学校。それが日常…。
学校。俺はそこでは常に無口キャラ。
いつも見たく登校。
って何でお前が!?
学校へは何時もバイクで行っている。でも昨日の一件で俺のバイクはミサイルの火の中。くせになってるのかあの場所に置くとキーを抜かずにそのまま置く時があったのだ。
「はぁ、歩きか…。」
とりあえず呟く。AEGISの人に弁償させるのもいいんだけど命を助けられた(おまけか?)ってのもあるからなかなか言い辛い。
こうなれば歩き!!しかなくなる訳で…。今の時間午前5:00。バイクで片道15分のところにあるのでいつもの倍の早さで出ないと絶対間に合わない。
布団からごそごそと抜け出し眠気眼で制服に着替える。着替え終わってからは容易に想像のつく事をして出発。まぁ学校では特に何も無かった。―1つを除いて・・・。
//。
「今日からこのクラスに入ります、季鈴です。季とでも呼んで下さい。」
なんと、転校生が来た。
「なっ…。」
ただし、俺からしたら厄介な気もするが…。
『可愛くね?』『狙えるぞ』『季さんかぁ~』
等と色々なところからなんとも違和感の残る日本語とナチュラルな中国語が聞こえてくる。俺の通うナンバーズ第7高等学院では基本的に中華連邦領土の者は中国語、又は一部の旧国家の言葉を使う事を良しとされていた。
昨日言った「独特のニュアンス」とは、関西なら「なんでやねん」関東なら「なんでだよ」のようなものだ。街中では中華連邦は『正当な日本の植民地化』を上辺だけでも示すため、中華連邦からの移民は強制的に日本語を話す事を義務付けられており、それに人々は応じている。しかし、本当の日本人の話し方と比べるとあきらかにニュアンスが可笑しいのがわかる。それでIDを調べられ持っていない日本人が憲兵団に捕まるという事に成っているのだ。
今回俺が驚いたのはもちろんその人物だ。なんとそれは昨日助けた伊藤くるみだった。
「そだね、きみは…。あの席でいいか。」
担任が適当な感じで指をさす。指した所は俺の隣だった。
こちらに近づいてきた伊藤さんが俺の前で一度止まった。
「よろしくね。それとハイ。」
「あっああ…。」
挨拶ついでに何か渡された。手紙みたいだけど何?
なぜか隣なのでそこまで落ち着けない。
そして一時間目。
渡された手紙を見る。
『どう?このサプライズ!青春してる気分にならない?』
「なるか!」
なんだこれ…。
『で、くるみを送り込んだわけはあなたの護衛です。デンジャー渡してるといえどもやっぱ心配やん?まぁガンバ』
その後にはハートが書いてあった。それとまた高林と。ホント誰だよ!!
//―
昼休み・・・・・
日本人にとって話す時は一番大変だ。基本的に生徒は話したところでどうって事は無いが一部の生徒は職業軍人のせがれ、教師は殆どが軍と繋がり(しかも結構しっかりしてる)を持っている。つまりは通報されかねないという事だ。今のこのナンバーズと言う名にされたこの国では日本人は『中華連邦の犯罪者』として合法的に捕まる。なので民間人はそれに違和感を覚える事は無く、日本人が捕まるところは犯罪者が捕まるのと同じだと考えている。
そんな捕まる側の俺はいつも昼は誰も来ない屋上で独りで食っている。
いつもなら…。
「柳場君だったけ?」
伊藤くるみさんとか言う俺が助けたヤツはさっきと打って変わってだいぶテンションが高くなっている気がする。
「柳だ!!柳場は昔の芸能人だ!」
「ゴメンね俊ちゃんw」
「しゅっ…。」
いきなり変なあだ名を付けられました。でも、どこか懐かしい感じがしました。
「だめ・・・?」
なんかいきなり上目づかいでこっちみてます。俺、どうしたら良いの?
こうすれば良いんだ!!
「良いよっ!」
ちらって見たらなんか嬉しそうだった。
「それと、私のことは今度からくるみってよんで。」
そう言われて少してれる。でも青少年の思った事とか隠そうと普通を装って
「はいよ。」
とだけ言った。これ以上名前のあれこれを話したくないので昨日の事を聞く。
「なぁ、伊藤さん、あんた等ってなにするとこなの?」
場合わせに訊いて見る。伊藤さんは昼飯のパンをかじりながらこっちを向いて
「あっ伊藤って言った!!今度からくるみって呼べって今言ったでしょ!」
「あっゴメン。同年代の女の子と話す機会なかったから…。」
チキンでごめんなさい…。
「ちゃんとくるみって呼んでよ?え~と今日斉藤さん来るんだよねぇ?」
「らしいよ。」
「ならその後わかるよ。」
そそのかされた!!と言いつつも正論だった。その後は何もすることなく俺たち二人は無口キャラを通して学校を出た。
何故か二人で…。
初めて女の子とかえる学校の帰り道。チキンな俺としては嬉しすぎる、チキンなのはこんな関わりなかったもんな。
でも、俺にそんな生ぬるい世界はなかったんだよ