。」


零断達は特に急いでいるわけでもないので、ゆっくりと食事をしてからギルドへ向かった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「おい、来たぞ。『雷白の狼牙』だ。」


「本当に奴隷を連れてるんだな。しかも、あの奴隷、単純な戦闘奴隷らしいぞ。」


「なら男買えばいいのに…」


「いや、なんかユニちゃんがあの奴隷を選んだらしいぜ。」


「へぇ。女の子の仲間が欲しかったのかな?」


零断達がギルドへ入ると今まで雑談していた冒険者達が零断達の話題を始める。

零断はそういうのを全て無視して受付係さんに冒険者カードを出しながら話しかける。


「フレンだ。ギルドマスターに会いに来た。今すぐ面会できるか?」


「可能です。少し待っていてください。」


そう言って受付嬢は奥へ入って行く。

程なくして受付嬢が戻ってきて案内する。


「こちらにきてください。」


「ギルドの中ってどうなってるんだろ?入ったことないや。」


「だな。まぁ何と無く想像つくけどな。」


零断とユニは呑気なことを話しながらフワンと風雅を連れて中に入って行く。

そして、一番奥の部屋にたどり着き、受付嬢が扉をノックする。


「フレンさん達を連れてきました。」


「ありがとう。戻っていいよ。」


受付嬢は扉を開け、零断達を中へ入れ、そのまま受付に戻った。


「こんにちは。零断君。ユニ君。それと、フワン君であってるかな?」


「ああ。合ってる。んで、日程は決まったか?」


零断達はソファーの片方に座っているフロヌィチの逆方向のソファーに座って話を聞く体制に移る。


「ギルドマスターとの戦いは明日、ということになったがいいかね?君はできるだけ早くといったから、一番早くとった。それ以外となると1週間後になる。」


「明日で大丈夫だ。むしろ明日の方が都合がいい。」


「それなら良かった。それで、ギルドマスターの彼らはユニ君の実力も見たいというが、どうする?」


「だってよ。ユニ。戦いたいか?」


「流石に私的には遠慮したいですね。まずまず、私はあまり強くないのでいい戦いすらできませんから。」


これは事実である。ユニだけでの戦いはあまり強くない。いつもはヴァルを纏っているからこその強さなのだ。

長時間纏わせることができるようになったとはいえ、纏わせてない時の強さと渡っている時の強さのギャップが出過ぎて怪しまれるのだ。


「そうか。そう伝えておこう。では、零断君に3回戦ってもらうということでいいかな?」


「ああ。それでいい。質問だが、木刀での勝負か?それとも本当の武器か?」


「それは君次第だよ。もし、君とギルドマスターの強さが拮抗して負けた時、君は致命傷を負いかねないからね。」


「それなら心配ない。本当の武器で頼む。」


「わかった。そうしよう。」


その後も零断は、気になったことをフロヌィチに聞いて行く。


「まぁだいたいこんなもんか。あ、ちょうどフワンに戦闘を教えたいんだ。良いクエストはあるか?」


だいたい気になったことが聞き終わった後、ついでにフワンの訓練となる依頼があるか聞いてみる。


「なら、ちょうどいいのがあるぞ。ゴブリン20体討伐か、オーク5体か、レックス10体だ。」


「ちょうどいいのが3つもあるとは運がいいな。取り敢えずレックスので頼む。」


ゴブリンは緑色の体をした人間より少し小さい120センチくらいの化け物で、オークは体格が良い豚人間である。

どちらも知能が少なく、初心者冒険者でも戦える。

しかし、戦えるだけであり、勝てるとは言えない。

ゴブリンは基本群れで行動するので新米冒険者1人だと殺されることが多い。オークは人間より体が大きく、力もあるので策を練らずに突撃すると簡単に殺される。

しっかりと考え、パーティを組むからこそ倒せる敵なのだ。

しかし、そこは零断とユニがいる時点で問題ない。


次に、今回討伐するレックスだが、モン◯ンのジャ◯ィをイメージするのが一番簡単だ。

レックスは新米では倒せない。人型ではなく、力も知能もオークやゴブリンを超えている。脱初心者を目指している人が戦うような相手だ。


フワンは奴隷で戦闘経験がないので、普通に考えれば難しい依頼だが、零断とユニと一緒ということを考えてフロヌィチはこの依頼をオススメしたのだろう。


「それじゃ、明日の10時に来ればいいんだろ?」


「そうだね。以来のことも、明日の戦いのこともよろしく頼むよ。」


「ああ。」


零断はそこまで話して部屋を出て行く。

受付前まで戻ってくるとまた冒険者たちの噂話が聞こえる。

相変わらず零断はそう言うことを全く気にせずギルドを出て行った。


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