アメジスト
どうも!しせんどうです!
更新が遅くなってしまってすみません!
この話は色々と考えないとでなくて(笑)
はい、言い訳でした。ごめんなさい。
「うん。つまらない」
世界が変わった。
色が変わった。
真っ黒。
インクで塗りつぶされていく。
わかってた。つまらないことなんて。
でも、でもさ。彼女なら面白いといってくれると思っていた。
甘えだった。
完全に甘えていたのかもしれない。いや甘えてた。
「楽野君って私が最初に見た漫画意外は全部ギャグか王道漫画だったよね」
よくみておらっしゃられる。
「うん・・・まあ・・・」
「まずじゃあ面白くないところ言っていくね?」
できればやめていただきたい。
というかやめてください!めちゃくちゃつらいので!
とは言えず・・・
「じゃあギャグの方だけど、第一に”古い”かな」
グサ!!!
「それと”しつこい”」
グサグサァァァ!!
「この女の子が死ねよーって連呼してるの多すぎるよ。ごり押ししすぎかな」
「・・・はい」
「それとー」
「あー!まって!もういいです!もう十分です!これ以上だと僕の精神がもちそうにないです!」
我慢できませんでした。
「なんで?だって本気で漫画家目指してるんでしょ?」
「いや、そうだけど!」
何も編集をやってくださいとは言ってないのです。
感想だけ言ってくれればいいのです。それだけで死ねますから。
心折れますから。
「そんなこと言ってていいの?本気で目指すんなら、ちゃんと周りの人の意見を聞くことも大切だよ。自己満足で終わるならそれこそ同人誌を描いてればいいんだから」
何一つ反論できません。
その通りでございます。
「だけど、編集をやってるつもりはあったかも」
少し顔を赤くしてノートで顔を隠す桜さん。
「血まみれなんですね」
桜さんもしつこいですね。
「実は私、編集、めざしてるんだ」
てへっと笑う彼女はなんというか、こう、砂漠に咲く一厘の花?というか。
ああ、俺の表現って古いなぁ。
桜さんにも言われたし。
「だから人並み以上に漫画は読んできたつもりだよ。どんなジャンルでも」
「へぇ・・・そうなんだ。じゃあ俺が漫画を描いて、それを桜さんが見て、って言う感じになってまさにギブアンドテイクだね!」
なんだ。そういうことだったのか。
だから辛口なのか。
それならそうと先に言って欲しかったぜ。
「うん、特に楽野君の描く話はすごくつまらないし、絵もまだまだだけど、何か光るものがある気がしたの!まあ、磨けば光りそうだったのは私が最初に見た漫画だけなんだけど」
この辛口は編集を目指してるからだよね!?
いつもより少し厳しめに言ってるだけだよね!
「ううん、私の思ったことをそのまま」
おかあぁぁぁあぁぁぁあん!
桜さんがいじめるぅぅぅ!!
「さて、話がずれちゃったね。もどそうか。えーっと、だからさっき言ったように、私が最初に見た漫画以外は全部磨いても光らなそうなそこらへんにある石ころみたいなものだったの。いや、もはや磨くこともできないような、発泡スチロールみたいなものだったの」
もはや石でもなくなった。
そうか。そんなに面白くなかったか俺の話。
そんなものをせっせと毎日頑張って描き続けて・・・
よし、死のう。
「でもね、一つだけ光る、光りそうな物をみつけたの」
光ってなかったのか!
光りそうなだけだった!
「それが私が最初に見た漫画。ジャンルは恋愛だったよね」
「え、ああうん。初めて描いたんだよね恋愛。遊び半分な感じで描いたものだから俺の中ではアレが一番つまらないと思ってたんだけど・・・」
恋愛なんて今まで描いたことないししたことないしね。
「でもあれが一番面白かったよ?まるでダイヤモ・・・アメジストの原石を見つけたって感じかな!要するに、楽野君はアメジストだね♪」
微妙。
アメジストってそんな高くないよね。
うん。
ダイヤモンドの原石~とかじゃないんだ。あはは・・・。
というか言い直したよね。
「だからね?私思うんだけど、楽野君は恋愛物を描いた方がいい。絶対」
宣言された。
恋愛系は結構にがてなんだけどなぁ・・・。
でも面白いって言ってくれてるし。
恋愛苦手なだけで描くのは楽しいし、まあここはひとつ
「私にだまされたと思ってやってみてよ!」
「うん。そうするよ」
次回はいつになるやら!
近いうちに更新したいと思います!