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ユキ  作者: 下弦 鴉
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ヨン  セツナユキ/ワライユキ

 『セツナユキ』


『また明日』


その言葉が あんなに愛しく


あの言葉が あんなに恋しい事なんて


今まで あっただろうか


いつもは それが当たり前で


いつもは それが絶対だった


それが突然消えて


やっと気付いた気がする


あの言葉の 大切さに


脆さに……


どうして今まで


気付けなかったんだろう


どうして今まで


当たり前だなんて思っていられたんだろう


どうして どうして……?


『また明日』


その一言が聞けないだけで


何でこんなにも 苦しいんだろう


あの一言が聞けないだけで


どうしてこんなにも 切ないんだろう


もう聞えない 『また明日』


もう聞く事のできない 『また明日』


そんな言葉を もう一度だけ


あと 一度だけ


聞かせて欲しいと


望んではいけないだろうか……



                    ***



 『ワライユキ』


笑顔でいよう


ずっと 笑っていよう


そう思ったのに


いざ 君の去って行く背中を見ると


涙が込み上げ 止まらないよ


約束したのに


もう 泣かないと


誓ったはずなのに


もう 悲しまないと


なのに何故 また泣いているんだろう


止まらない涙は


どうやって止めればいいんだろう


約束を 誓いを破らないために


どうやって この涙を止めればいいんだろう


破る訳にはいかないんだ


あの白さに 約束したから

 

あの純粋さに 誓いをたてたから


だから


私は護らないと いけないんだ


きっと帰ってくる と


君は約束してくれたから


優しく 優しく雪を抱いて


君は そう約束してくれたから


だから 私も護らなくちゃいけない


笑って君を見送る


それを 護らなくちゃいけない


だから 無理してでも笑ったんだ


汚い顔でもいいから 笑ったんだ


約束したから 誓ったから


あの綺麗な雪の日に―――


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