準備
正直なとこ俺も入るのが自分のためだと分かってる。
なのにあそこで答えられなかった。でもAEGISの皆は分かってたみたい。
ぶっちゃけ気色悪い笑い方だったと思いながら俺は斉藤さんを見送った。なんか結構思い小包を渡されて。
とりあえず家に入る。俺の家は学校の宿舎だ。リビングにキッチン、風呂はシャワーだけ。リビング自体も売れない芸人の家みたいでほとんど場所が無い。
狭い部屋に若干無理やり置いたソファー(宿舎の常備品。でもボロボロ)に腰掛ける。そいで目の前の机に小包を置き(机も常備品。)小包を開封。中身は正直いや、どんな人でも唖然とする物だった。
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俊を送り届けた後の斉藤の車にて。
「あっもしもし武本さんか?」
『ああ、どうした。』
斉藤は少し考えるような仕草をすると
「あのさぁ、俊って一応民間人だぜ?あんなもん小包に入れんなよ・・・。」
『まぁ心配ないさ。あの子もつくんだからな』
「大丈夫かよ?」
『大丈夫さ。』
「まぁ心配なのは変らないが面白い事になりそうなのは事実だな」
車の中で斉藤は携帯に耳をあて笑っていた。今度のは先ほど俊にしたような笑いでなく、本当の笑いだった。
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「なにこれ。」
思わずつぶやいちまった。ほんとなんだこれ。中身に携帯、メモ、それはまぁ良い。携帯の登録に武本さんと斉藤さんしかないのが気になるけど。でもこれはなぜ入れた!?
「何で小包の中にデリンジャーとか入ってんの?」
デリンジャー、つまり拳銃が入ってた。それと弾が50発ほど。小包と言っても少し小さいダンボールくらいあったとこから考えるべきだった。一緒に入ってたメモには
『柳君、中に入ってる銃は撃ってもいいから。護身用に持っときなさいな。まぁそんな使う事もないやろうけどねwww一応本物やから。モデルガンちゃうで。きぃつけや。人殺せる本物やで!
高林より』
高林さんて誰だよてかなんで護身用に銃なんだよ!!撃てと?これを撃てと言うのですか高林さん!!
やばい冷静に冷静に・・・。。。
・・・・・・・・・・
やっと落ち着いた。あらかじめ突っ込んだ後に携帯とデンジャー、弾を10発ほどポケットにいれて、一緒に入ってたホルスターに入れておく、何でこんなことしてんだろ俺。その後に部屋を片付け出発準備。
と言っても意外と物は少ない。始めて30分くらいで片付いた。
その後に胸元のペンダント、俺しか知らないペンダントを見る。そこには一人の女性が写っていた。それは俺の母さんだ。顔も覚えていないうちに死んだ。親父も戦争中に死んだ。なのでこの写真は俺にとっては家族のつながりの最後だった。
やる事も無いので少し黄昏て寝床に着く。
でも、そん時の俺は何考えてたんだろ?
明日は学校。
って、何でお前が!?