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無印編 第四話 迷宮の終わり

鍵を開けた時、小野寺達は目の前の光景に目を背けた。


「なっ!何というむごさだよこれ。」


「あたり一面が3人の血しぶきで赤く染まってる・・・」


彼ら6人の前に3人の血まみれの死体があった。


日野山と福童と道辻の遺体は警察が来るまでそのままにしておいた。


「一体誰が殺しているんだ。」


「こうなると完璧に快楽犯の犯行にしか見えない。」


小野寺と岩沼と熊戸と八戸と生井沢は疑いたくもないが、別の部屋で心を休めている東平を含めて、全員を疑わざる負えなくなっていた。


「東平さんが怪しいとしても、俺達の中にも犯人がいるかもしれない。」


「または俺達と同じようにホテルの利用者がいたりして。生井沢さん。」


「はい、何でしょうか?」


「生井沢さんはこのホテルのオーナーですよね。」


「はい。」


「他に泊っている人っていましたか?」


「いません。あなた方と東平さん、そして殺された一崎さん、福童さん、道辻さん、日野山さんだけです。」


「ということはその線はなしか。」


「でも、このホテルでこっそり隠れている人物がいるとかも考えられるけどな。」


「奇妙な話だけど、暗号の「六」って書かれていたやつ。あれって未知の人物の本名の一文字ということって考えられなくないか。」


「そう言われてみれば確かに。」


「おそらく犯人は、本名の一文字を教えて、私が犯人です。と名乗っているんじゃないかな。」


「でも、目的は何だろう?怨恨なら、恨みに燃える一人を殺せばいいものを。」


「確かに。」


「通り魔的な意味もあるけど、複雑怪奇だな。」


「無理だぜ。俺達、警察じゃねぇからそう簡単に憶測や推測なんて浮かびづらい。」


東平は心が落ち着いたのか外へ出ようとした時


その部屋だけガタガタと揺れ出した。


「ん、地震か?」


その揺れが次第に強くなった。


倒れてくる物を忍者のように避ける東平。


「たくっ、殺人事件の次は地震かよ。」


東平は天井が刃物のように落下してきたのを見た瞬間・・・


一方、小野寺達は物音に気付いた。



小野寺と生井沢だけで東平の部屋に向かった。


一方、他の3人のうち一人、岩沼は推理しに行くと言って外へ出た。


その時、飛んできた瓦が頭を直撃した。


「いてー!はっ!」


岩沼は更にH銅が胸に突き刺さった。


熊戸と八戸は飲んでいた紅茶にまさかの毒物が入っていたとは知らずに飲んでいた。


そして二人は吐血した後、顔を何者かに潰された。


実は六という漢字を表現した殺害方法であった。


一画目と二画目である部分は、くっついているすなわち、殺害方法としては、同時に二人を殺すという意味になる。


三画目と四画目は離れている。それは、離れた場所で一人ずつ殺して行くということである。


小野寺と生井沢は、東平を見た。


「なんてひどい。」


「部屋がこれだけ荒らされているとは。」


小野寺だけ皆の所へ戻った。


「なっ!熊戸と八戸さん!」


小野寺は左の廊下を見た。


「岩沼さんまで!」


生井沢は、啜る囁きに何かをほのめかされた。


「小野寺を殺せ。」


「分かりました。」

次回 無印編 第五話 惨劇が極まった時には。お楽しみに!

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